「R20 Concept(アール・ツェンティ・コンセプト)」は、BMW Motorradのクルーザーシリーズ「R18(アール・エイティーン)」に搭載される、排気量1801cc空油冷4ストローク水平対向2気筒OHVエンジン/通称ビッグボクサーエンジンをベースに、排気量を2000ccまで拡大。それを新設計したダブルクレードルフレームに搭載するロードスタースタイルのコンセプトモデルだ。スイングアームは、シャフトドライブ特有の挙動を抑える、BMW独自のパラレバーをアレンジしたもの。平行する2本のアームがリアアクスル部を支持。その上部アームはアルミ製、下部アームはスチール製というユニークな構造になっている。

BMW Motorradは、この「R20 Concept」を発表した、毎年6に開催されるヴィンテージカー&バイクのコンクールなどを行うConcorso d’Eleganza Villa d’Este(コンコルソ・ディ・エレガンツァ・ヴィラ・デステ)をはじめ、さまざまなタイミングでカスタムバイクのようなコンセプトモデルを発表する。そして十中八九、そのコンセプトモデルは、のちに発売される市販車をベースにしたカスタムバイク的存在である。この方程式からすれば、そう遠くない未来に「R20」的な市販車が発売されることになる。

BMW Motorradからの続報に、期待したい。

↑LEDリングを使ったデイタイムランニングライトの中央に、プロジェクターレンズ仕様のLEDヘッドライトをセット。ライトユニット前方を覆うレンズ的なアイテムが存在しないことから、クラシカルな丸型ヘッドライトユニットながら、未来的なフロントフェイスを造り上げている
↑フレームから伸びるシートレールがシートベースを兼ね、そのベース内にテールライト(おそらくウインカー機能内蔵)がセットされている。短く宙に浮いたようなシートにすることで、車体をコンパクトに見せる効果があり、それによってビッグボクサー・エンジンがより巨大に見える
↑BMWからの説明によると、スチール製の下部アームがスイングアームであり、アルミ製の上部アームはパラレバーのストラットであるという。その両アームがファイナルケースを支持するアルミキャスティングパーツに繋がる構造だ。ドライブシャフトがむき出しのレイアウトはR18シリーズと共通だ