日本の首都であり大都会の東京都。でも「多摩西部」は深緑溢れる自然の宝庫。登山やキャンプにも大人気!

東京都は日本の首都。随所に摩天楼と呼ばれる高層ビルが立ち並び、夜のネオンも煌びやかな繁華街がいくつも点在。人口は1,300万人超(2026年現在)の大都会だ。
しかしそれは基本的に「23区」の一部のエリア。八王子市には登山の名所・高尾山、奥多摩町にはキャンプ場が点在するなど、多摩エリアの西部地区(総称として奥多摩と呼ばれる)は大自然に包まれたアウトドアに大人気のスポット。
山林の多いこれらのエリア(下記マップの緑色)で注意したいのが、火の不始末による山火事。緑色のエリアでは、もしも『林野火災注意報』と『林野火災警報』が発令された場合、キャンプファイヤーや焚き火はNGとなる場合があるので要注意。

『林野火災注意報』『林野火災警報』とは?
国の消防行政機関である「総務省消防庁」は、2025年に岩手県大船渡市、岡山県岡山市、愛媛県今治市などで発生した大規模林野火災を踏まえ、『林野火災注意報』と『林野火災警報』を創設。全国の市町村に的確な発令などの運用を呼び掛けている。
『林野火災注意報』と『林野火災警報』は、市町村(各地方自治体)の火災予防条例で規定され、市町村長が林野火災の危険性に応じて発令するもの。2026年(令和8年)1月から全国の多くの市町村で運用が始まった。
自治体により「条例の制定状況」「発令指標」「火の使用制限の内容」は異なる
市町村(各自治体)により条例の制定状況、発令指標、火の使用制限の内容などは異なる。これが『林野火災注意報』と『林野火災警報』の特徴だ。
東京都内の消防や防災の業務を担う「東京消防庁」では、林野火災の予防を目的とした『林野火災警報等』の運用を2026年(令和8年)1月1日より開始。 林野火災警報等が発令されている際には火の使用に関する制限が設けられ、これに従わない場合には罰金や拘留などの罰則が適用される場合がある。
また2026年(令和8年)4月以降に『林野火災注意報』の運用を開始。火の使用の制限について努力義務を課すこととなった。
この警報・注意報は、毎年1月1日から5月31日までの期間中、気象条件やその他の発令指標を満たした場合に該当する市町村ごとに発令。対象区域内で火の使用が制限される。
| 林野火災注意報 (令和8年4月以降運用開始予定) | 林野火災警報 | |
| 発令指標(例) | 以下の指標のいずれかをみたす場合に発令します。 1:前日までの3日間の合計降水量が1mm以下、かつ、前30日間の合計降水量が30mm以下である 2:前日までの3日間の合計降水量が1mm以下、かつ、気象庁が乾燥注意報を発表している | 気象庁が強風注意報を発表し、かつ、以下指標のいずれかをみたす場合に発令。 1:前日までの3日間の合計降水量が1mm以下、かつ、前30日間の合計降水量が30mm以下である 2:前日までの3日間の合計降水量が1mm以下、かつ、気象庁が乾燥注意報を発表している ※ 発令条件に加え、当日に見込まれる降水状況等を考慮し、発令の判断を行う |
東京都の「発令対象区域」

“発令退職域”は「地域森林計画対象森林」 及び「国有林」の敷地が該当区域であること。
地域森林計画対象森林を調べる (東京都森林事務所ホームページ)
国有林を調べる (関東森林管理局ホームページ)

東京都の「発令対象区域」を有する市町村
多摩市、調布市、羽村市、日野市、武蔵村山市、町田市、東大和市、瑞穂町、八王子市、あきる野市、青梅市、日の出町、檜原村、奥多摩町
制限される行為
林野火災警報等の発令時には、以下の火の使用が制限される。さらに林野火災警報は、「火の使用の制限」に違反した者に対し、30万円以下の罰金又は拘留に処することが消防法で定められている。
1:山林、原野等において火入れをしないこと。
2:屋外において、花火(がん具用を含む。)を行わないこと。
3:屋外において、火遊び又はたき火をしないこと。
4:屋外において、爆発しやすい物や落ち葉などの燃えやすい物の近くで喫煙をしないこと。
5:屋外において、たばこの吸がらや灰を捨てる際は、火が確実に消えていることを確認し、処理すること。
【補足】
- 警報等の発令時は、「屋外において裸火を使用し、火の粉が飛散する行為」が対象。(裸火とは、覆いや囲いがなく直接空気中にさらされている火のことを指す)
- 警報等の発令に関係なく野焼き等の廃棄物の焼却に該当する行為は「都民の健康と安全を確保する環境に関する条例」により原則禁止されている。
- 林野火災警報が発令されている間は、23区内や都外在住者も含め、キャンプや登山などで対象区域となる林野に入る場合、火の使用が制限される。
ココがポイント! 東京都の「発令対象区域」で制限される具体的な行為とは?

どんど焼き、炎を使った土壌消毒や殺虫、花火や火遊び、たき火、キャンプファイヤー、落ち葉を燃やす、可燃物の 近くでの喫煙 、かまど(薪)などが制限される。たとえ伝統行事や地域行事であっても、どんど焼き等の裸火で火の粉が飛散する行為は制限対象となるのがポイント。
他エリアの例だが、2026年1月12日、福島県いわき市の小名浜諏訪神社で例年行われている「どんと焼き」が、市内に発令された林野火災注意報・警報を受けて中止。神事のみ執り行われた。
この「どんと焼き」は同神社三大例大祭の一つで、古くは江戸時代から無火災と災害よけを願う祭礼として受け継がれてきた。神社関係者によると、東日本大震災や新型コロナ禍の時もおたき上げを中止せず、過去50年を振り返っても中止は初めてだという。
東京都で『林野火災注意報』と『林野火災警報』が発令されたら、キャンプファイヤーはNG。 ※ただし「場所」と「時期」による
上記の通り、東京都では『林野火災注意報』と『林野火災警報』発令されたら、キャンプファイヤーはNG。ただし、
・キャンプファイヤーする場所が「地域森林計画対象森林」 及び「国有林」の敷地外である
・1月1日~5月31日以外の日にちである
上記であれば『林野火災注意報』と『林野火災警報』が発令されても適用外となる。
たとえ『林野火災注意報』や『林野火災警報』が発令されていない。また上記のような適用外であても、屋外で火を取扱う際には各自が年間を通じて、1~6の展に注意することが重要。これは大人としてのマナーであり常識。
1:乾燥・強風の日は火を使わない。
2:たき火や火入れは複数人で行う。
3:火から目を離さない。
4:消火用の水を準備する
5:使用後は完全に消火する
6:たばこの投げ捨て、火遊びは絶対にしない
林野火災警報発令時のお知らせ方法(東京都の場合)
林野火災警報等の発令状況は、以下の方法で周知される。
1:東京消防庁ホームページに「林野火災警報等の発令状況ページ」を公開
2:東京消防庁公式X(旧Twitter)及びFacebookによるお知らせ
3:東京消防庁公式アプリによるお知らせ
4:該当自治体との連携による情報周知(防災行政無線、防災メール等)
5:消防車両等による巡回広報
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おたき上げ初の中止 林野火災注意報を受け 神事のみ厳かに執行 福島県いわき市の小名浜諏訪神社どんど祭 | 福島民報デジタル
