数年間で変わった道を走るバイクたち
MotoGPの開幕前公式テストを取材するために、筆者はマレーシアを訪れた。テストが行われたのは、クアラルンプール国際空港にほど近い、セパン・インターナショナル・サーキットである。
地図で確認するとその近さがよりリアルにわかるのだが、空港からサーキットまでは本当に近い。以前、空港内の駐車場からサーキットのエントランスまでクルマでアクセスした場合にかかる時間を計ったところ、20分程度だった。ぐるりと回りこむために20分もかかったが、直線距離ではもっと近いだろう。
筆者の場合、MotoGPの取材での移動手段は、レンタカーである。ホテルとサーキットを往復するのに、時間の自由が利くからだ。今回も、クアラルンプール国際空港でレンタカーをレンタルした。借りたのは、ダイハツが出資するマレーシア最大手のメーカー、プロドゥアだ。
乗り心地がすごくいいというわけでもないし、長く様々な人に乗りこまれてだいぶ癖のあるクルマではあったけれど、ホテルとサーキットを往復するだけなので、ちゃんと走れば問題ない。むしろ、海外を走る場合、このくらい「その国(マレーシア)に馴染んだ」クルマのほうが緊張しないものだ。


マレーシアは、左車線走行で右ハンドル。日本と同じだ。少し異なるのは、日本では多く見られないラウンドアバウト(環状交差点)があること。そして、クルマもバイクも、とんでもなく飛ばす、ということだ。
筆者はクアラルンプール中心部に行ったことがないので、都心の交通事情は不明なのだが、サーキットや空港周辺は3~4車線の大きな道路となっている。そこを、みんながんがん飛ばすのである。この印象は、筆者が数年前からMotoGPのテストでマレーシアを訪れるようになってから、ずっと変わらない。

一方、この数年で変わった景色もある。道を走るバイクだ。サーキットやクアラルンプール周辺の道の路肩は、日本に比べるとかなり広い。クルマのスピードについていけないようなアンダーボーンのバイクは、この路肩を走っていることが多い。もちろん、がんがん飛ばすアンダーボーンもいて、それらは走行車線を走っている。
MotoGPの取材でマレーシアを始めて訪れたのは2020年だったが、このときは道を走るバイクの多くがアンダーボーンだった。「おお、これが東南アジアを走るアンダーボーンか」と、ひどく感動したものである。そして、かなりのスピードなのに、半そでや短パン、果てはサンダル履きでバイクに乗っている様子を見て、ぞっとしたこともよく覚えている。筆者もバイク乗りの端くれゆえ、つい彼ら、彼女らの格好が気になってしまうのだ。
けれど、今では道を走るバイクの種類が変わった。もちろん、アンダーボーンのバイクは多く走っている。しかし、ネイキッドやアドベンチャーといった、「趣味性の高い」バイクも多く見かけるようになった。そして、そういったバイクに乗る人は、大抵、しっかりとしたライディングギアを着用している。マレーシアでは、この数年でバイクが「日常の足」から「趣味の乗り物」になりつつあるのかもしれない。



マレーシアでの給油は?
レンタカーを返却する前にガソリンを満タンにするのは、マレーシアでも変わらない。筆者はいつも、空港近くにあるペトロナスのガソリンスタンドを利用している。ペトロナスは、マレーシア国営のエネルギー企業だ。MotoGPでも、マレーシアGPのタイトルスポンサーを務める。
筆者の経験からして、空港近くなどの大きなガソリンスタンドでは、クレジットカードが利用できたり、24時間営業していたりするので、外国人が利用しやすい。言語も英語が選択できる。今回は、「PRIMAX95」を4.64リットル給油して、11.79リンギット(約469円)だった。1リットルあたりは、2.54リンギット(約101円)である。
今回は駐車場がいっぱいだったので写真を撮影できなかったのだけど、海外のガソリンスタンドは、ショップやスーパーマーケット併設であることが多い。このペトロナスも同様で、ダンキンドーナツやコンビニエンスストアのようなショップが併設されている。このために駐車場が広く作られており、給油目的ではなくこのショップを利用するために来る人も多い。なかなか面白いので、スナックや飲み物を買うためにガソリンスタンドに行ってみるのもアリではないだろうか。




