走行できるのは125cc超のバイク

高速道路は、125cc超のバイクでないと走行不可で、原付一種や原付二種といった原動機付自転車は走行できない。

これは、法律上、高速道路を走行できるバイクは、125cc超~250cc以下の「軽二輪(二輪の軽自動車)」と250cc超の「小型二輪(二輪の小型自動車)」という決まりがあるからだ。

また、運転免許は、400ccまでのバイクであれば普通二輪免許、400cc超のバイクであれば大型二輪免許が必要。ただし、スクーターやAT機構を持つなどで、クラッチレバーやシフトペダルの操作が不要なバイクであれば、AT限定普通二輪免許(400cc以下のバイク)、AT限定大型二輪免許でも運転できる。

なお、もし125cc以下のバイクで高速道路に進入・走行した場合は通行禁止違反となる。罰則は以下の通りだ。

【通行禁止違反の罰則】
・反則金:原付二種6000円、原付一種5000円
・違反点数:2点

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高速道路は125cc超のバイクでないと走行不可。原付一種や原付二種といった原動機付自転車は走行できない
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2025年4月から導入された新基準原付も、原付一種と同じ扱いなので、高速道路は走行できない(写真はヤマハ・ジョグワン)

高速道路の2人乗りは20歳から

基本的に、バイクで2人乗りをするためには、最初に取得した普通二輪免許(小型限定普通二輪免許を含む)や大型二輪免許を交付された日から1年以上が経過している必要がある。

だが、これは一般道でのルール。高速道路で2人乗りをする場合には、それらに加え以下の条件をクリアしなければならない。

【高速道路で二人乗りするための条件】
・「年齢20歳以上」
・「大型自動二輪車免許又は普通自動二輪車免許を受けていた期間が通算3年以上」

つまり、20歳未満や普通自動二輪車免許または大型自動二輪免許を取って3年未満のライダーは、高速道路で2人乗りはできないということだ。

ただし、例えば、普通二輪免許を取得後に、大型二輪免許を取った場合。普通二輪免許を取って3年以上が経過していれば、大型二輪免許を取って3年未満でも、高速道路で大型バイクに乗って2人乗りをすることは可能だ。

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20歳未満や普通自動二輪車免許または大型自動二輪免許を取って3年未満のライダーは、高速道路で2人乗りはできない決まりだ

ちなみに、東京都心を通る首都高速道路、いわゆる首都高の一部には、2人乗り禁止区間もある。この区間は、上の条件をクリアしていたとしても、バイクで2人乗りはできないので注意しよう。

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首都高の一部には、2人乗り禁止区間がある

なお、高速道路の2人乗りに関し、免許取得後3年未満の場合、ライダーが20歳未満の場合、2人乗りを禁止区間で行った場合は、「大型自動二輪車等乗車方法違反」となり、以下の罰則を科せられる。

【大型自動二輪車等乗車法違反の罰則】
・反則金:1万2000円
・違反点数:2点

速度は速すぎても遅すぎても違反

高速道路では、スピード違反の取り締まりも多い。そして、スピード違反といえば、いわゆる速度超過、法定速度の100km/h(80km/hや120km/hなどの場所もある)を超えるケースが一般的だ。だが、それだけでなく、法律で定められた最低速度よりも遅く走ることも違反となる。

高速道路の最低速度は、原則として50km/h。この制限は、渋滞や追突事故を防ぐためのものだ。そのため、たとえば40km/hで走ると「最低速度違反」となるので注意したい。

なお、最低速度違反で捕まると罰則は以下の通りとなる。

【最低速度違反の罰則(二輪車の場合)】
・反則金:6000円
・違反点数:1点

また、速度超過で捕まった場合の罰則は以下の通りだ。

【速度超過の罰則(二輪車・高速道路の場合)】
・超過速度15km未満→反則金:7000円、反則点数:1点
・超過速度15km以上20km未満→反則金:9000円、反則点数:1点
・超過速度20km以上25未満→反則金:1万2000円、反則点数:2点
・超過速度25km以上30km未満→反則金:1万5000円、反則点数:3点
・超過速度30km以上35km未満→反則金:2万円、反則点数:3点
・超過速度35km以上40km未満→反則金:3万円、反則点数:3点

ちなみに、高速道路で40km/hオーバーで取締りを受けると、赤切符(告知書の色が赤い)で一発免停(免許停止処分)となる(一般道では30km/h以上で赤切符)。反則点数は、40km以上50km未満の速度超過で6点、50km以上の速度超過は12点。前歴がなくても6点で免停30日、12点では90日の免停となる。

また、この場合、反則金はない。これは刑事上の責任が問われるためだ。そのため、処罰はより重く、裁判を受けて、その結果によって罰金刑(場合によっては懲役刑)を課せられる。この場合は「6ヵ月以下の懲役、又は10万円以下の罰金」だ。

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高速道路では、速度超過だけでなく、最低速度違反で捕まる場合もある

追い越し車線はずっと走れない

高速道路では、よく一番右側の車線をずっと走り続けているバイクやクルマを見かけるが、これは違反となる場合もある。

なぜなら、高速道路の一番右側の車線は、いわゆる「追い越し車線」だからだ。前を走る車両を追い越すための車線で、前車の追い越しを終えたら、すみやかに左側の走行車線に戻るルールとなっている。

ただし、具体的に追い越し車線を何km以上走行すると違反になるという規定はない。そのため、検挙するか否かは取り締まる警察官の判断次第のようだが、一般的には2kmを目安にすることも多いといわれている。

なお、こうしたケースで捕まった場合は、車両通行帯違反となり罰則は以下の通りだ。

【車両通行帯違反の罰則(二輪車の場合)】
・反則金:6000円
・違反点数:1点

内閣府が発表した「令和7年版 交通安全白書」によれば、令和6年(2024年)の高速道路における交通違反取締り数で、車両通行帯違反は4万4197件。最高速度違反の25万9683件に次いで2番目に多い結果となっている。しかも、ここ数年、この傾向は変わっておらず、高速道路で捕まりやすい違反のひとつになっているようだ。くれぐれも、追い越し車線をうっかり走り続けないように注意したいものだ。

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追い越し車線を走り続けると、車両通行帯違反になる

路側帯は通行禁止

高速道路で渋滞に遭遇すると、ついつい一番左側の白線外側にある路側帯を走りたくなる人もいるだろう。だが、これも違反だ。高速道路で路側帯は、緊急事態に対応するためのエリアということで、クルマはもちろん、バイクも走行禁止。走行すると通行区分違反となり、以下の罰則を科せられる。

【通行区分違反の罰則(二輪車の場合)】
・反則金:7000円
・反則点数:2点

ちなみに、一般道でも、歩道のない道路で一番左にある白線の外側にある「路側帯」は通行禁止だ。もし捕まると、二輪車の罰則は上記と同じで、原付バイクの場合は反則金6000円、反則点数2点となる。

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高速道路の路側帯は走行禁止

すり抜け運転も違反になる?

高速道路の「すり抜け」も、渋滞している場合についやってしまいがちだ。たとえば、自分が走る車線と同じ車線内で止まっている(またはのろのろと低速で動く)クルマの列を、バイクが左側から抜いていくケースなどがある。

この場合も、もし路側帯を走った場合は、前述の通り、通行区分違反となる。一方、路側帯に入らず、クルマの左側をすり抜け走行しているケースでは、車線変更をしていなければ、「左からの追い抜き」に該当し、制限速度などを守っていれば法的には違反とならないというのが一般的な解釈だ。

ただし、すり抜けすること自体が危険なケースもあり、もし事故を起こしてしまった場合は安全運転義務違反になってしまうこともありえる。その場合、罰則は以下の通りだ。

【安全運転義務違反の罰則(二輪車の場合)】
・反則金:7000円
・違反点数:2点

また、車線変更をして、前のクルマを左側から抜く行為は、「追越し違反」に該当する。もし捕まると罰則は以下の通りだ。

【追越し違反の罰則(二輪車の場合)】
・反則金:7000円
・反則点数:2点

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すり抜け走行でもし事故を起こしてしまったら、安全運転義務違反になる場合もある。また、車線変更をして、前の車両を左側から抜くと追い越し違反になることもある

トラブルで停止する際は三角停止版も必須

高速道路などを走行中に、事故や故障、ガス欠などのトラブルにより、路側帯にやむを得ず停車しなければならない場合もある。そんなときに、後方からの追突を防ぐために設置するのが「三角停止板」だ。

四輪車の場合、この三角停止版は、トラブル時などで路側帯などに停止するときには表示が法的義務となっている。また、車両に積載すること義務付けされている。

では、二輪車の場合はどうか。実は、二輪車も高速道路上で緊急停止などをする際は、表示することが法律上の義務となっているのだ。そして、もし設置していないと「故障車両表示義務違反」となり、罰則は以下の通りとなる。

【故障車両表示義務違反の罰則】
・反則金:二輪車6000円
・違反点数:1点

なお、二輪車の場合、表示義務は高速道路や自動車専用道路のみなので、一般道では不要だ。また、三角停止板を常に携帯する必要もない。あくまで、緊急停車時に必要なものなので、ツーリングなどで高速道路を走る予定があるときに携帯すればいいことになる。

といっても、四輪車用の三角停止板は大きくて、二輪車だと積載しづらいのも確かだ。そのため、最近は二輪車専用のコンパクトなタイプも一部のメーカーで販売されているので、できればそういったものを使った方がいいだろう。

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筆者が使っているのはエマーソンの「バイク専用三角停止表示板 EM-359」。コンパクトに折りたためるから持ち運びも便利だ。アマゾンなどネット通販なら2000円以下で購入可能(2026年2月末現在)

このように、二輪車で高速道路を走る際には、意外とNG行為も多い。ツーリングなど長距離移動をする際にはとても便利だが、一般道よりも速度域が高いぶん、危険が多いことも事実だ。そのため、きちんとルールを理解し、取り締まりを受けないことはもちろん、自分や周りの車両などの安全・安心を心がけた走りをしたいものだ。