原付免許とは?

まずは、原付免許とはどんなものかを紹介。基本的には、以下のような規定がある。

【原付免許の主な規定】
・運転できるバイク:排気量50cc以下+モーター出力0.6kW以下+125cc以下の新基準原付(原付一種)
・取得可能な年齢:16歳
・2人乗り:不可
・高速道路の走行:不可

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原付バイクは最高速度30km/h、2人乗り禁止などの規定がある

原付免許は、いわゆる原付バイク、法規上で原付一種(第一種原動機付自転車)という区分に該当する二輪車を運転できる免許だ。

運転できるバイクは、従来の50cc以下のバイクに加え、2025年4月1日からは125cc以下ながら最高出力を4.0kw(5.4PS)以下に制御した「新基準原付」も導入。これは、2025年11月から適用された新排出ガス規制に従来の50cc以下のバイクは対応が難しく、生産終了となったことで、その代替機種として登場した。

また、最近は、原付一種に該当する電動バイクも登場。モーター出力0.6kW以下のモデルであれば、原付免許で運転可能だ。

なお、取得可能な年齢は16歳以上。2人乗りは禁止だし、高速道路や自動車専用道路も走行はできない。ほかにも、速度制限のない道路での最高速度は30km/hまでとか、2段階右折が必要など、公道を走る場合の規制は多い。

ただし、その分、免許の取得は比較的簡単だ。詳しくは後述するが、基本的に適性検査と学科試験にパスし、原付講習を受ければ免許証が交付される。また、原付免許は普通自動車免許にも付帯しているため、普通自動車免許を保有していれば原付一種のバイクにも乗ることができる。

もちろん、より上位の二輪免許、「小型原付普通二輪&AT小型原付普通二輪」「普通二輪&AT限定普通二輪免許」「大型二輪&AT限定大型二輪免許」を持っている場合も、原付一種バイクの運転は可能だ。ただし、AT限定免許の場合は、スクーターなどクラッチ操作のないバイクのみとなる。

新車購入できるのは新基準原付か電動バイク

前述の通り、従来の50cc以下のバイクは、新排出ガス規制への対応が難しく、多くが生産終了となっているため、新車で購入できるのは新基準原付か、原付一種に相当する電動バイクとなる。

新基準原付に対応するモデルは、現在(2026年3月16日時点)、ホンダが「スーパーカブ110ライト」「スーパーカブ110プロ ライト」「クロスカブ110ライト」「ディオ110ライト」の計4モデル。また、ヤマハもスクーターの「ジョグワン」を2026年3月19日に発売する予定だ。いずれも、原付一種と同じ扱いになる。

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ホンダ・ーパーカブ110ライト
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ホンダ・スーパーカブ110プロ ライト
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ホンダ・クロスカブ110ライト
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ホンダ・ディオ110ライト
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ヤマハ・ジョグワン

一方の電動バイク。同じく現在(2026年3月16日時点)販売されているのは、まず、乗用タイプのスクーターには、ホンダが「EM1 e:」をラインアップ。また、2026年3月23日には新型の「アイコンe:」もリリース予定だ。

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ホンダ・アイコンe:
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ホンダ・EM1 e:

また、ヤマハでは、従来ある「E-ビーノ」に加え、「ジョグE」を2025年12月22日から東京・大阪の地域限定で先行発売中だ。

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ヤマハ・ジョグE
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ヤマハ・E-ビーノ

ほかにも、電動バイクには商用タイプもあり、ホンダが「ベンリィe:1/プロ」「ジャイロe:」「ジャイロキャノピーe:」を販売している。

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ホンダは商用タイプの電動バイクもラインアップ(写真はジャイロe:)

取得する際の流れは?

原付免許を取得するには、自分が居住する都道府県の公安委員会が管轄する運転免許試験場(または運転免許センター)に行く必要がある。主な流れは以下の通りだ。

【原付免許を取得する際の主な流れ】
適性検査

学科試験

原付講習

免許証の交付

ちなみに、原付免許の試験を受けるための受付時間や日程などは、都道府県や運転免許試験場(運転免許センター)によって異なるため、事前の確認が必要だ。また、最近は、混雑緩和のため、完全予約制を導入する自治体も増えている。予約がない場合、当日受験できないこともあるため注意が必要だ。

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最近は、混雑緩和のため、完全予約制を導入する自治体も増えている。予約がない場合、当日受験できないこともあるため注意が必要

適正検査や学科試験の合格基準は?

当日は、運転免許試験場(運転免許センター)で受付などをすませると、視力などの適性検査を受ける。なお、視力については、以下のような条件がある(メガネやコンタクトレンズの使用可)。

・視力が両眼で0.5以上であること
・片目が見えない場合は、他眼の視野が左右150度以上で視力0.5以上

ちなみに、視力の規定以外でも、過去に取消処分など(初心取消を除く)を受けた人は、受験前1年以内に取消処分者講習を受講し、かつ、欠格期間経過後でなければ受験できないので注意したい。

適性検査に合格すると、学科試験を受ける。

試験時間は30分で、文章問題とイラスト問題の全48問が出題される。合格ラインは、正解が50点満点中45点以上(90%以上)だ。道路交通法の基本などを知っていれば簡単だが、意外な落とし穴がある場合もある。できれば、事前に問題集などを購入して予習しておくといいだろう。

学科試験に合格すると、原付講習を受ける。講習では、実際に原付バイクを運転するため、長袖や長ズボン、運動靴など、バイクの運転に適した服装を準備する必要がある。

原付講習を終えれば、免許証の交付。晴れて原付ライダーの仲間入りをすることができる。

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原付免許の学科試験は道路交通法の基本を知っていれば簡単。だが、引っ掛け問題などには注意

運転免許試験場で必要な費用は?

原付免許を取得するには、主に以下のような費用(手数料)がかかる(新規取得の場合)。

【原付免許の取得に必要な手数料】
・受験料:1600円
・免許証交付料:従来の免許証2350円/マイナ免許証1550円/2枚持ち2450円
*合計3950円〜4050円

なお、合格後の原付講習料は5250円

とくに、2025年3月24日からは、マイナンバーカードと免許証が一体となったマイナ免許証が導入され、必要な手数料にも幅ができた。所持できる免許について、「従来の免許証」「マイナ免許証」「従来の免許証+マイナ免許証の2枚持ち」といった3つの方法を選べるためだ。自分がどの方法を選択するかで、手数料は変わってくる。

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マイナ免許証については、「従来の免許証」「マイナ免許証」「従来の免許証+マイナ免許証の2枚持ち」といった3つの方法が選べる

どんなものを用意する?

原付免許を取る場合、運転免許試験場(運転免許センター)には、主に以下のようなものを持参する必要がある(初めて免許を取る場合)。

・住民票の写し(本籍地の記載があるもので、発行後6か月以内)
・顔写真(撮影後6ヶ月以内。タテ30mm×横24mm)
・筆記用具(鉛筆もしくはシャープペンシル、消しゴムなど)
・メガネ、コンタクトレンズ(視力矯正が必要な人の場合)

なお、顔写真は、運転免許試験場にスピード写真機が備えてある場合もあるので、当日それを使う手もある。

また、上記もあくまで一般的な例のため、地域によっては必要なものが違う場合があるので注意したい。たとえば、東京都では、住民票の写しを提出することに加え、本人確認書類の提示も必要となる。健康保険証、マイナンバーカード(通知カード不可)、旅券(パスポート)などだ。

さらに、試験日の予約が必要な都道府県の場合、予約完了時のQRコードまたは受付番号を提出する必要がある場合もある。なお、受付の際などには、運転免許申請書や受験票なども必要だが、これは試験場にあるので、持参の必要はない。

このように、原付免許の取得は簡単ではあるが、当日持っていくものや費用などには注意が必要。うっかり忘れると、免許の交付を受けられないこともある。また、前述の通り、学科試験もナメていると落ちてしまうケースもあるので、しっかりと予習しておこう。

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原付免許は比較的に取得が簡単だが、注意点もある