三菱らしい個性的なフロントマスクが人気のeKクロスと軽自動車の本質を追求したeKワゴンの二本立て

三菱eKクロス&eKワゴンは、日産と三菱の合弁によるNMKVが開発したハイトワゴンの軽自動車だ。eKクロスはフロントマスクがダイナミックシールドのデザインで、各種のライトを縦方向に配置した。ベーシックなeKワゴンは馴染みやすさが特徴だ。基本部分を共通化した姉妹車には日産デイズがある。

全高は2WD車が1650mmだ。ハイトワゴンとしては平均的で、SUVスタイルのスーパーハイトになる三菱デリカミニの2WD車より135mm低い。そのためにeKクロスは、個性的なフロントマスクとの相乗効果でスポーティさを感じる。サイドウインドウの下端を後ろに向けて持ち上げたので斜め後方の視界は良くないが、最小回転半径はeKクロスが4.8mでeKワゴンは4.5mに収まる。

内装はベーシックなeKワゴンでも、最廉価の「M」以外は、ATレバーの収まるインパネの中央部分に光沢のあるブラックのパネルを使う。この部分には主にエアコンのスイッチが配される。発売から6年以上を経過するが、デザインの古さは感じない。インパネの上面部分はほぼ平らで、張り出しがないために前方がスッキリと見やすい。小回り性能との相乗効果で運転しやすい。

シートの座り心地は、前席がとくに快適だ。背もたれの下側が少し硬く、腰を包む形状だから長距離移動にも適する。着座位置の上下調節機能は、座面だけが動くタイプ。背もたれが固定され、着座位置を調節すると座り心地が変わるが、前席の基本的な作りは良い。注意したいのは後席で、座面の柔軟性が乏しい。もう少し乗員の身体が沈んだところで、しっかり支えて欲しい。床と座面の間隔も不足していて、足を前方へ投げ出す座り方になる。ハイトワゴンとあって、後席の頭上と足元の空間は十分にあるから、座り心地と着座位置を改善すると4人乗車時の居住性は大幅に向上するだろう。

動力性能は、自然吸気エンジンはパワフルではないが、最大トルクの発生回転数が実用域の3600rpmだから街中では余裕を感じる。ターボはエンジン回転の上昇感覚が少し粗いが、最大トルクは自然吸気エンジンの1.7倍もある。発進直後の1600rpm付近から過給効果が感じられ、幅広い回転域で性能が高まる。登り坂やバイパスを走行する機会の多いユーザーはターボも検討したい。動力性能が大きく向上する割に、WLTCモード燃費は8%しか悪化しない。

足まわりは軽自動車に合った設定だ。機敏に曲がる性格ではないが、後輪の接地性が高く、横風にあおられたときでも進路を乱しにくい。運転ミスにより、カーブを曲がりながらブレーキを掛けたときも安定している。2台先を走る車両を検知して、異常が生じた時に警報を発する機能などの安全装備も充実している。eKクロスとeKワゴンは安全装備にメリットがある。eKクロスについては、遠方からでも即座に分かるフロントマスクの個性も大きな魅力だ。

  • リアドアの開き方:スイングドア
  • 最小回転半径:4.8m
  • 全高:1650mm(4WD車は1670mm)
『LEDヘッドライト』
上下にランプを分けたのが特徴のダイナミックシールドデザイン。上部はデイタイムランニングランプ、下部はヘッドライト&ウインカーという構成。
『ラゲッジフロアボード』
リアシートを前方にスライドした際にできる段差をなくし、フラットにしてくれるラゲッジフロアボード。リアシートは5対5分割式なので、片側だけ倒せば荷室空間が広がる。
『「Premium」系に標準装備されるマイパイロット』
アクセル、ブレーキ、ステアリングの操作を支援し、高速道路での渋滞走行や長時間の巡行走行をサポートする運転支援システム「マイパイロット」。
『マルチアラウンドモニター付きデジタルミラー』
車両後方にあるカメラの映像をルームミラーに鮮明に映し出すデジタルルームミラー。車内の状況や天候にかかわらず、後方の視認性を高めて快適な運転をサポートする。
  • リアドアの開き方:スイングドア
  • 最小回転半径:4.5m
  • 全高:1650mm(4WD車は1670mm)
『ラゲッジルーム』
開口部は地面から655㎜と、重い荷物も積み込みやすい設計。ふだんの買い物やショッピングでも活躍する大きなラッゲジルームが確保されている。

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※車両価格と燃費は最低値と最高値、発表は現行車がデビューした時期、販売台数とランキングは2025年1月から9月の統計データ。グレードやオプションランキング内の%は、各メーカーに実施したアンケート調査に基づくデータです(一部編集部おすすめもあり)。衝突被害軽減ブレーキ搭載車は「サポカー」対応になるが、サポカーS対応の場合は、上記の機能がプラスされることで「サポカーSベーシック」「サポカーSベーシック+」「サポカーSワイド」とグレードアップする。

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※本稿は、モーターファン別冊 「最新軽自動車カタログ2026」の再構成です。