Porsche 911 GT3 90 F. A. Porsche

F.A.の愛車「Gシリーズ」をオマージュ

「ポルシェ 911 GT3 90 F.A.ポルシェ」のエクステリア。
「911 GT3 90 F.A.ポルシェ」は、F.A.ポルシェの愛車だった911 Gシリーズの内外装をオマージュしている。

「ポルシェ 911 GT3 90 F.A.ポルシェ」の内外装は、先見の明に富んだデザイナー、F.A.ポルシェが1980年代にドライブした「911 Gシリーズ」からインスピレーションを得て開発された。エレガントなヘリテージデザインの要素を取り入れ、ポルシェが展開するカスタマイズプログラム「ゾンダーヴンシュ(ドイツ語で「特別な願い」)」によって、90台が限定製造される。

そのうちの1台は、F.A.ポルシェの子息であるマルク・ポルシェが購入。911 GT3 90 F.A.ポルシェは、2026年4月から受注をスタートし、購入者は自分だけのアニバーサリーカーをさらに個性化できるユニークな体験も用意された。さらに限定モデルには、伝説的なポルシェデザイン・クロノグラフ1の特別限定モデルと、特製ウィークエンダーバッグも付属する。

「形態は機能に従う」というのがF.A.ポルシェのデザイン信条だった。「ポルシェデザイン」を立ち上げた彼は、様々な世界的クライアントのために、幅広い工業製品、家庭用電化製品、消費財をデザイン。2012年4月5日、ザルツブルクにおいて死去している。

息子マルク・ポルシェと共同開発

「ポルシェ 911 GT3 90 F.A.ポルシェ」のエクステリア。
「911 GT3 90 F.A.ポルシェ」プロジェクトは、F.A.ポルシェの息子、マルク・ポルシェとゾンダーヴンシュが全面協力。1号車はマルク・ポルシェの元にわたる。

1972年、F. A.ポルシェは弟のハンス=ペーター・ポルシェと共同でデザインスタジオを設立し、「ポルシェデザイン」と命名。F. A.ポルシェが作り上げた腕時計「クロノグラフ1」や、レンズ交換が可能なサングラス「P’8478」などの作品は、モダンデザインの名品として高い人気を誇ることになった。2025年12月11日は、F. A.ポルシェの生誕90年にあたる。

これを記念して、ゾンダーヴンシュのエキスパートは、F.A.ポルシェの末っ子であるマルク・ポルシェと協力し、特別な記念モデルとして「911 GT3 90 F.A.ポルシェ」をデザイン。そのうちの1台はマルク・ポルシェが所有し、残りの89台が世界中の顧客へと提供される。マルク・ポルシェは今回のプロジェクトについて、次のようにコメントした。

「この特別な911は、きっと父も気に入ったことでしょう。このエキサイティングなプロジェクトでは、多くのディテールに関して父の好みを取り入れました。このモデルのために特別に作った『F.A.グリーンメタリック』塗装は、父の911のオークグリーンメタリックを連想させるものです。シートセンターに使用されているF. A.グリッド織りファブリックは、父のお気に入りのジャケットの柄と響き合っています」

911 GT3 90 F.A.ポルシェは、2026年4月から注文可能となり、日本国内での価格は5071万円(税込)を予定。購入者はゾンダーヴンシュによる最終的な個別設定完了後、2026年後半から生産が開始される。このコレクターズアイテムのベースとなったのは、展開式リヤスポイラーを装備した「911 GT3 ツーリングパッケージ」。自然吸気4.0リッター水平対向6気筒エンジンは、最高出力375kW(510PS)、最大トルク450Nmを発揮する。

専用開発された「F.A.グリーンメタリック」

「ポルシェ 911 GT3 90 F.A.ポルシェ」の専用装備。
ボディカラーの「F.A.グリーンメタリック」は、F.A.ポルシェが乗っていたGシリーズのオークグリーンメタリックをイメージしている。

記念モデルの専用ペイント仕上げの名称は「F.A.グリーンメタリック」。F.A.ポルシェの愛車だった911 Gシリーズの象徴的なオークグリーンメタリックからヒントを得て、ポルシェ家と協力してペイント・トゥ・サンプルのエキスパートがこの色調を作り上げた。

2026年以降、ペイント・トゥ・サンプルの該当全車両のAピラーには「Paint to Sample」と「Paint to Sample Plus」と書かれた専用ラベルが貼付される。今回の記念モデルは、この新しいラベルが付いた最初のモデル。また、トランクリッドのグリルには「90 F. A. Porsche」ロゴ入り亜鉛メッキゴールドのバッジも配置された。

特別なエクステリアとして、911 GT3のツーリングパッケージには設定されていない、サテングロスブラック塗装のスポーツクラシックホイールが奢られる。クラシックなフックスリムからヒントを得つつ、センターロック機構や、ホイールハブカバーにあしらわれた歴史的な1963年型クレストなど、ディテールまでこだわり抜かれた。

お気に入りのジャケットを再現した特製ファブリック

「ポルシェ 911 GT3 90 F.A.ポルシェ」のインテリア。
インテリアの「F.A.グリッド織りファブリック」は、F.A.ポルシェのお気に入りだったジャケットの柄を再現した。

トリュフブラウンのクラブレザーのインテリアを引き立てるチョークベージュの装飾ステッチと、専用の「F.A.グリッド織りファブリック」シートセンターパネルは、インテリアにF.A.ポルシェををイメージした、特別な雰囲気をかもし出す。このF.A.グリッド織りは、グローブボックス、ボードブリーフケース、ラゲッジルームのリバーシブルマットにも採用された。

生地の柄は5色で構成されており、ブラック、グリーン、トリュフブラウン、クリーム、ボルドーレッドの糸が織り込まれた。この生地についてマルク・ポルシェは次のように説明を加えている。

「父のお気に入りのジャケットはまさにこの柄でした。鉛筆、パイプ、灰皿と同様、このジャケットも私の子供時代の思い出の一部で、父の自宅やオフィスと切っても切れない関係にあるように感じます」

インストゥルメントパネルの上部に配されたスポーツクロノウォッチのベースになったのは、F.A.ポルシェのために製作された一点物のオリジナルのクロノグラフ1。F.A.ポルシェのサインを刻んだプレートを取り付けたシフトノブは、オープンポア仕上げのウォールナット合板製がチョイスされた。

ダッシュボードの装飾トリムには、サインのレプリカ、オリジナルの911のシルエット、「One of 90」の文字をあしらったもう1枚のゴールドメッキのプレートを配置。さらにセンターコンソールの収納スペースには、ラゲッジコンパートメントリッドのバッジと同じデザインが、エンボス加工で施されている。

車両本体価格(税込)

ポルシェ 911 GT3 90 F.A.ポルシェ 5071万円

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【関連リンク】
・ポルシェ ジャパン公式サイト

「ポルシェ 911 GT3 90 F.A.ポルシェ」を動画でチェック!

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