大阪モーターサイクルショー2026で世界初公開

本田技研工業は2026年3月20日、大阪モーターサイクルショー2026において、新たなコンセプトモデル「CB400 SUPER FOUR E-Clutch Concept」と「CBR400R FOUR E-Clutch Concept」を公開した。

今回の発表は、単なる参考出品ではなく、次世代二輪の方向性を明確に示す重要な提案である。ホンダはこれらのモデルを通じて、400ccクラスに新たな価値を与え、次世代ライダーへ向けた魅力的な選択肢を提示する狙いを持つ。

新設計直列4気筒と新プラットフォーム

両モデルの核となるのは、新設計の直列4気筒エンジンと、それを支える新開発プラットフォームである。このプラットフォームは「ファンライドの最大化」を目的に設計されており、車体および足まわりを含めたトータルバランスで、走る楽しさを高める思想が貫かれている。

直列4気筒エンジンの採用は、400ccクラスにおける新たな価値提案でもある。高回転域での伸びや滑らかな回転フィールといった特性を持ちながら、現代の技術によって扱いやすさも追求されている。単なる伝統の継承ではなく、最新技術によって“現代的な直4”を再構築するという意図が明確に表れている。

Honda E-Clutchと電子制御技術

両モデルには、クラッチ操作を自動制御する「Honda E-Clutch」が採用されている。このシステムは、発進・変速・停止といった一連の操作においてクラッチ操作を電子制御で補助するものであり、ライダーの負担軽減と操作の正確性向上を両立する。

さらに、スロットルバイワイヤシステムも採用され、よりダイレクトで精密なスロットルレスポンスを実現。これらの電子制御技術は、初心者にとっては扱いやすさを、熟練者にとっては走りの質の向上をもたらす。結果として「誰でも楽しめるが奥深い」という、新しいライディング体験の創出に寄与する。

2つのコンセプトが示すデザイン思想

CB400 SUPER FOUR E-Clutch Conceptは、「Next Stage CB “すべての瞬間が、楽しさにつながる”」を開発コンセプトに掲げる。1992年の初代モデルから続く系譜を受け継ぎ、汎用性の高いジャパニーズネイキッドスタイルを採用。日常からツーリングまで幅広いシーンで楽しめるスタンダードスポーツとして位置付けられている。

一方のCBR400R FOUR E-Clutch Conceptは、「New Generation Sport “普段使いから得られる高揚感”」を掲げるフルカウルモデルである。金属を削り出したようなソリッドな面構成と近未来的な灯火器デザインにより、最先端のスポーツ性能を視覚的にも表現。走りそのものに集中することで得られる充実感を追求している。

同一の技術基盤を持ちながら、ネイキッドとフルカウルという異なる価値を提示する構成は、幅広いライダー層への対応を意図したものだ。

次世代400ccが示すホンダの答え

今回のコンセプトモデルは、400ccという日本市場特有のカテゴリーに対する再定義とも言える。新設計直列4気筒エンジン、電子制御クラッチ、そして新プラットフォーム。これらを統合することで、ホンダは「楽しさ」と「扱いやすさ」の両立という普遍的な価値を現代的に再構築した。

また、若い世代に向けて二輪の魅力を伝え、将来のライダーを育てるという意図も明確に打ち出されている。電動化が進む時代にあっても、内燃機関の魅力を進化させ続けるという姿勢。その象徴が、この次世代“直4”コンセプトである。400ccという枠を超え、二輪文化そのものの未来を示す存在として、今後の市販化動向に大きな注目が集まる。

身長175cmでは、両かかとべったり!

現代的なネイキッドバイクそのもののの自然なポジション。身長175cmのライダーの場合、かかとは両脚ともしっかり接地した。

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