合理的な選択肢として新型ムーヴが爆売れ‼︎
ここ数年ずっと、ナンバーワンのN-BOXに続いて、上位常連のスペーシアとタントがしのぎを削るという図式がお決まりだったが、2025年秋に異変が起こった。
ダイハツからムーヴが発売されると、待っていた人が大勢いたのか爆売れし、月にはついにN-BOXを抜いてトップに立った。クラスとしてはひとつ下の「スーパー」が付かないハイトワゴンであり、全高がそれほど高くなく、価格面で有利だったという事情も当然あるだろうが、とにかくスライドドアが欲しくて、実は車内の広さもこれぐらいで十分だという人が少なくなかったようだ。
そんな中、NMKVは三強状態がお決まりとなっている売れ筋のスーパーハイトワゴンの一員に加わるべく、新型ルークスを渾身の思いで開発したという。一方で、まったく違う路線で人気を博しているデリカミニも大幅に進化を遂げた。
それぞれを見わたしても、たしかにN-BOXは王道を歩んでいる。走りのレベルが高く、全体的にそつがない。使い勝手、独自のセンタータンクレイアウトによりほかではできない使い方ができる。
とはいえスペーシアもタントもこのところ猛追していて、走りには大差はなく、それを理由に選ぶほどの差はない。さらにスペーシアはハイブリッドが効いて、燃費でライバルを上回るという強みもある。
使い勝手では、スペーシアはリアシートに工夫を凝らしてあるし、タントはご存じのとおり助手席のセンターピラーレスとするなど、それぞれ独自の強みを持っている。
そこに割って入ったルークスとデリカミニも、走りはなかなかのものだ。パワートレインに関しては後発ながらやや見劣りする部分もなくはないものの、足まわりはかなりのもので、上質感も高い。
他の3台よりもアイポイントが高めに設定されているルークスとデリカミニだが、背高で危なっかしい感覚もなく、とくにデリカミニのフトコロの深い足まわりはもはや軽自動車の常識を超えている。
かたやムーヴは、走りにおいては、軽さと重心の低さという強みがある。パワーやトレッドの限られた軽自動車ではなおのこと、車高を抑えたことで無理をすることなく快適な乗り心地と素直な操縦性を実現している。しかも価格が圧倒的に安いし、燃費もまずまず。これで室内の広さや荷室の積載性に不満がなければ、たしかに実に合理的な選択肢といえそうだ。

HONDA N-BOX CUSTOM ホンダ・N-BOXカスタム(右)






