Bertone Runabout
レトロモービルと同時開催のイベントで初公開

1月28日から2月1日にかけて「レトロモビル 2026」と同時開催される「アルティメット・スーパーカー・ガレージ(Ultimate Supercar Garage)」において、ベルトーネは新型オープンスポーツ「ランナバウト」を初公開する。ランナバウトは、1969年にベルトーネが発表した歴史的なデザインスタディ「ランナバウト コンセプト」を現代的に再解釈したスポーツカーだ。
1960年代後半、ベルトーネを率いたヌッチオ・ベルトーネは、あえて自動車デザインのメインストリームから脱却し、彼が考える美的センスと、従来の規範を超えたフォルムを探求。自由、開放感、彫刻的な美しさを備え、時代を超えたランナバウト コンセプトを完成させている。
新型ランナバウトは単なるノスタルジーではなく、ベルトーネを象徴する歴史的遺産と現代のビジョンを融合。「クルマは走る芸術のマニフェストであるべき」というベルトーネの信念をもとに、2種類のボディスタイル、「バルケッタ(オープン)」と「タルガ(着脱式ルーフ)」をラインナップする。価格は39万ユーロから、25台が限定生産される予定だ。
2種類のボディスタイルをラインナップ

ランナバウトは「バルケッタ」と「タルガ」という2つのボディタイプが用意された。前方へと切り込むウェッジラインとコーダトロンカ(Coda Tronca)スタイルを持ち、2台はプロポーション、ジオメトリー、デザインコンセプトを共有。イタリア語でコーダ(Coda)は「尾」、トロンカ(Tronca)は「切り落とされた」を意味し、ヤセクションがスパッと切り落とした形状を指している。
軽快なオープントップ仕様のバルケッタは、エクステリアとインテリアの連続性をアピールし、開放感と自由を謳歌するカスタマーに向けて提供される。途切れることのないウェッジラインと、光・風・音がダイレクトに届くコクピットによって、オリジナルの「ランナバウト コンセプト」の精神を現代に甦らせた。
構造的・機能的な複雑さを加えたタルガは、着脱式カーボンファイバー製ルーフを採用。ウェッジラインの純粋さを保ちながらも、コンバーチブルとしての柔軟性を持ち、天候など環境に応じたドライブ体験を可能にする。
3.5リッターV6スーパーチャージャーを搭載

25台のランナバウトは、このプロジェクトのために再設計・再エンジニアリングされたシャシーをベースに製造。パワートレインはアルミニウム製ブロックとシリンダーヘッドを備えた、3.5リッターV型6気筒スーパーチャージャーをリヤミッドに搭載。鍛造クランクシャフトを採用し、横置きミッドシップによる最適な重量バランスを手にしている。
過給はエンジンのVバンク内に配置されたエデルブロック(Edelbrock)製スーパーチャージャーによって行われ、高効率冷却システムと組み合わせることで、力強くリニアに立ち上がるトルク特性を実現した。吸排気効率も徹底的に最適化され、KT500カーボンファイバー製エアボックスは吸気時の乱流を低減し、高回転域でも安定したエアフローを確保。ステンレス製パフォーマンスエキゾーストマニホールドは排気効率を高め、V6が持つ本来の音質とフィーリングが響くようチューニングされた。
最高出力475PS、最大トルク490Nmを発揮し、0-100km/加速は4.1秒、最高速度は270km/h。開発段階では、あらゆる環境下における信頼性が重要視され、増大した熱負荷に対応するべく高度な冷却システムを搭載する。高温対応コンポーネントの導入により、サーキット走行を含む持続的な高負荷ドライブ時でも、安定した走行性能を楽しむことができる。
あえてアナログ要素が残されたインテリア

ランナバウトのインテリアは、エクステリアと同様のコンセプトでデザインされる。ドライバーとパッセンジャーをシャシーの低い位置に包み込む「バスタブ」構造が採用されたコクピットは、没入感と開放感を重視。ドライバーの着座位置を車両構造体に近づけるレイアウトにより、一体感のあるドライビング体験を実現した。
カーボンファイバー製シートシェル、削り出しアルミニウムパーツ、物理スイッチ、ハンドメイド仕上げのレザーは、それぞれが機能性と優れた触感を重視。ダッシュボードは、視覚的な広がりと落ち着きを強調するため、一本の連続した水平要素を導入。ドライバーの正面には唯一の計器としてデジタルタコメーターのみが配置された。
ダッシュボード中央には航海用コンパスが組み込まれ、「船舶」をオマージュするランナバウトのコンセプトをアピール。室内空間はあえてメカニカルな要素が残されており、ゲート式マニュアルシフトゲートやコントロール類が、アナログな運転体験へとドライバーを誘う。

