卓越したパフォーマンスを生み出すエンジン

KOVEが日本国内向けに展開するモトクロッサーの頂点、それがMX250Rである。ベースモデルであるMX250をさらに進化させたこの「R」は、競技の第一線で戦える性能と最新装備を備え、モトクロスライダーの熱い支持を狙う一台として設計されている。価格は84万8000円、2026年2月発売予定だ。

MX250Rに搭載されるのは、水冷4ストロークDOHC単気筒249ccエンジンで、単体重量がわずか26kgという軽さを誇りながら40.8PSもの出力を叩き出す。このパワーユニットはベースモデル譲りの高回転特性と瞬発力をもつだけでなく、SPORTとECOを切り替えるパワーモード機能を備え、状況や走りのスタイルに応じた出力制御が可能になっている。競技用レースだけでなく、トレーニングやプラクティスでも使い勝手の高い設計だ。

KOVEのMXシリーズ全体が軽快さを重視している点は、同社MX250のベースモデルからも明らかで、軽量車体にバランスの取れたエンジンを組み合わせることで、扱いやすさと高いレスポンスを両立させている。

攻撃的な走りを支えるシャシーとサスペンション

MX250Rの車体骨格は、HC700高強度鋼材を用いたダブルクレードルフレームにアルミサブフレームを組み合わせた構造だ。この組み合わせにより、高い剛性を確保しながらも軽量を維持し、繊細なハンドリングを実現している。また、細身で幅190mmのシートは日本人ライダーにも扱いやすいサイズ感で、コース上での軽快なステアリング操作を可能にする。

サスペンションはKYB製フロントフォークとリアはYU-AN製で、フロント310mm / リア300mmのストロークを確保する競技仕様セッティングだ。これらはハードな着地や路面の荒れに対してもしっかりとした追従性を発揮し、高いコントロール性を提供する。

スリムで軽快、そして競技仕様の装備

MX250R最大の特徴のひとつが、ベースモデルから約4kgの軽量化を果たしたことだ。これはフルチタンエキゾーストシステムの採用により実現されており、車重は約97kgと軽快そのもの。加えてパワーモード切替機能やラップタイム計測用タイマーも装備され、練習走行やレースでのデータ活用にも対応する仕様となっている。

競技車両としてのスペックはもちろん、軽量・高剛性を両立した装備構成はライダーにとっての安心感と攻撃性の両立を実現し、MX250Rのポテンシャルを生かす走りを後押しする。

踏み込むための一台としての価値

MX250Rは単なるアップグレードモデルではない。ベースのMX250が持つ「扱いやすさ」「軽さ」「パフォーマンスの高さ」という骨格を受け継ぎつつ、フルチタンエキゾーストやKYBフォーク、走行データ管理機能を備えることで、競技者の要求に真っ向から応える仕様へと昇華したモデルである。

舗装路ではなく、土とジャンプ、そしてライダーの意志が交錯するモトクロスの舞台で、MX250Rはその軽快な動きと鋭いレスポンスを武器に、ライダーの意図を忠実に路面へ伝えてくれる。競技志向の強いライダーにとって、これは単なる250ccモトクロッサーではなく、本気で勝ちを狙いに行くためのツールとしての価値を持つ一台と言えるだろう。

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