パワートレインは3.0リッターV6のハイブリッドが圧倒的に多い

2017年3月に発売された「レクサス LC クーペ」の物件数が圧倒的に多いのは、当然ながら2017年式で、680万円を切る個体も多い。レクサスは、日本車ブランドの中では、小まめな年次改良(イヤーモデル)を行っている。走りに関わる一部改良は、小幅な改良も含めて2018年8月、2020年6月、2021年9月、2023年6月、2024年12月、2025年7月と頻繁に行われてきた。
クーペとコンバーチブルでは、当然ながらクーペの方が物件数が多いものの、コンバーチブルもラージサイズモデルとしては、多い方といえるかもしれない。
クーペの走りに関する一部改良は、シャシーやボディ補強などに関するメニューが多く、AT制御などを除き、パワートレインに大きく手は入れられていない。そのため、デビューから大きくは変わっていないスタイリングに惚れたのなら、発売年で多くの選択肢が揃う2017年式を狙うのがコスパも考慮すると最適解といえる
なお、クーペの中古車物件は、3.5リッターV6+モーターのハイブリッド「LC500h」が大半を占めていて、5.0リッターV8のNAエンジンはかなり少ない。
クーペの狙い目は選択肢が多く、リーズナブルな2017年式

先述のように、クーペは2017年式の物件数が最も多く、680万円を切る価格帯が中心となっている。パワートレインは、2017年式も当然ながら3.5リッターV6+モーターのハイブリッド「LC500h」が圧倒的に多い。
次に多いのが2018年式、2021年式と続いている。2018年式は、2017年式と大差ないが、2019年式ではステア特性や乗り心地を改善、2021年式は、2020年6月の一部改良でサスペンションなどのシャーシに手が入った。中古車の場合、乗り味に関しては年式だけでなく、個体差も大きいので参考程度だが、頭の片隅に入れておきたいところだ。
高年式になるほど、物件数が少なくなり、中古車価格も当然ながら高値安定となる。繰り返しになるが、スタイリングやパワートレインの魅力でクーペを指名するのなら2017年式が最も美味しいといえるだろう。
コンバーチブルは高値安定も走行距離は比較的短め

一方、2020年6月に追加されたコンバーチブルは、2020年式、2023年式が最も多く、2020年式は1200万円以下でも比較的市場に流通している。2023年式は1200万円台後半から1500万円くらいまで分散していて、高年式になるほど高くなっている。中古車ならではの価格メリットを考えると、2020年式が狙い目だ。
なお、とくにコンバーチブルは、趣味性が高いこともあってか、比較的リーズナブルな物件であっても走行距離が短いのも特徴だ。おそらく青空駐車をしてきた個体もクーペより少ないはず。平均価格はクーペよりも300万円前後高いものの、良好なコンディションが期待できそうだ。

あくまで個人的な見解だが、レクサスLCは、街中での遭遇度を考えると物件数は少ないのでは? と考えていたが、クーペはもちろん、コンバーチブルも思いのほか中古市場に流通している感がある。趣味性の高い、指名買いの多いジャンルではあるものの、BMW「8シリーズ」やメルセデス・ベンツ「SL」なども考えながら探す手もありだろう。

