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MERCEDES-BENZ E Class

メルセデス・ベンツ Eクラスとは

「メルセデス・ベンツ Eクラス」は、快適性・安全性・上質さのバランスを高い次元でまとめた“メルセデスのど真ん中”に位置するモデルと言える。現行Eクラス(6代目 W214型)は、2023年のワールドプレミア後、2024年1月に日本市場にも投入された。セダンとステーションワゴンに加え、オールテレインがワゴン派生のクロスオーバー的な立ち位置を担う。

パワートレインは電動化が進み、ガソリン、ディーゼルエンジン共にマイルドハイブリッド(ISG)またはプラグインハイブリッドシステムを搭載する。PHEVの「E350 e Sports Edition Star」は、満充電の場合100kmを超えるEV走行が可能とされる。トップグレードの「AMG E53 ハイブリッド 4マティック+」(PHEV)は330kW(449PS)を発生する3.0リッター直列6気筒エンジンに最高出力120kWのモーター組み合わせたハイパフォーマンスモデルだ。

メルセデス・ベンツ Eクラスの外観・内装

メルセデス・ベンツ Eクラスは、Eセグメントらしい威厳とスポーティさを共通の基調としながら、端正なセダン、機能美のステーションワゴン、クロスオーバーのオールテレインを展開する。内装は最新のMBUXと上質な演出で快適性と先進性を高めている。

外観:端正なセダンと機能美をまとったステーションワゴン

メルセデス・ベンツ Eクラスセダンは、伝統的で威厳を感じさせるプロポーションを基盤に先進性とスポーティさを織り交ぜたデザインを特徴とする。ステーションワゴンは日常使いからロングツーリングまで実用性を両立しつつ、美しいルーフラインをまとうラグジュアリーワゴンの王道的なスタイル。そのワゴンボディをベースにしたオールテレインは、全輪駆動と余裕のあるロードクリアランスを組み合わせ、SUV的なデザインエッセンスが加えられている。

内装:最新世代のMBUXで“移動の質”を強化

インテリアは、エアアウトレットがダッシュボード全体に広がるようなデザインを配することで、“安らぎと心地よさをもたらす”空間を創り出している。最新世代のMBUX(メルセデス・ベンツ ユーザーエクスペリエンス)を軸にデジタル化もさらに進化。音声やタッチ操作、ステアリングホイールに備え付けられたタッチコントロールボタンといった複数の入力機能に対応。求める機能に直感的にアクセスできるよう設計されており、安全性を損なうことなく運転に集中できる。

オプション設定の「MBUXスーパースクリーン」は、1枚のガラスで覆われたセントラルディスプレイと助手席ディスプレイがダッシュボード全面に広がる。視認性を向上させるだけでなく、コクピット内の先進性を演出する。さらに、サラウンドサウンドシステムやアクティブアンビエントライトなどによって、ラグジュアリーで先進的な空間を創造している。

メルセデス・ベンツ Eクラスのサイズ

メルセデス・ベンツ Eクラスは、Eセグメントとして標準的なボディサイズに加え、後席のゆとりや荷室容量にも配慮した設計が施されている。サイズ面においても、プレミアムセダンの王道と言える。

ボディサイズ:Eセグメントとして標準的なディメンション

セダン/ステーションワゴン共に、メルセデス・ベンツ Eクラスのボディサイズ(E200)は全長4960mm、全幅1880mm、全高1470mmでEセグメントとして標準的なもの。全輪駆動「4マティック」とロードクリアランスによって走破性を重視するオールテレインでは全高が1495mmとなり25mmアップしている。ハイパフォーマンス仕様のAMG E 53 ハイブリッド 4マティック+では、エアロパーツなどの影響で全長が4970mm、全幅が1900mmとわずかに延びている。

室内スペース:荷物を積んで大人5人が快適に移動

メルセデス・ベンツ Eクラスの室内スペースは大人5人が快適に乗車できるレベルを確保。ゆとりあるインテリアと使い勝手の良いラゲッジスペースを両立している。空間設計を見直したことで、先代モデルに比べて後席は足元の空間にさらなる余裕が生まれた。

荷室はセダンでも540L(PHEVは370L)と十分な容量が確保されており、ゴルフバッグを3個収納できる。ステーションワゴンは通常時でも615L、リヤシートを折りたためば1830Lに積載量を拡大できる。

メルセデス・ベンツ Eクラスの走行性能・燃費性能

パワーユニットは全て電動化が施されている(写真はE220dのエンジンルーム)。
パワーユニットは全て電動化が施されている(写真はE220dのエンジンルーム)。

メルセデス・ベンツ Eクラスは、ISG付きマイルドハイブリッド4気筒やPHEV、高性能仕様まで多彩な電動化パワートレインを揃える。エアマティック(エアサス)や後輪操舵など足まわりも選べ、走行性能と燃費を高い次元で両立している。

走行性能:選択肢が幅広いパワートレインと足回り

メルセデス・ベンツ Eクラスは上質な乗り味を軸にしながら、装備・機構によって異なるキャラクターの仕様が用意されている。パワートレインの選択肢は幅広く、ベースグレードではマイルドハイブリッド(ISG=インテグレーテッドスタータージェネレーター)システムを組み合わせた4気筒ガソリンおよびディーゼルエンジンが選択できる。出力を向上させた4気筒ガソリンエンジンに、ISGまたはプラグインハイブリッドシステムを組み込んだユニットも用意される。

ハイパフォーマンス仕様を求めるユーザーにはAMG E 53が用意されている。3.0リッター直列6気筒ガソリンエンジンをプラグインハイブリッド化したパワートレインや“4マティック+” と呼ぶ先進の全輪駆動システムなど、ハイパフォーマンス機能を搭載する。

足まわりでは、“エアマティック サスペンション”や四輪独立可変電子制御を行う “AMG ライドコントロール サスペンション”、“リヤアクスルステアリング”後輪操舵システムといった走りの質を高める技術がふんだんに用意されている。

燃費性能:すべてのパワートレインを電動化

メルセデス・ベンツ Eクラスの燃費性能はパワートレインの仕様によって異なるが、セダンボディにディーゼルエンジン+ISGを搭載したモデルで19.4km/L(WLTCモード)と経済性は高い。車体重量と出力の面で最も不利なE 53のステーションワゴンでも11.2km/Lと良好な数値が公表されており、仕様に関わらずモデル全体を通して高い環境性能を有する。なお、E 53は満充電で101km(セダンの場合)の純電動走行が可能とされている。

メルセデス・ベンツ Eクラスの購入価格・維持費

Eクラスは1000万円弱から約2000万円まで、ユーザーニーズに応じたラインナップが用意される。
Eクラスは1000万円弱から約1700万円まで、ユーザーニーズに応じたモデルがラインナップされる。

メルセデス・ベンツ Eクラスの購入価格は、E200からAMG E 53までレンジが幅広い。維持費は燃料(電力)やタイヤ、保険で差が出やすく、使い方に合わせた試算が重要である。

購入価格:用途と好みに応じた1000万円台の選択肢

メルセデス・ベンツ Eクラスはブランドの中核を成すモデルらしく、ユーザーのニーズに幅広く対応するため価格レンジも広い。ベースモデルであるE200セダンの914万円からフラッグシップAMG E 53の16690万円(ともに税込)まで、用途と予算・好みに応じて選択できる。なお、ステーションワゴンはセダンよりも各グレードで30万円ほど高い価格が設定されている。またワゴンボディのみに設定されるオールテレインは1135万円。

維持費:グレードにより燃料・タイヤ・保険で差が生じる

メルセデス・ベンツ Eクラスの維持費は、同クラスのラグジュアリーセダンと比べて特に高額というわけではない。駐車場費用を除けば、比較的リーズナブルに欧州を代表するプレミアムセダンを所有できる。ただしグレード幅が広く、AMG系や大径タイヤ装着車ほどタイヤ費用が上がる一方、PHEVは充電環境が整えば燃料費を抑えられる可能性がある。購入の際は、年間の走行距離や自宅・職場での充電可否、タイヤサイズなどをよく検討したい。(以下は「E200」グレードの場合の概算)

メルセデス・ベンツ Eクラスモデル解説

「メルセデス・ベンツ Eクラス」は、ISG搭載車からPHEV、AMGモデルまで多彩である。ここでは日本で販売されている仕様の特徴を整理する。

メルセデス・ベンツ E200(ISG)

セダン/ステーションワゴンのE200(ISG)は、48VマイルドハイブリッドシステムのISG(Integrated Starter Generator)に2.0リッター4気筒ガソリンターボエンジンを組み合わせたパワートレインを搭載する。スムーズで力強い加速と高効率を両立するEクラスの中核グレードである。上質な乗り味と低回転域からスムーズに力を発揮するパワートレインに加え、最新のADAS(先進運転支援システム)や第3世代のMBUXなどを搭載。“移動の質”をさらに高い次元に昇華させる装備によって、同モデルの基準点としての役割を担う。

発表2023年
全長/全幅/全高/ホイールベース4960/1880/1470/2960mm
パワートレイン直列4気筒ターボ(ガソリン)
総排気量1997cc
エンジン最高出力、最大トルク
ハイブリッドモジュール
エンジン 150kW(204PS)/5800rpm、320Nm/1600~4000rpm
モーター 17kW/1500~2500rpm、205Nm/0~750rpm
トランスミッション、駆動方式9速AT、RWD
車両重量(ステーションワゴン)1790kg(1860kg)
0→100km/h加速
最高速度

メルセデス・ベンツ E220 d(ISG)

E220 d(ISG)は、クリーンディーゼルにISGを組み合わせることで低回転からの太いトルクと高効率を両立するモデルである。可変ジオメトリーターボチャージャーやフリクション低減技術などを採用した2.0リッター4気筒ディーゼルターボエンジンには、力強さと扱いやすさを重視した設計がうかがえる。ステーションワゴンの発展形であるE 220 d 4MATIC オールテレイン(ISG)は、Eクラスで唯一の全輪駆動クリーンディーゼルモデル。SUVテイストでまとめられたエクステリアとステーションワゴンの実用性に、4マティックとロードクリアランスによる走破性が高められたオールマイティな仕様といえる。

発表2023年
全長/全幅/全高/ホイールベース
(オールテレイン)
4960/1880/1470/2960mm
(4960/1890/1495/2960mm)
パワートレイン直列4気筒ターボ(ディーゼル)
総排気量1992cc
エンジン最高出力、最大トルク
ハイブリッドモジュール
エンジン 145kW(197PS)/3600rpm、440Nm/1800~2800rpm
モーター 17kW/1500~2500rpm、205Nm/0~750rpm
トランスミッション、駆動方式9速AT、RWD(オールテレインはAWD)
車両重量 (ステーションワゴン、オールテレイン)1870kg (1930kg、2020kg)
0→100km/h加速
最高速度

メルセデス・ベンツ E300 Exclusive(ISG)

E300 Exclusive(ISG)は、現行Eクラスで唯一の“エクスクルーシブライン”で、シリーズの中でも“端正さと上質さ”を前面に押し出すモデルである。装備面ではエアマティック サスペンションを標準装備とし、セダンにはリヤアクスルステアリングも装備される。ヘッドアップディスプレイや4Dオーディオ、ジェスチャーコントロールが可能な“MBUXインテリア・アシスタント”といった上級機能も標準装備されている。

パワートレインは基本的にE200と同じ4気筒ガソリンエンジン+ISGのユニットを使用するが、エンジンの出力アップが図られている。

発表2023年
全長/全幅/全高/ホイールベース
(ステーションワゴン)
4960/1880/1470/2960mm
(4960/1880/1480/2960mm)
パワートレイン直列4気筒ターボ(ガソリン)
総排気量1997cc
エンジン最高出力、最大トルク
ハイブリッドモジュール
エンジン 190kW(258PS)/5800rpm、400Nm/2000~3200rpm
モーター 17kW/1500~2500rpm、205Nm/0~750rpm
トランスミッション、駆動方式9速AT、RWD
車両重量 (ステーションワゴン)1880kg (1950kg)
0→100km/h加速
最高速度

メルセデス・ベンツ E350 e Sports Edition Star

セダンに設定されるPHEVのE350 e Sports Edition Starは、Eクラスの電動化を象徴するモデルである。WLTCモードでEV走行換算距離106km(等価EVレンジ/国土交通省審査値)を掲げ、近距離移動であればモーター走行中心の使い方が可能だ。加えてエンジンでの走行も行えるため、充電残量を気にせずロングドライブへ踏み出せる安心感がある。

最高出力95kW、最大トルク440Nmの電動モジュールによって、状況に応じてEVらしい滑らかで余裕のある加速を味わえる。普通充電に加えCHAdeMOの急速充電にも対応。普通充電用ポート(リアバンパー右側)と急速充電用ポート(左リヤフェンダー)を別の位置に備えている点も実用的である。さらに外部給電設備を活用すれば、車載バッテリーを家庭用電源として使うこともできる。

発表2023年
全長/全幅/全高/ホイールベース4960/1880/1485/2960mm
パワートレイン直列4気筒ターボ(ガソリン)
総排気量1997cc
エンジン最高出力、最大トルク
ハイブリッドモジュール
エンジン 150kW(204PS)/6100rpm、320Nm/2000~4000rpm
モーター 95kW/2100~6800rpm、440Nm/0~2100rpm
トランスミッション、駆動方式9速AT、RWD
車両重量2170kg
0→100km/h加速
最高速度

メルセデス AMG E53 HYBRID 4MATIC+(PHEV)

メルセデス AMG E 53 ハイブリッド 4マティック+(PHEV)は、AMGが手掛けるEクラスのトップパフォーマンスモデル。3.0リッター直列6気筒ターボとモーターを組み合わせ、システム出力585PS(430kW、条件により612PS、450kW)を発揮する。さらに前後可変トルク配分のAMG 4マティック+、リヤアクスルステアリング、電子制御AMGリミテッド・スリップ・デフなどを備え、強力なトラクションと俊敏性を実現する。EV走行換算距離(等価EVレンジ)は、セダン101km、ステーションワゴン97kmと公表されている。

発表2023年
全長/全幅/全高/ホイールベース
(ステーションワゴン)
4970/1900/1475/2960mm
(4970/1900/1490/2960mm)
パワートレイン直列6気筒ターボ(ガソリン)
総排気量2996cc
エンジン最高出力、最大トルク
ハイブリッドモジュール
エンジン 330kW(449PS)/5800~6100rpm、560Nm/2200~5000rpm
モーター 120kW/2400~6800rpm、480Nm/0~2400rpm
トランスミッション、駆動方式9速AT、AWD
車両重量(ステーションワゴン)2390kg(2430kg)
0→100km/h加速
セダン最高速度
ステーションワゴン最高速度
280km/h(リミッター)
275km/h(リミッター)

メルセデス・ベンツ Eクラスの新車・中古車価格

同じEセグメントの1979年TEモデルと最新型のEクラスステーションワゴン。
同じEセグメントの1979年TEモデルと最新型のEクラスステーションワゴン。

メルセデス・ベンツ Eクラスの新車価格は、およそ900万円から1700万円と幅広い。発売からあまり時間がたっていないため、中古車も高値で流通しているようだ。中古車の購入を検討する場合、条件の近い複数の個体を比較し、総支払額(諸費用込み)で判断するのが賢明だ。

モデル新車価格中古車価格(2026年1月時点)
メルセデス・ベンツ E200(ISG)
同、ステーションワゴン
914万円
948万円
700万円~1000万円
メルセデス・ベンツ E220 d(ISG)
同、ステーションワゴン
(オールテレイン)
950万円
988万円
(1135万円)
同上
メルセデス・ベンツ E300 Exclusive(ISG)
同、ステーションワゴン
1158万円
1180万円
800万円~1000万円
メルセデス・ベンツ E350 e Sports Edition Star1052万円同上
メルセデス AMG E53 HYBRID 4MATIC+(PHEV)
同、ステーションワゴン
1641万円
1669万円

メルセデス・ベンツ Eクラスについて多い質問

オフロードイメージの演出にも一役買っているAll-Terrainのサイドステップ。
オフロードイメージの演出にも一役買っているオールテレインのサイドステップ。

以下では、メルセデス・ベンツ Eクラスについて多い質問・疑問に回答する。

Q:ライバルであるBMW 5シリーズとの大きな違いは何か?

メルセデス・ベンツ EクラスとBMW 5シリーズの違いはクルマの“性格”にあると言える。一般的に、Eクラスは路面入力のいなし方が穏やかで、乗り心地を重視したコンフォート志向が強い。一方5シリーズは快適性を保ちながらもステアリングのシャープさや走りの硬質感がにじみ、ドライバーの操作に対する応答の良さが持ち味といわれる。

Q:メルセデス・ベンツ EクラスにBEVモデルはないのか?

現行メルセデス・ベンツ Eクラスの電動化はISG(48Vマイルドハイブリッド)とPHEVで構成されており、BEV(純電気自動車)の設定はない。メルセデス・ベンツのEセグメントBEVとしては「EQE SUV」が選択肢となる。静粛性や安定感、上質な乗り心地の電動SUVとして販売されている。一方、ライバルのBMWは現行5シリーズにBEVの「i5」をラインナップしている。

Q:メルセデス・ベンツ Eクラスの再販時の値落ちは大きいか?

高級輸入セダンは新車価格が高いために数年で下取り額が大きく動きやすいが、一般的に値落ちが極端に大きいとは言えないモデルと考えられる。条件にもよるが、中古車市場での相場では相対的にライバルの5シリーズよりも残価が多く残りやすい傾向がみられるようだ。ただし、グレードや走行距離、修復歴の有無、内外装の状態で大きく変動するため、一般化は難しい。

メルセデス・ベンツ Eクラスの購入方法

新世代メルセデスの特徴ともいえる星形テールランプ。
新世代メルセデスの特徴ともいえる星形テールランプ。

購入は正規ディーラーでの相談が基本である。セダン/ステーションワゴン/オールテレインで使い方が変わるため、試乗では乗り心地と同時に、荷室・後席・視界・取り回しなどを重点的に確認したい。グレードやオプションによる装備差が大きいため、見積もりは希望条件(駆動方式、PHEV要否、オプション等)を先に固定して比較するのが効率的である。

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