Porsche 99X Electric GEN4

2年後の2026年にニューマシンを導入

フォーミュラEは、2026-27年シーズン(シーズン13)から「GEN4」ベースのニューマシンを投入。このタイミングに合わせて、ポルシェはワークスチームを拡大する。
フォーミュラEは、2026-27年シーズン(シーズン13)から「GEN4」ベースのニューマシンを投入。このタイミングに合わせて、ポルシェはワークスチームを拡大する。

2025年12月6日に「サンパウロE-Prix」で開幕する2025年-26年シーズン(シーズン12)は、現行の「Gen3エボ」ベースマシンで戦われる最後のシーズンとなる。2026-27年シーズン(シーズン13)からは、フォーミュラE史上最強のパワーを誇る「GEN4」が投入される予定だ。

世界耐久選手権(WEC)からの撤退を発表したポルシェは、電動モータースポーツへの関与を強化。2026-27年シーズンのフォーミュラEに、新開発の「GEN4」マシンを6台エントリーさせることを明らかにした。今回公開された「ポルシェ 99X エレクトリック」は、新型シャシーをベースに開発され、600kWを超えるパワーを持つという。

ポルシェ・モータースポーツ副社長を務めるトーマス・ローデンバッハは、フォーミュラEの活動強化について次のようにコメントした。

「モータースポーツは、私たちのブランドを形づくっています。モータースポーツにおける私たちのヘリテージは唯一無二であり、それはすべてのポルシェ製スポーツカーに反映されていると言えるでしょう。将来的に、電動モータースポーツに関しても、同じようなヘリテージを作っていきたいのです」

技術開発の場となっているフォーミュラE

モータースポーツ活動の再編を行うポルシェは、フォーミュラEの体制を拡大。ドライバーだけでなく、技術陣の育成の場としても機能する。
モータースポーツ活動の再編を行うポルシェは、フォーミュラEの体制を強化。ドライバーだけでなく、技術陣の育成の場としても機能する。

現在、ポルシェ・フォーミュラEチームは2台の「ポルシェ 99X エレクトリック」をフォーミュラEにエントリーしているが、2026-27年シーズン(シーズン13)から、ヴァイザッハベースのマシンをさらに2台追加するという。

「他のレースシリーズと比べて、フォーミュラEは投資とリターンのバランスが非常に魅力的です。量産フル電動スポーツカーに関連する、技術開発を行う機会も与えてくれます。今回の体制変更では、ドライバーだけでなくあらゆるレベルで、新たな才能を発掘・育成したいと考えています」と、ローデンバッハは説明した。

「参戦マシンの台数を増やす場合、単に現在のワークスチームの存在感を拡大するのではなく、できる限り独立性を確保したいと考えています。2026年はポルシェ・モータースポーツが75周年を迎えます。この成功の歴史は、今後電動モータースポーツの物語によっても形づくられていくことでしょう」

間もなく正式発表される「ポルシェ カイエン エレクトリック」と、フル電動レーシングカー「ポルシェ 99X エレクトリック」。

フォーミュラEから多くの技術を採用する「ポルシェ カイエン エレクトリック」が間もなく正式発表!

フル電動SUV「ポルシェ カイエン エレクトリック」が間もなく正式発表される。2025年、ポルシェはフォーミュラEにおいて、チームズ選手とマニュファクチャラーズ選手権を制しており、多くの革新的技術はフォーミュラEにおいてテクノロジーが磨かれたという。新たなBEVを市場に投入するだけでなく、ポルシェはモータースポーツで培った様々な技術を市販車へと導入する計画なのだ。