生産終了が迫る希少な2シーター、スポーツドライビングを楽しめる3モデル用意
オープンスポーツカーというと、駆動方式はFRをイメージしがちだが、コペンはエンジン横置きのFFレイアウト。前後重量配分は、MT車で約61対39、CVT車で約62対38とフロントヘビーだが、駆動輪にこれくらい荷重をかけておかないと、旋回加速でアンダーステアが大きくなってしまう。
国内専用モデルなので、パッケージングは日本人基準。想定最大身長は184㎝なので、181㎝の筆者が座ると、シートスライドは3ノッチしか余らない。頭上の余裕は50㎜ぐらいだ。ステアリングの調整は高さ方向のみなので、ペダル基準でシートスライドを合わせると、運転姿勢は古典的なストレートアーム気味となる。
室内の小物収納スペースは最小限だが、ドアポケットにはスマホや薄手のクラッチバッグなら入れられるし、シートポジションによっては、背もたれの裏にアタッシュケース程度は入れられる。
意外なのはトランク容量。ルーフを閉じた状態ならば、航空機持ち込み可能なサイズのキャスターバッグが3個積めるし、Lサイズのスーツケースも、ものによっては入ってしまう。ただしトランクルームは電動ルーフの格納場所も兼ねており、ルーフを仕舞った状態では、入るのは小ぶりのダッフルバッグ2個ぐらい。しかも出し入れするにはルーフを閉じる必要がある。しかしルーフは電動開閉式で、2カ所のロックを外せば、あとはスイッチを押すだけで、約20秒という短い時間で開閉できる。これなら荷物を出し入れする際に操作しても煩わしくない。カップルで小旅行するなら十分に使える。
モデルラインアップは、ローブ/セロ/GRスポーツの3種類。ローブとセロは外装違いで、前後のランプ類までデザインが異なる。グレードは標準車と「S」があり、「S」はMOMOのステアリングやレカロのシート、ビルシュタイン製ダンパーが付く。またローブとセロは、“ドレスフォーメーション”でドアを除く外装部品の着せ替えが可能。前後で万円少々(工賃別)と値段は張るが、2台持ちの気分が味わえる。「GRスポーツ」はトヨタのガズーレーシング(GR)がボディ剛性までチューニングしたピュアスポーツだ。
コペンはFFなので、走りが退屈かといえば、まったくそんなことはない。AT車でもシフトパドルを使い、強めのエンジンブレーキでコーナーに進入すれば、切れ味良く向きを変えてくれる。後はアクセルワークでアンダーステアをコントロールするだけで、気持ちよくコーナーを飛び出していく。FFの定石通りに操れば、安全で楽しいドライビングが味わえる。
現行モデルは2026年8月に生産終了することを公表しており、次期モデルはすぐには出ない模様。25年のジャパンモビリティショーに、次期コペンのスタディモデルとされる“K-OPEN”が展示されており、商用車のコンポーネントを活用したFRレイアウトが話題となったが、登場は早くても3年後ぐらいか。


オープンカーの雰囲気を楽しむのが目的なら、マイルドな乗り味の標準車がおすすめ。「S」は操縦性能の切れ味は良いが、乗り心地は硬くカップルには向かない。むしろ「GRスポ ーツ」のほうが、操縦性能と乗り心地のバランスは良好。

コペンのインテリアはインパネ&トリムがブラック基調で、スポーツシートとドアトリムがファブリックのベージュとなるが特徴。標準車のスポーツシートでもホ ールド感は十分で、一体感のある運転を楽しめる。




「Robe S」のインテリア。「S」は上位グレードで、シートにはRECARO製、ステアリングにはMOMO製が装備される。標準車同様、シートは3色から選択が可能。「Cero」とはインパネが異なるなど、モデルにあわせた作り込みがなされている。

- 最小回転半径:4.6m
- 全高:1280mm

スポーツカーとして重要な高剛性のフレームを専用開発。剛性面で不利なオープンスタイルながらハイレベルなハンドリングを実現。同時に、外板に剛性を依存しないため、ボディパネルの樹脂化と着脱が可能となった。

ドア以外のボディパネルが取り外し可能で「Robe」と「Cero」間で着せ替えが可能。フロントとリアをそれぞれを組み合わせることで、合計4通りのスタイルを楽しめる。

ルーフは電動格納式のため、スイッチひとつで操作可能。乗員が無理な姿勢を取ることなく、スマートかつ素早く開閉ができる。


アクティブトップルーフを収めるラゲッジスペースは、ルーフクローズ状態ならゴルフバッグが入るほどの広さを誇る。オ ープンは犠牲になるが、旅行などにも使える実用性も備わっている。




ステアリングとシート、メーターがGRロゴ入りの専用品となり、ブラック基調で仕上げられる「GR SPORT」のインテリア。走りへの期待感を高めているうえに、上質な雰囲気も味わえる。

GRエンブレムのほか、各部に専用の加飾が施され、精悍さを増したインテリア。特にメーターは、赤針、赤照明が採用される専用の自発光式3眼タイプで読み取りやすさも抜群だ。


専用開発されたダンパーやその性能を引き出すボディ補強、さらに空力面にも手を入れるなど、走りを高めるためのカスタマイズがなされている。
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※本稿は、モーターファン別冊 「最新軽自動車カタログ2026」の再構成です。


