Michael Leiters
ポルシェ在籍経験を持つライタース

ポルシェAGの監査役会は、多くの社会的情勢の変化に見舞われたこの10年間、CEOとしてポルシェを率いてきたオリバー・ブルーメに代わり、ミヒャエル・ライタースのCEO就任を承認した。
ライタースは2022年7月から2025年4月までマクラーレン・オートモーティブのCEOを務め、それ以前は8年以上にわたりフェラーリのCTOを務めた経験を持つ。また、ライタースはポルシェと深い縁を持っており、フェラーリ入社前は13年以上もポルシェで勤務。マカンとカイエンの開発責任者を務めている。
ポルシェAGの監査役会議長を務める、ウォルフガング・ポルシェ博士は、今回の人事について次のように説明する。
「ポルシェAGのCEOとして、オリバー・ブルーメ氏は困難な時代に大きな責任を担い、会社を成功に導きました。ポルシェAGの監査役会は、あらためてブルーメ氏の強いコミットメントに感謝します。そして、フォルクスワーゲン・グループのCEOとして、引き続き密接かつ信頼に基づく協業ができることを楽しみにしています」
「ライタース氏は、自動車業界において数十年におよぶ経験を持った人物です。そのリーダーシップと深い専門知識は、ポルシェを成功へと導く理想的な資質だと言えるでしょう」
ポルシェに多くの功績を残したブルーメ

ポルシェAGのCEOとして、オリバー・ブルーメは過去最高の業績年度、ポルシェAGの株式上場、国際市場における販路の拡大、歴史的なモータースポーツでの成功などを達成。また、ポルシェの経営陣の世代交代を、長期的かつ戦略的に進めてきたことも評価されている。
2026年1月以降はフォルクスワーゲン・グループのCEOに専念するブルーメは、次のようにコメントした。
「10年にわたり、ポルシェAGにおいて責任を担ってきましたが、フォルクスワーゲン・グループの利益拡大のため、2025年末をもって、ポルシェでの職務を後任へと引き継ぐことを決めました。この偉大な会社を最高のチームと共に発展させる栄誉は、私にとって素晴らしい経験になりました」
「ポルシェにとって最大の市場である米国と中国が大きく変化したことで、ビジネスモデルに新たな要求が生まれました。これを受けて、我々は会社を構造的に再編し、製品戦略を変更しています。パワートレインの完全な柔軟性と改善されたコスト構造により、将来に向けてポルシェの強固な体制が整いました」
「スポーツカー事業において、経験豊富なプロフェッショナルのライタース氏が、この役割を担うことを嬉しく思います。彼と新たな経営陣を全面的に信頼していますし、彼らの成功を祈っています」

