
HKSの箱根試乗会に参加してきた!
HKSと聞いてエンジン系、パワーアップ系チューニングを連想する人も多いだろう。いち早くターボキットを製品化したり、F1エンジンを開発した歴史を考えれば、ソレも当然のコト。しかし、強力なエンジンを活かすには高度な制御が必要だし、路面にパワーを伝えるためのサスペンションも必須となる。つまり、HKSがコンピュータを手掛けたり、サスペンションを開発するのは自然の流れだったのである。
そんなHKSが、2月中旬、箱根ターンパイクにて試乗会を開催。ドレナビ取材班もHKS最新のストリート向け車高調『ニュー ハイパーマックスS』に接する機会を得た。用意された車両はターボ仕様のGR86、スーパーチャージャー仕様のGR86、GRヤリス、VAB型WRX STI、FL5型シビックタイプR、そして40ヴェルファイア。ドレナビではヴェルファイアに焦点を当てていきたい。

新型「ハイパーマックスS」のスゴイところ
まず『ニュー ハイパーマックスS』の特徴を確認しておこう。先代の『ハイパーマックスS』は、“愉しい”だけでなく、“快適”なだけでもない、“走り心地”にこだわったシリーズとして誕生した。『ニュー ハイパーマックスS』は、先代とキープコンセプトながら、新たに“フラットライドコントロール”をテーマに加え、優れた“走り心地”に磨きをかけた。スポーツ領域まで楽しめることはもちろん、ストリートでのゴツゴツ感を取り除くことにも注力。より良好な乗り心地が味わえるようになったのだ。肝となる技術はデュアルプリロードバルブシステムとWRニードル。前者は、与圧を設定することで“動き始めはシッカリこらえて、動き出したらシッカリ動かす”を実現。そんな理想的な減衰特性に貢献する機構なのだ。後者は減衰力調整の変化量が1段1段明確化する機構。一般的に減衰力調整機構の両端のポジションは減衰が曖昧になりがち。けれど、WRニードルはソレを明確化。調整しがいのあるキットへ進化したと言えよう。さらにバンプラバーをもセッティングに活かし、トータルで“走り心地”をレベルアップさせている。


ヴェルファイアで上質な「走り心地」を体感
実際にヴェルファイアに乗り込み運転してみると……。“フラットライド”の言葉を再確認できる穏やかな乗り味だった。山道を走ることを前提に、減衰力を中央値(30段中15段)から5段ほど硬め方向に調整していたが、それでも硬さ感を感じることはない。スピードを上げても自信をもって走れる安定感があり、ホイール大径化(21インチ)、30mmほどローダウンしていることを加味すると、「非常に乗り心地は良い」と言える。ただ個人的には、とりわけ低速域のリアの動きはやや大きく感じられ、またググ~ッと荷重がかかるスピードが乗るコーナーでも、もう少し減衰力を上げても良いかも、と感じた。ただし同じく試乗した編集者氏は「最高!」との感想だったので、各々の好みの範囲内の話だろうと思われる。そもそもまだ、調整の余地があるのだ!




また、別途、スーチャー仕様のGR86、VABにも試乗の機会を得た。コチラはともに減衰力は中央値。両車とも“走り”という面では文句なく楽しかった。足はハッキリと硬い印象だったが、スポーツ路線でセットアップされた車両(とりわけGR86にはフルバケがついている!)だったので、方向性にもブレはない。だから「少々硬い」も気にならない。そして突き上げがあったとしても、ガツンという鋭利な突き上げではなく、角が丸い突き上げとでも言おうか……。ただし、ストリート中心にと考えるなら、減衰力はソフト方向へ調整したいかな、とは思った。けれど、ヴェルファイアも含めて、まだまだ減衰力の調整しろが残っているので、十分に“自分好み”の乗り味を探ることができでるワケだ。
総じて『ニュー ハイパーマックスS』は完成度が高い車高調だった。ストリート派はもちろん、スポーツ走行まで守備範囲に据えた万能性も見逃せない。HKS独自の機構を惜しみなく投入し……、まさに進化という言葉が相応しい。その上、スタビリンクもダストブーツも含め3年6万kmの保証付き。魅力がさらに増した新車高調、注目しておいた方が良いゾ!


HKS・ハイパーマックスS
■価格:40アルファード&ヴェルファイア用 40万7000円
■全長調整式、減衰力30段調整、単筒式、
■他車種対応多数
https://www.hks-power.co.jp/product/suspension/hipermax/s/index.html
PHOTO:長谷川徹
TEXT:小松ひろ



