MINI JOHN COOPER WORKS
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MINI JOHN COOPER WORKS E
同じテイストながらも異なるディテール




2024年、MINIはラインナップを刷新し、すべてのモデルを新型へと切り替えた。最多量販モデルの「MINI クーパー」は3ドア、5ドア、コンバーチブルのボディタイプを展開し、3ドアは内燃機関(ICE)とBEVをラインナップ。その頂点に位置するのが、ハイパフォーマンス仕様の「MINI ジョン クーパー ワークス(JCW)」だ。今回はICE搭載仕様とBEV仕様、2台のMINI JCWを取り上げる。
MINI JCWのネーミングは、1950年代から60年代にかけてクラシック・ミニのチューンを手がけた、ジョン・クーパーに由来。JCW専用エクステリアとして、ICE仕様は冷却用大型ラジエターグリルを備えるのに対し、BEV仕様はクローズドタイプのグリルを配置、リヤウイングも異なる形状が奢られる。
ボディサイズは前後バンパー形状の違いなどにより、ICE仕様が全長で15mm大きい。全幅と全高に関しては、BEV仕様がわずかに大きいサイズとなる。車両重量はリチウムイオンバッテリーを搭載するBEV仕様が、310kgも重い。
MINI ジョン クーパー ワークス
ボディサイズ=全長3875mm×全幅1745mm×全高1455mm
ホイールベース=2495mm
車両重量=1350kg
タイヤサイズ=215/45R17
MINI ジョン クーパー ワークス E
ボディサイズ=全長3860mm×全幅1755mm×全高1460mm
ホイールベース=2525mm
車両重量=1660kg
タイヤサイズ=225/40R18
加速力でICE仕様を突き放すBEV仕様




ICE仕様の2.0リッター直列4気筒MINIツインパワーターボエンジンは、最高出力231PSを発揮。7速DCTを介して前輪を駆動し、JCW専用のスポーツサスペンションが奢られる。BEV仕様はフロントアクスルにモーターを搭載し、最高出力はベースモデルから40PSアップの258PSというスペックが与えられる。0-100km/h加速は重量のハンディがあるものの、パワーで20PS以上も上まわるBEV仕様が0.2秒凌いだ。
MINI ジョン クーパー ワークス
エンジン形式=直列4気筒ガソリンターボ
排気量=1998cc
最高出力=231PS/5000rpm
最大トルク=380Nm/1500〜4000rpm
トランスミッション=7速DCT
駆動方式=FWD
最高速度=250km/h
0-100km/h加速=6.1秒
MINI ジョン クーパー ワークス E
モーター=交流同期1モーター
最高出力=258PS/5000rpm
最大トルク=350Nm/50〜5000rpm
駆動方式=FWD
最大航続距離=421km(WLTCモード)
最高速度=200km/h(リミッター)
0-100km/h加速=5.9秒
「Go-Kart」モード備えるBEV仕様


MINI JCWのコクピットは、どちらも9.4インチ有機EL大型円形センターディスプレイに、布地をイメージしたソフトな印象の新素材製ダッシュボードの組み合わせ。フロントシートには、レッドのアクセントを効かせたホールド性の高い「JCWスポーツシート」が採用される。
現行JCWシリーズでは3ドアのみ、ICEとBEVという異なるパワートレインから選択可能。ICEがターボチャージャーによる荒々しい吹け上がりを楽しめるのに対し、BEV仕様はリニアなパワーデリバリーを堪能できる。さらに、BEV専用機能として、ステアリングホイールのブーストパドルを押すことで「Go-Kart」モードが起動し、追い越し時などに20kWのパワーが追加される。
搭載されるパワートレインが異なっても、MINIが受け継いできた引き締まった足まわりによる、クイックな「ゴーカートフィーリング」は健在だ。ICEとBEVの価格差は76万円、JCWらしい軽快感を求めるのであれば、大型バッテリーを搭載していないICE仕様を選びたい。ただ、BEV仕様にはICEにはない、どこまでもスムーズな加速感を堪能することができる。
車両本体価格
MINI ジョン クーパー ワークス 540万円
MINI ジョン クーパー ワークス E 616万円

