Das Treffen X
タイのポルシェ・ファンが始めた小さな集まり

2025年、東南アジア最大のポルシェ・イベント「ダス・トレフェン」が、記念すべき10回目の開催を迎えた。ポルシェ愛好家のシハブットル・クームサイによって構想されたこのイベントは、ポルシェ好きの仲間たちの気軽な集まりとして始まったが、今やこの地域で最も注目されるポルシェ・ミーティングに成長している。
「小さなエンスージアストの集まりとして始まった当初、ダス・トレフェンが10回目を迎えるなんて想像もしていませんでした。この成果はパートナー各社の変わらぬサポートと、アジア全域に広がる素晴らしいポルシェ・コミュニティの存在があってこそ実現したものです。彼らの献身とポルシェへの情熱が、このイベントに毎年命を吹き込んでくれています。チーム一同、心から感謝するとともに、次の10年がもたらす未来に大きな期待を寄せています」と、クームサイは感謝の言葉を口にした。
今回、ポルシェ・タイは、インパクト・スピードパークを、ポルシェ・ホスピタリティ・ビレッジを中心としたテーマ別ゾーンへと変貌させた。来場者は、限定グッズを扱うポルシェ・ライフスタイル・ブティックを訪れたり、最先端のレーシングシミュレーターを使って世界中のサーキットでのバーチャルドライブを楽しんでいる。
ポルシェ・ミュージアムから956を空輸

ポルシェ・ホスピタリティ・ビレッジの隣には、モータースポーツ・ゾーンが設けられ、ポルシェ・ミュージアムから特別に空輸されたグループCプロトタイプ「ポルシェ 956」が展示された。956はグループC時代を象徴するモデルで、1982年から1985年にかけてル・マン24時間レース総合4連覇を達成している。
ロスマンズ・カラーの956の隣には、2025年のIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権を制覇し、2025年のル・マン24時間レースで総合2位を得た「963」も公開されている。その他のテーマ別ゾーンでは、ポルシェの様々なアイデンティティを体現するモデルが披露された。
アドベンチャーゾーンの目玉は、マレーシアで製作され、タイ向けに用意された特別仕様の「カイエン S E-ハイブリッド クーペ」。バンコクからシュトゥットガルトまで、17ヵ国を61日間かけて巡り、2万2000kmを走破している。パフォーマンスゾーンには現行スポーツカーの911と718、アーバンゾーンにはフル電動モデルのタイカンとマカンが展示された。
ヘリテージゾーンには、1970年代の鮮やかな色彩、パターン、ライフスタイルを讃えた限定モデル「911 スピリット 70」を中心としたキュレーション空間が展開されている。
ポルシェ・クラブ会長ミーティングを併催

ダス・トレフェン Xに合わせて、ポルシェ・アジア・パシフィックは、バンコクにおいて初の地域合同「ポルシェ・クラブ会長ミーティング(Porsche Club Presidents’ Meeting)」を開催。アジア各国のポルシェ・クラブから会長と運営陣が一堂に会し、コミュニティやマーケットを越えた交流を育むことになった。
このミーティングでは、各クラブによって2025年の注目すべき取り組みを発表。祭典は夜まで続き、バンコクのトンロー中心部に位置するポルシェの没入型ライフスタイル&コミュニティスペース「カーヴィスタン・バンコク(Curvistan Bangkok)」において「ポルシェ・クラブ・ナイト」へと舞台を移した。
ポルシェ・クラブ・ナイトには、アジア全域から280名以上のポルシェ・クラブ会員が集まり、『カーブズ・マガジン(Curves Magazine)』の創刊者ステファン・ボグナーがキュレーションした、最新展示「ポルシェ・コミュニティ」の公式オープニングを祝っている。
ダス・トレフェン Xに参加した、ポルシェ・アジア・パシフィック マーケティング・ディレクターのヤニック・オットは、次のように振り返った。
「ポルシェのコミュニティは、私たちのブランドの鼓動そのものです。ダス・トレフェン X、ポルシェ・クラブ・ナイト、そして初開催となったポルシェ・クラブ会長ミーティングは、クレストのもとに集う人々が一体となり、真にユニークな価値を生み出していることを示しました。これこそが、私たちのブランドを前進させる推進力となるのです」

