後継車か完全新規車か

ヤマハは「モーターサイクルショー2025」で気になるオフロードモデルを初出店した。一体どんなモデルなのだろうか。

2025年3月現在で、ヤマハが日本国内でラインアップしているオフロードモデルは「テネレ700」のみである。

かつてエントリーモデルの「セロー250」やオフロードスポーツ志向の「WR250」があったことは記憶に新しいが、現在は生産終了となっている。

特に「セロー250」に対しては現在も愛着があるユーザーが多いだろう。肌触りの優しい乗り味はオンロードでもオフロードでも変わらずライダーに寄り添ってくれる。

大型であれば敬遠してしまうであろう悪路も「セローなら行ってみようか……」と、まるでオフに誘うかのような不思議な雰囲気を持っているのだ。そんなセローは、生産終了からはや5年も経っているから驚きだ。

これは林道初心者にも頼もしい!インドネシアから届いた1台です。ヤマハWR155R 試乗レポート

未舗装路を楽しんだり、林道ツーリングを走りたいならオフロードモデル、デュアルパーパスモデルが欠かせませんが、排気量が大きいバイクだと立ちごけするリスクが高まってしまいます。今回紹介する155ccモデル、ヤマハWR155なら、本格的な足周りながらも車体が軽く、安心感たっぷり。林道が好きになること間違いなしです! PHOTO●山田俊輔(YAMADA Shunsuke) 取材協力●サイクルロードイトー指扇店 http://www.critoh.com

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エントリーモデルとして開発

今回展示されたオフロードモデルだが、ヤマハの担当者はこういう。

「詳細は明かせませんが、エントリーモデルと想像して頂ければと思います」

エントリーモデルということは、セローの遺伝子を受け継ぐモデルになると考えても良い。

ただ、セローのコンセプトをそのまま引き継ぐわけではなさそうだ。

エンジンを観察してみると水冷エンジンを搭載していることがうかがえる。大きさとしては155ccクラスが想像される。ということは、WRのコンセプトも受け継がれていることになる。今回出展されたモデルのカラーもWRを彷彿とさせるブルーだ。

ヤマハは大きなイメージ転換に成功している。現在のオンロードのラインアップは、従来を一新しネオレトロもしくは未来を彷彿とさせるデザインのモデルが多い。

テネレ700が大胆な大型オフローダーとして登場したことからみるに、ヤマハはオフロードについても従来の脱却を目指しているのではないだろうか。

市販に向けて開発中か

出展車の名前がどうなるかは想像できないが、市販化の可能性は非常に高いと言える。なぜなら、出展車は実際にテストが行われている車両のようで、その痕跡を随所に見ることができるからだ。

ヤマハらしい新世代オフローダーの姿を模索している最中なのだろう。ヤマハのブランニューオフローダーの登場を心待ちにしたい。

セローよりも立派な車格。ヤマハWR155Rはオフ好きを楽しませてくれる1台です。

ヤマハのバリエーション展開に「WR」のネーミングが消滅して寂しい思いをいしているユーザーは少ないないだろう。しかし海外でその名はしっかり生きていた。今回はインドネシアで製造された輸入モデルであるWR 155Rに試乗した。 REPORT●近田 茂(CHIKATA Shigeru) PHOTO●山田俊輔(YAMADA Shunsuke) 取材協力●株式会社 サイクルロードイトー

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