合体・分離で変幻自在なプラットフォーム型モビリティ

ROIDZ TECHは、10月30日から11月9日まで東京ビッグサイトで開催される「Japan Mobility Show 2025」にて、プラットフォーム型モビリティ「Raptor」の新デザインユニット「exhibition series」を発表する。

Raptorは3輪構成(前輪2つ、後輪1つ)を採用し、ベースユニット(下部)とデザインユニット(上部)を分離・合体可能とした点が最大の特徴。上部デザインユニットを交換することで、車体形状と機能を自在に再構成できる「モビリティのモジュール化」を目指す。

この構造により、クリエイターや事業者が自由にデザインユニットを開発可能としており、「乗り物という枠を超えて、新たなビジネス・文化を創出し、移動インフラそのものに本質的な変革と成長をもたらす」ことを謳っている。

4つの個性派モデルが示す未来モビリティ

今回発表されたexhibition seriesには、以下の4モデルが含まれる。

「Pandion(Raptor Series Flagship Model)」:シリーズ最初の開発モデルで、ブランドのデザイン言語を象徴。カーボンモノコックフレームを採用し、流麗なシルエットと軽量・高剛性を両立。2024年度グッドデザイン賞「ベスト100」に選出された。

「Sparrow(Raptor Series Racing Model)」:レーシングモデル。FIMスーパーバイク世界選手権参戦チームとのコラボにより、小型・軽快な機動性を追求。Pandionに対して攻撃的な性格を持つ。

「Alpaca(Raptor Series Compact Model)」:シリーズの中でも最もシンプルでミニマルな設計。都市部・日常移動に最適化され、低シート高で小柄なライダーにも扱いやすい。

「Lynx(Raptor Series Low-Position Racing Model)」:低ポジション・低重心を強調し、前傾姿勢によるスポーティなライディングスタイルを可能としたモデル。ヤマネコ(Lynx)の俊敏な動きに由来する。

さらに、貨物・物流用途を想定した「Rook(Raptor Series Autonomous Cargo Model)」も紹介されており、農業用ドローンの運搬や専用ユニットへの換装が可能なボックス形状ユニットを備える。

これら多彩なモデル展開により、「移動」だけでなく「用途」「スタイル」「機能」によってモビリティが“カスタマイズ可能”であるという未来像を提示している。

革新的テクノロジーが支える操作性と拡張性

Raptorのテクノロジー面において注目すべきは、三輪の構成に加えて、前輪2つを“リーン(傾く)”構造とした点だ。これにより「バイクの軽快さ」と「車の安定感」を両立し、誰もが気持ち良く、かつ安定して操ることが可能になるという。

さらに、前輪独立懸架リーンサスペンション、可変式差動リーンダンパー、ワンアクション連結ユニット、油圧ブレーキコンバータという高度な制御・構造が採用されており、“乗り物としてのカッコ良さと楽しさ”をユーザーすべてに提供する設計となっている。

また、自動運転ユニットも実装予定で、「ロジスティクスや警備用途」への展開を視野に入れており、移動体の“モビリティ”から“モーションインフラ”へと役割を拡張する意図が鮮明である。

モビリティ体験と未来創造の場へ

ジャパンモビリティショー2025において、Raptorは「Tokyo Future Tour 2035内 FUTURE DESIGN FACTORY」(西展示棟1階・西2ホール)内で展示され、実際に試乗体験も用意される。

さらに、屋内テーマパーク型施設 リトルプラネット とコラボレーションし、子どもたちの創造力・探求心を刺激する“デジタルアート体験”も実施。会場ワークショップでは子どもたちがオリジナルのデザインユニットを描き、それが3D化され巨大LEDでレース展開されるという、遊び×学び×モビリティという新融合も図られている。

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