イタリアンスポーツのアイデンティティを刻むデザイン

Moto Morini が放つ新しいスポーツロードモデル Corsaro Sport は、伝統の90度 Vツインと最新の設計哲学を融合した“純粋なスポーツバイク”として注目を集める存在だ。単なる外観や装備ではなく、エンジンの特性からシャシー設計、そして走りのフィーリングまで、ライダーの情熱を具現化した一台として位置づけられている。歴史ある“Corsaro”の名を受け継ぎつつ、現代のスポーツライディングの基準を塗り替えるべく登場したミドルクラスのスポーツバイク、それが Corsaro Sport だ。

Corsaro Sport の第一印象は、そのアグレッシブなスタイリングにある。Moto Morini の伝統を感じさせる Vツインエンジンを強調しつつ、シャープなエアロダイナミクスを取り入れたフルカウルが前方に張り出す。専用のフェアリングは速度域の高いスポーツ走行を視野に入れた設計となり、そのフォルムは躍動感と力強さを同時に表現している。燃料タンクの造形はエンジンとの一体感を強調し、ライダーを包み込むようなプロポーションは高速域でも安定した姿勢を得ることを意図している。

ヘッドライトやウインカーなどの照明系は LED を採用し、昼夜を問わず視認性を高めるとともに、先進性を感じさせるデザイン要素として機能している。カラー展開も力強さを強調した Fire Red などがあり、スポーツバイクらしい視覚的インパクトを持たせている。

走りの本質を語る動力系

Corsaro Sport の心臓部には Moto Morini が誇る 90度 Vツインエンジン が搭載される。このエンジンは排気量 749cc、最大出力 96馬力(約70.5kW) を発揮し、最大トルクは 約77Nm 程度に設定されている。乾式潤滑システムと カウンター回転クランク を組み合わせた構造は軽快なレスポンスと高回転域での伸びを両立し、スムーズでダイナミックな走りを実現する。

このエンジンは Euro5 規制に適合しつつ、Vツインならではの鼓動感と独特のサウンドをライダーに届ける設計となっている。スポーツ走行時に求められるレスポンスと、中低速域での扱いやすさのバランスも保たれており、ワインディングや高速巡航まで幅広いシーンに対応できるポテンシャルを持つ。また、A2 免許向けに出力を 48馬力(約35kW) に制限可能なバージョンも用意される見込みで、若いライダーやライセンス制約のあるユーザーにもアクセスしやすい仕様となる。

安定性と機敏性の融合

Corsaro Sport のシャシーはアルミとスチールを組み合わせた複合フレームを採用し、軽量性と高いねじり剛性を確保することで、コーナリング時の精密な制御性能を引き出している。前後サスペンションはフルアジャスタブル倒立フォークとプログレッシブリンク式リアショックを装備し、路面状況やライディングスタイルに応じて細かなセッティングが可能だ。

ブレーキシステムには Brembo 製のモノブロックキャリパーと 320mm ダブルディスク が前輪に、220mm シングルディスク が後輪に組み合わされ、高い制動力を提供する。また、ABS やトラクションコントロールなどの電子制御が標準的に装備され、スポーツ走行における安全性と制御性を高めている。

車体の基本寸法では全長約 2,170mm、ホイールベース 1,462mm、シート高 840mm 未満の車体重量 という設定で、スポーツバイクとしての取り回しやすさと直進安定性の両立を図っている。リアタイヤはスポーティな 190/55-17 サイズを採用し、トラクションと旋回性能を高める役割を果たしている。

日常からスポーツライドまでを網羅

Corsaro Sport は、単なる“見た目のスポーツ”ではなく、日常の走りから本格的なスポーツ走行まで対応する性能を備えたロードスポーツバイクとして設計されている。Vツインならではの特性は高回転域での伸びと中低速の扱いやすさという両面を持ち合わせ、ライダーに常に安心感と操作性を提供する。

このモデルは Moto Morini の伝統と最新のテクノロジーが融合した象徴的な一台であり、他の750ccスポーツバイクが並ぶ市場において独自の立ち位置を築くことになる。単なる機能やスペックだけではなく、イタリアンスポーツバイクとしての“走る喜び”を体現する存在だ。

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