McLaren Trophy APAC
2027年にマクラーレン・トロフィーがアジア展開

日本をロードカーの最重要市場と位置付けるマクラーレン・オートモーティブが、GTレーシング活動に対する記者会見を東京・代官山で開催した。近年競技ライセンスを新規取得するドライバーが増加しており、いわゆるジェントルマンドライバーの増加を背景に、カスタマーレーシングの需要が高まっているという。
そんなカスタマーレーシングの中核となるのが、マクラーレン車によるワンメイクレース「マクラーレン・トロフィー」である。2023年の欧州を皮切りに、2025年から北米でも始まったワンメイクシリーズだが、2027年からは日本を中心としたアジア太平洋地域へ拡大する計画が発表された。
まずは今夏、日本国内でトラックデイ(走行会)を開催し、レーシングカーの試乗機会を提供。参戦希望者の掘り起こしを行う予定だという。シリーズは5ラウンド構成を予定しており、日本開催を軸としつつ海外ラウンドも検討されている。
開催地については、鈴鹿サーキット、富士スピードウェイ、モビリティリゾートもてぎといった日本を代表するサーキットが候補に上がっている。いずれも長いモータースポーツの歴史を持つ名コースであり、トロフィーカーの性能を最大限に引き出す舞台として理想的だという。日本を起点としたGTレーシング拡大の動きは、国内モータースポーツシーンにも新たな刺激をもたらすことになりそうだ。
初心者からプロまで対応する4クラス制

マクラーレン・トロフィーのレースフォーマットは欧州、北米においては1ラウンドあたり2レース開催。1レース50分と長丁場となるためドライバーは2名体制が敷かれる。また幅広いドライバーを受け入れるためのカテゴリー構成も特徴だ。①パパイヤカップ(初心者向け)、②アマチュアクラス、③プロアマクラス(ジェントルマン+プロ)、④プロクラスという4クラス体制で、エントリー層から将来のプロドライバーまで段階的なステップアップを可能とするという。
使用されるマシンは「アルトゥーラ GT4」をベースとする「アルトゥーラ トロフィー Evo」。空力性能の強化、レーシングブレーキ、専用エンジンマネジメントを追加した本格的なGTカーである。エンジンやギアボックス、シャシーは市販車に近いが、ハイブリッドではなく純粋なエンジン車となるのが特徴だ。さらに通常は585PSだが、一時的に620PSへとアップするパワーブースト機能「プッシュ・トゥ・パス」も備える。初心者にも扱いやすく、プロドライバーにとっては高い戦闘力を発揮する1台だという。
GTワールドチャレンジ・アジアからスーパーGTまで視野に

そういったワンメイクレースの上位に位置するGT3やGT4カテゴリーのレースも賑やかだ。昨年はWECのLMGT3のほか、GTワールドチャレンジやニュルブルクリンク24時間レースや英国GT選手権で勝利を収めるなど、GTカテゴリー全体で確かな実績を残している。
日本のカスタマーの場合、参戦候補としてまず挙がるのがGTワールドチャレンジ・アジアあるいはジャパンカップである。日本ラウンドを含む国際シリーズとして注目しており、GT3およびGT4車両の参戦が可能だ。
さらに注目すべきはスーパーGTへの参戦である。特にGT300クラスはGT3マシンが参戦可能であり、2027年からのタイヤワンメイク化によってBoPの国際標準化が進んでいる。BoPによるマクラーレンにとって追い風となる可能性が高く、将来的には新型GT3カーを投入し、2028年以降の参戦を視野に入れている。
PHOTO/GENROQ、マクラーレン・オートモーティブ
