都市通勤のために設計された電動スクーター

電動二輪車の世界的リーダーであるアメリカ発Zero Motorcyclesが、これまでのフルサイズ電動バイクの枠を超える都市向けモビリティとして、電動スクーター「LS1」を欧州で発表した。この新モデルは単なるスクーターではなく、都市生活に溶け込む実用性能と電動技術の最前線を示す一台として、同ブランドの戦略における重要な一歩となる。
Zero Motorcyclesはこれまで電動モーターサイクルの高性能モデルで知られてきたが、近年の都市移動ニーズに応えるべく、LS1を都市コミューターとして投入した。LS1の最高速度は100km/hを実現し、都市部の一般道はもちろん、短距離の郊外移動までカバーする性能を持つ。スクーターとしての取り回しの良さと、シティユースに最適化された低重心設計が街中の機動性を高める。
LS1のボディはコンパクトで、短いホイールベースや低いシート高により、混雑した道路や狭い路地でも自在に扱える特性を持つ。ABSやトラクションコントロールといった安全装備も装備され、都市で安心して走れる仕様となっている。
バッテリーと航続距離|取り外し可能で拡張性を確保

LS1の最大の特徴は、床板下に配置された取り外し可能なバッテリーパックだ。標準で2つのバッテリーを搭載し、この組み合わせで約115km 程度の航続距離を確保する。これは都市圏の日常の移動では十分な性能であり、日々の通勤や買い物、短距離の移動に最適なバランスだ。さらにオプションで 第三バッテリーをリアシート下に追加することで、総航続距離は約170kmまで伸ばせ、より長距離の移動にも対応する。
バッテリーの充電は標準付属の800W充電器 により、0%から95%まで約 4.5時間で充電可能だ。またバッテリー残量が20%から80%までの充電なら約3時間で済む。さらにオプションの1500W急速充電器 を使うことで、充電時間はほぼ半分に短縮でき、日常的なリチャージの利便性を高めている。
取り外し可能なバッテリーは室内での充電や、オフィス、住居での保管・充電が容易であり、屋外にずっと駐輪する必要のある都市環境でもバッテリー管理を便利にする利点がある。
既存電動バイクブランド戦略の拡張

Zero Motorcyclesは創業以来、アメリカ・カリフォルニアを拠点に電動二輪車の技術開発をリードしてきたブランドだ。伝統的なバイクスタイルのS、SR/S、SR/FやアドベンチャーモデルのDSRシリーズなど、多彩なラインナップで電動バイクの可能性を広げてきた。これらのモデルは長距離走行や強力なトルク性能、スポーティな走りを特徴としているが、都市での日常的な移動に最適なモデルはこれまで存在しなかった。
LS1はそのギャップを埋める存在として投入され、Zeroの電動二輪戦略を拡張する役割を担う。都市通勤、通学、日常の買い物といった幅広いシーンで活躍できるポテンシャルを持ち、これまで電動バイクに興味があってもフルサイズモデルの価格や取り回しに躊躇していた層にとって魅力的な選択肢となる可能性を秘めている。
またLS1の投入は、電動モーターサイクルメーカーが都市モビリティ市場に本格的に参入する潮流の一翼を担うものであり、電動化が進む近未来の暮らしにおける2輪の役割を再定義する試みでもある。
日常の都市移動を豊かにする電動スクーターの可能性

都市部におけるモビリティニーズは多様化しており、単純な移動手段としての価値だけではなく、快適性、利便性、環境性能が同時に求められる時代になっている。Zero MotorcyclesのLS1は、電動バイクの高い技術力をベースに、都市生活者向けの実用的な設計を取り入れることで、そのニーズに応えるモデルだ。
100km/hという最高速度設定は都市内だけでなく、短距離の郊外ルートでも十分な走行性能を提供し、取り外し可能なバッテリーと拡張オプションは日常の使い勝手に直結する装備となっている。また、ABSやトラクションコントロールといった安全装備は、都市の複雑な交通環境でも安心感をもたらす。
舗装道路や交通量の多いエリアでも機動性を発揮する LS1 は、都市生活に自然に溶け込む電動スクーターの理想形とも言える。このモデルは Zero Motorcycles の「All-Access」戦略の中核をなす製品として、都市の移動手段のスタンダードになり得るポテンシャルを秘めている。
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