Bentley Super Sports FULL SEND
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Travis Pastrana

英国クルー工場で3日間をかけて撮影

パストラーナが自由自在にドリフトをコントロールするために、生産仕様にはない油圧式ハンドブレーキが装着されている。
スペシャルムービーは英国・クルーの本社工場で3日間をかけて撮影。Xゲームズやラリーで活躍するトラビス・パストラーナとしても、市販ベース車両を使っての撮影は初の試みとなった。

2025年11月、ベントレーモーターズは、初代「スーパースポーツ」の誕生から100年を記念し、第4世代となる新型「スーパースポーツ」を発表。「コンチネンタル GT」をベースに後輪駆動化、2シーター、総重量2t未満という構成を実現した。新型スーパースポーツは2026年第4四半期から生産を開始、2027年初頭からデリバリーをスタートする。

今回、ベントレーはこの新型スーパースポーツを、伝説的スタントパフォーマーでラリードライバーとしても活躍するトラビス・パストラーナに託すことになった。ベントレーとパストラーナによるスペシャルムービー『Supersports: FULL SEND』は、ベントレーの本拠地である英国クルーですべて撮影されている。

ベントレーがパストラーナを起用したのは、彼の長年にわたる実績と経験、モータースポーツでの成功、そしてエクストリームスポーツでの功績を評価してのこと。本作は、先月公開され、すでに約900万回再生されたパストラーナ最後の公式ジムカーナ映像『Aussie Shred』に続く作品となっている。

2025年9月、専用セッティングが施されたシャシーとエアロダイナミクスパッケージを組み合わせた「スーパースポーツ」のパフォーマンスを証明するため、パストラーナはクルーのベントレー本社工場敷地内で、ジムカーナ形式の映像制作を実施。撮影は3日間にわたって行われ、専任の技術者チームをはじめ、多くのベントレー社員がボランティアとしてこのプロジェクトに参加した。

『Supersports: FULL SEND』は、UAEのドバイで開催されたローンチイベントにおいて、約400名のゲストに向けて初上映。その後、ベントレー公式YouTubeチャンネルでも公開された。動画内で素晴らしいドライビングテクニックを披露したパストラーナは、次のように撮影を振り返った。

「このスーパースポーツがとてつもないパワーを持っていることは分かっていましたが、これほどシャープでドライブが楽しいとは、嬉しい驚きでした。市販車ベースのクルマで、これほど大規模な撮影を行うのは初めてだったので、正直不安もありましたが、スーパースポーツは私の期待をすべて上まわってくれましたね。まさに、ラグジュアリーとパフォーマンスの完璧な融合です」

ワンオフの油圧式ハンドブレーキを追加

ベントレーは、トラビス・パストラーナとのコラボレーション動画『Supersports: FULL SEND』を公式YouTubeチャンネルで公開した。
パストラーナが自由自在にドリフトをコントロールするために、生産仕様にはない油圧式ハンドブレーキが装着されている。

パストラーナが、限界域で走行できるよう、「スーパースポーツ FULL SEND」は市販仕様をベースにいくつかの改良が施されることになった。最大の変更点は、後輪を瞬時にロックできる油圧式ハンドブレーキの追加で、ステアリングホイール横に装着された。

シャシー&トランスミッション開発チームは、このハンドブレーキを車両の制御システムと統合し、解除と同時に駆動力が即座に復帰するよう調整。これにより、タイトコーナー進入前にボディを横向きにし、そのまま長いドリフト体制を維持することが可能になった。

また、ハンドブレーキのグリップには「Mildred(ミルドレッド)」の文字が刻まれた。これはスーパースポーツの社内プロジェクト名に由来しており、恐れを知らず限界に挑み続けた“ベントレーガール”のひとり、ミルドレッド・メアリー・ピートレへの敬意を込めて命名されている。

さらに、ブレーキとアクセルを同時に操作するラリーテクニック「左足ブレーキング」を可能にするため、ソフトウェアの改良も実施。これにより、ドリフト中の姿勢制御や、静止・走行状態でのバーンアウトも可能になっている。スーパースポーツ ドリフト仕様は、2026年を通じてベントレーが参加するイベントに登場した後、クルーに拠点を置くヘリテージコレクションに追加される予定だ。

多くのヘリテージモデルが“ゲスト”として登場

スーパースポーツと共に多くのベントレー製モデルが登場。写真は、バーンアウトを披露した2010年製「ブルックランズ」。
スーパースポーツと共に多くのベントレー製モデルが登場。写真は、バーンアウトを披露した2010年製「ブルックランズ」。

『Supersports: FULL SEND』には、分かりやすいものから気づきにくいものまで、多くの“特別ゲスト”が登場することになった。

ストーリーはエンジニアリングテクニカルセンターからスタートし、そこには歴代の高性能モデルが集結。第2世代の「コンチネンタル GT3 レーシングカー」、2003年ル・マン24時間レース優勝車「スピード8(シャシー004/5)」、さらに1999年のW16エンジン搭載コンセプトカー「ユノディエール」も姿を見せている。

ソーラーパネル駐車場を舞台にしたシーンでは、パイクスピーク仕様のベンテイガとコンチネンタル GTが顔を揃え、カモフラージュ偽装をまとった新型ラグジュアリーSUVを追いかける。ヘリテージコレクションからは、1929年製「チームブロワー #2」を先頭に戦前のベントレー5台が並べられた。

また、昨年発表されたデザインコンセプト「EXP 15」が、新設されたデザインセンターの屋上に鎮座。パストラーナは建設中のSUV生産ラインへと突入し、シルクで覆われた試作車両の脇を駆け抜ける。2010年製「ブルックランズ」は、交換直前のリアタイヤで壮大なスモークを上げ、圧巻のパワースライドを披露した。

ラストシーンには、ベントレー会長兼CEOのフランク・シュテファン・ヴァリザーが現れ、キャンパスの一面に残されたタイヤ痕を前に、仕事に取りかかる姿も映し出されている。

パストラーナとベントレー スーパースポーツを動画でチェック!

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