新世代中核シリーズの機能を向上

今回のモデルイヤーに向けたアップデートでは、ドライブ体験を向上させる機能が大幅に進化する。
今回のモデルイヤーに向けたアップデートでは、ドライブ体験を向上させる機能が大幅な進化を果たした。

アウディは、「プレミアム・プラットフォーム・エレクトリック(PPE)」と「プレミアム・プラットフォーム・コンバッション(PPC)」をベースとするモデルのアップデートを実施。ハードウェアに関してはA6に高機能ヘッドライトを導入、ソフトウェア面ではドライバーアシスタンスとエンターテインメントに新機能が追加された。

アウディAG技術開発担当取締役のジェフリー・ブーコは、2026年モデルに向けた「A5」「A6」「Q5」「A6 e-tron」「Q6 e-tron」 の改良に関して次のようにコメントした。

「アウディは、新たなモデルイヤーに向けて、主要なモデルシリーズをさらに強化し、お客様に多くの新機能を提供していきます。これらの総合的な進化によって、電動モデル向け『PPE』プラットフォーム、内燃機関モデル向け『PPC』プラットフォームが高い将来性を持っていることが証明されました」

新たに「ダイナミックプラス」モードを導入

「S5」と「S6 e-tron」は、ドライブセレクトモードに「ダイナミックプラス」が導入され、自由なドリフトが可能になった。
「S5」と「S6 e-tron」は、ドライブセレクトモードに「ダイナミックプラス」が導入され、自由なドリフトが可能になった。

今回のアップデートでは、ドライブセレクトモードに「ダイナミックプラス」を導入。「S5」と「S6 e-tron」のドライバーは、さらにエモーショナルなドライブ体験を楽しめるようになった。この機能により、横方向のダイナミクスと正確なトラクション、ドリフトコントロールが可能になり、最大限のコントロール性と安全性を兼ね備えたドライブ体験を実現している。

併せて「PPE」ベースモデルの効率性を向上させ、回生ブレーキの性能が向上。多くの走行状況において従来の摩擦ブレーキに切り替えず、減速・停止することが可能になった。停止までの動きは滑らかさが追求されており、快適なドライブ体験を提供。回生エネルギーは、効率性の向上や航続距離を伸ばすことに利用される。

道路標識を認識する機能「トラフィック・サイン・レコグニション」により、市街地走行における安全性と快適性が向上する。このシステムの作動時、車両が交通標識に応じて速度を自動的に調整。ルートデータに保存された情報に基づいて、一時停止標識、路面の凹凸に関する警告標識、優先通行ルールなども認識し、必要に応じて自動的に減速も行う。また、オプションの「パークアシストプロ」の操縦機能も拡張されている。

「デジタルマトリクスLEDヘッドライト」を搭載

A6に、高い機能が与えられたヘッドライトシステム「デジタルマトリクスLEDヘッドライト」が搭載された。
高い機能が与えられたヘッドライトシステム「デジタルマトリクスLEDヘッドライト」が搭載された。

A6に「デジタルマトリクスLEDヘッドライト」を搭載。マイクロLEDテクノロジーにより、高いレベルのパーソナライゼーションと、高解像度のライティング機能が提供される。照射性能を大幅に改善したことで、路面上に強いコントラストを生み出し、視界が困難な状況においてドライバーをサポートする。

「レーンガイダンス」と「オリエンテーションライト」は、走行時のレーンセンタリングをサポートし、車両が意図せず車線を外れると、路面に矢印のシンボルを表示する。滑りやすい路面状況が予測された場合、氷のシンボルが投影され、ドライバーに注意を喚起。これらのライトガイダンス機能によって安全性が大幅に向上した。

乗降時の「ダイナミック・プロジェクション」機能は、3種類のパターンが表示され、車両が停止している時にも印象的なライトショーを行う。48セグメントで構成されるLEDデイタイムランニングライトは、8種類のデジタルライトシグネチャーを生成し、MMIを介して表示パターンを選択することができる。

新型ステアリングホイールを導入

インテリアには、物理スイッチが復活した、新開発の「マルチファンクション・ステアリングホイール」を搭載する。
インテリアには、物理スイッチが復活した、新開発の「マルチファンクション・ステアリングホイール」を搭載する。

室内には、新開発「マルチファンクション・ステアリングホイール」を搭載。これまでのタッチ式静電スイッチの一部が物理スイッチに置き換えられた。さらに、A6の内燃エンジン搭載モデルには、より体にフィットする新形状のフロントシートが導入され、快適性と横方向のサポートが大きく改善している。

今回、「Q3」から採用された新開発のユーザーインターフェイスが対象の全モデルに導入され、簡素化されたアイコンにより、操作性が大幅に向上。「アウディ・バーチャルコクピット」は、クラシカルな丸型メーター、ナビゲーションビュー、統合型ドライバーアシストディスプレイという、3つの表示モードから選択することがでる。

「アウディ・アシスタント」もアップデート。ChatGPTと統合したことで、様々な操作を直感的に行えるようになった。「ライン川が見えるイタリアンレストラン」のような、正確な住所がなく曖昧な表現でも、目的地やコンテンツを検索できるようになり、より柔軟で快適な検索プロセスを実現している。また、「アクティブクルーズアシスト」や「ディスタンスコントロール」などのドライバーアシストシステムも、音声での操作が可能になった。

コントローラを接続して車内でゲーム

Bluetooth経由でコントローラーを、インフォテイメント機能に接続することで、レースゲームなどを楽しめるようになった。
Bluetooth経由でコントローラーを、インフォテイメント機能に接続することで、レースゲームなどを楽しめるようになった。

新たに導入された「エクスペリエンスワールド」は、インテリア証明、サウンド、マッサージ機能、空調設定を組み合わせたムードシナリオを提供。車内をリフレッシュしたりリラックスした雰囲気に調整する。導入時点では、「アクティベーティング(Activating)」「リラックス(Relaxing)」「ハーモナイジング(Harmonizing)」という3種類のムードシナリオを楽しむことができる。

今回のアップデートでは、車内でのゲームプレイも充実化。コントローラーをBluetooth経由でシステムに接続することで、車両のディスプレイを使って、『アスファルト:Legends』などのビデオゲームを手軽にプレイできるようになった。また、ワイヤレスヘッドホンをBluetooth経由で接続すれば、ドライバーや他のパッセンジャーの邪魔をすることなく、エンターテインメントサウンドを楽しむことができる。