4×4 Engineering Service
BRADLEY FORGED TAKUMI

SUNWORKS
LAND ROVER DEFENDER

創業者を含めたスタッフの誰もが熱烈な四駆マニアであり、ユーザーの一人ひとりに耳を傾けながらも、自分たちが本当に欲しい製品をつくる。そんな真っ直ぐな想いを持って半世紀以上もの時間を駆けぬけ、クロカン四駆界でしっかりと結果を残した。そんな4×4エンジニアリングサービスが、次第に世界のタフギアたちを支え始めている。

その象徴となるのがオリジナルホイールである。ランクル勢に加えて、レクサスLXやGX、さらにGクラス、ディフェンダーなど世界を代表するタフギアに向けた銘柄として生まれた意欲作をブラッドレーフォージド匠という。重量化や大口径化がすすむ昨今の自動車トレンドを踏まえて、今作はTAN-EI-SYAが持つ日本最高峰の裂開鍛造製法を駆使して仕上げた。理想的な材料配分のアルミ合金を鍛造したあと、熱を加えながらローラーを当てリム部を裂き開き、スピニングをして圧延する手法だ。リム部をより薄く、靭く鍛えることで、高強度・高剛性と軽量化を両立させる技術である。

タフギヤにマッチする意欲作

この製造方法が、ブラッドレーシリーズが伝統的に貫く5本スポークをより研ぎ澄ました。鋭利かつ直線的なスポークの造形に、立体感が際立つディープリム。単にビジュアルを狙ったものではなく、それは飽くなき性能向上を念頭に置いた上で必要性から生まれた造形である。

2025年に発売されたディフェンダー用を通して見るとわかる。サイズはGクラスと同じ9.5J×20インチ。90、110、130というボディ形態すべてに対応するサイズで、もっともタフで走破性が高く仕立てられたホットモデル「OCTA(オクタ)」にも持ち込めるという。すなわちブレンボ製6ポットキャリパーと400φのブレーキローターをすっぽりと飲み込むということ。極限までディープリムを強調させながらの、この包容力には驚かされる。もちろん、最高出力467kW(635PS)、最大トルク750Nmものチカラを使って車両重量2610kgを引っ張るオクタを難なく受け止める強度や剛性は健在だ。さらにはラフロードも厭わない強さを持つ部分こそブラッドレーフォージド匠の強みである。

本格的なフロントランナーのルーフラックを装備

サンワークスのオリジナルパーツであるバンパーガードやサイドステップ、フォグランプステー、ヒッチメンバーなどが取り入れられ、純正のバンバーやグリルとともにLINE-X塗装されている。ルーフに背負うのはフロントランナーのルーフラックを軸としたストレージボックスやキャンプギアなど。長時間かけて道なき道を走破できる本格派である。
サンワークスのオリジナルパーツであるバンパーガードやサイドステップ、フォグランプステー、ヒッチメンバーなどが取り入れられ、純正のバンバーやグリルとともにLINE-X塗装されている。ルーフに背負うのはフロントランナーのルーフラックを軸としたストレージボックスやキャンプギアなど。長時間かけて道なき道を走破できる本格派である。

ブレッドレーシリーズを含めた4×4エンジニアリングサービスの製品群に絶大な信頼を置くサンワークスを例に挙げる。このディフェンダー110は、日本独自開発したというイースナーエディションであり、アイガーグレーのボディには純正時点からサテンプロテクティブフィルム(プロテクションフィルム)が貼付される。これに対してサンワークスは、オーバーランダーとしての資質に磨きをかける方向でのモディファイを実施した。オリジナルブランドであるS+(エスプラス)製のバンパーガードやサイドステップなどを装着し、純正バンパーやグリルを含めてLINE-X塗装することで、その精悍な顔つきと強度に磨きをかけた。

ルーフに背負うのは、フロントランナー製ルーフラックにアルキャブ製オーニング、ストレージボックスなど。オーバーランドスタイルに必要なモノながら、それ自体がドレスアップアイテムになる。イースナーエディション自体の魅力を含めて、バランスよくまとめられた1台であることは間違いなく、それを支えているのがLT275/55R20サイズのトーヨー・オープンカントリーR/Tトレイルと、件のブラッドレーフォージド匠だった。

稀有なオーバーランダー

2023年に登場した日本市場限定の特別仕様車「イースナーエディション」。充実した装備品が設けられるほか、外装はサテンプロテクティブフィルムが貼付される。これはアイガーグレーを纏う110 X-DYNAMIC SE D300がベースとなり、この販売台数はわずか50台。そうした意味では稀有なオーバーランダーである。
2023年に登場した日本市場限定の特別仕様車「イースナーエディション」。充実した装備品が設けられるほか、外装はサテンプロテクティブフィルムが貼付される。これはアイガーグレーを纏う110 X-DYNAMIC SE D300がベースとなり、この販売台数はわずか50台。そうした意味では稀有なオーバーランダーである。

足もとのビジュアルは申しぶんない。たくましさを感じるだけではなく、光のあたり加減によってディープリムの奥深くで直線的な5本スポークが顕わになるあたり、どことなく色気も漂わせる。ランドローバー純正センターキャップを投入すれば、いい意味で純正風情の落ち着いた雰囲気をもたらす。国産クロカン文化の担い手が、ランドローバーの伝統芸と呼応しながら、時にあらゆるサードパーティを巻き込んで、オーバーランダーという新しい世界を生み出していることを再確認する。このミックスカルチャーは、いま世界からの熱い視線が絶えない。

REPORT/中三川大地(Daichi NAKAMIGAWA)
PHOTO/中島仁菜(Nina NAKAJIMA)
GENROQ Super SUV vol.2

【PRICE LIST】

 BRADLEY FORGED 匠
20インチ×9.0J~9.5J:17万7100円~17万8200円
※カラーはマットディープグレイ/マットシャドーブラック/マットチタンブロンズ。他に16~18インチの設定もあり。

 【問い合わせ】
フォーバイフォーエンジニアリングサービス
TEL 052-715-4411
https://www.4x4es.co.jp

 【取材協力】
サンワークス
TEL 0748-48-8139
https://sunworks309.com