Rebelスピリットの継承と深化

ホンダが誇る大型クルーザー「CMX1100 Rebel」シリーズが2026年モデルとして欧州で登場する。メカニカル面は2025年型を踏襲しつつ、スタンダードモデルに新色「ベータシルバーメタリック」を採用した。
ツーリング仕様の「CMX1100T Rebel」は上質な「イリジウムグレーメタリック」を、ストリートカスタム仕様の「CMX1100 Rebel S.E.」は「マットバリスティックブラックメタリック」とブロンズホイールの組み合わせを継続。全車ともデュアル・クラッチ・トランスミッション(DCT)を標準装備し、Euro5+適合を果たしている。
Rebelシリーズは、若年層ライダーに人気のCMX500 Rebelを原点に、自由なカスタム性と“ボバースタイル”を融合した新時代のクルーザーとして確固たる地位を築いてきた。そのDNAを受け継ぐCMX1100は、500cc版の軽快さにパワーと技術を上乗せし、上質な乗り味と存在感を併せ持つモデルへと進化した。
洗練されたスタイルと快適性の融合

CMX1100 Rebelのスタイルは、ホンダ北米デザインチームが手掛けたもので、シンプルかつ筋肉質。スチール製フェンダー、13.6Lの美しい燃料タンク、低く構えたフォルムが、ボバーらしいミニマリズムを象徴する。φ175mmの丸型LEDヘッドライトは4灯構成で、クラシックさとモダンさを兼ね備える。新設計の5インチTFTカラーディスプレイは光学接着技術で視認性を高め、スマートフォン接続「Honda RoadSync」にも対応。ナビ、通話、音楽操作を直感的に行える。
ポジション面では、2025年型で改良された快適なライディングポジションを継続。ハンドル位置を高く、近くに配置し、ペダルは前方へ移動。厚みを増したシートは710mmという低さを維持しつつ、リラックスした姿勢を実現している。ツーリングモデルの「T」はセミカウルと容量16L+19Lのハードケースを備え、長距離走行での実用性を高める。一方のS.E.はバーエンドミラーやダイヤモンドステッチシート、ショートフェンダーなどを装備し、ファクトリーメイドのカスタムモデルとして仕上げられている。
進化した1084ccエンジンと電子制御DCT

心臓部にはCRF1100L Africa Twin由来の並列2気筒エンジンを搭載。2025年モデルで圧縮比を10.5:1に高め、最大出力88.4PS/7250rpm、最大トルク98Nm/4750rpmを発揮。フライホイールの慣性を32%増加させることで、低中速域の鼓動感とトルク特性を強化した。深みのある排気音を奏でる新設計マフラーも特徴で、都市部でもツーリングでも存在感を放つ。
電子制御スロットル「Throttle By Wire」と3段階のライディングモード(STANDARD/RAIN/SPORT)に加え、2つのカスタムモードを搭載。さらに、HSTC(トルクコントロール)、ウイリーコントロール、クルーズコントロールを統合し、多様なライディングシーンに応える。
剛性と快適性を両立するシャシーと装備

スチール製ダイヤモンドフレームにエンジンをマウントし、剛性と軽快さを両立。ホイールベース1520mm、キャスター角30°の設定が直進安定性と旋回性のバランスを生む。φ43mmカートリッジ式フロントフォークはチタンコート処理を施し、リアはピギーバック付きショックを採用。前後ともプリロード調整可能で、街乗りからツーリングまで最適なセッティングを実現する。
ブレーキはφ330mmの大径フローティングディスクに4ピストンラジアルマウントキャリパーを装備し、ABSは2チャンネル構成。前後タイヤはボバースタイルらしい太めの130/70B18と180/65B16を採用。車両重量は236kg(S.E.は237kg、Tは250kg)と軽量に抑えられている。
純正アクセサリーも豊富で、スタイルを引き立てる「Style Pack」、快適性を高める「Comfort Pack」、旅仕様の「Travel Pack」が用意される。専用ステッチ入りシートやキャリア、ヒートグリップなど、ライダーのスタイルに合わせた自由なカスタマイズが可能だ。
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