MotoGPタイGPの取材のため、2月下旬にタイを訪れた。このとき、バンコクにある「ホンダ・ビッグ・ウィング」と「アライヘルメット」にも足を運んだ。

ラグジュアリーとモータースポーツを感じる「ホンダ・ビッグ・ウィング」

MotoGPタイGPの取材後、筆者はまず、サーキットがあるブリーラムから首都バンコクのドンムアン空港に国内線で移動した。帰国のフライトは、バンコクの別空港、スワンナプーム国際空港発である。ドンムアン空港からスワンナプーム国際空港までは、クルマで45分ほど。おまけに、チェックインまでは7時間ほど余裕があった。

そこで筆者は、スワンナプーム国際空港に向かいながらバンコクはラミントラにあるホンダ販売店、「ホンダ・ビッグ・ウィング」に寄ることにしたのである。

ドンムアン空港からスワンナプーム国際空港までは無料バスが運行しているが、もちろん寄り道に対応してくれるわけがない。というわけで、今回はタクシーを利用した。タイではGrabというアプリが普及しており、空港内でも「Grab利用者向け」の駐車、待機スペースがあった。

昨年の話になるが、Grabを使って、マレーシアでハンバーガーのデリバリーを頼んだことがある。頼んだハンバーガーが思いのほかスパイシーで、涙をこらえつつハンバーガーをかじったのは苦い思い出である(筆者は辛いものが大の苦手なのだ)。とはいえ、デリバリー自体は問題なく、「便利だなあ」としみじみ思ったものだ。

「ホンダ・ビッグ・ウィング」は2階建ての大きな建物で、お店の入り口は2階に設けられている。店内に入ると、当然ながらホンダのバイクがずらりと並ぶ。さらに奥に進むと、クシタニやアルパインスターズなどのアパレルも販売されていた。

©Eri Ito
クシタニのウェアも販売されていた©Eri Ito
こちらにはアルパインスターズが並ぶ©Eri Ito
ライダーのレーシングスーツも展示されていた©Eri Ito

ビッグバイクもこうしたアパレルも、決して安いものではない。いや、むしろ高い部類に入るだろう。バンコクやブリーラムではたくさんのバイクが走っている。けれど、その多くは、人々の日常の足として使われるアンダーボーンだ。

しかし、「ホンダ・ビッグ・ウィング」には趣味性の高いオートバイばかりが並んでおり、スクーターやミニバイクはまったくない。

「ホンダ・ビッグ・ウィング」は、ホンダのビッグバイクのフラッグシップ店だという。そのコンセプトを、強く感じた。つまり、「ホンダ・ビッグ・ウィング」は趣味としてバイクを楽しむ、またはそうした楽しみ方を形にした販売店なのだろう。

お店の方に聞いたところ、タイで人気のモデルは、やはりというべきかCBR650Rということだった。確かに、スポーツタイプのバイクが入り口付近に誇らしげに展示されていた。

人気のスポーツバイクは入り口の近くに©Eri Ito

もう一つ、「ホンダ・ビッグ・ウィング」で感じたことがある。「モータースポーツ」の存在が、端々にあったということだ。「昨日までMotoGPに行っていたんですよ。タイではMotoGPは人気なんですか?」とお店の人に聞くと、彼は「人気だね」と頷いた。ちなみに、2026年のタイGPは、公式発表によると週末で延べ228,228人が訪れたということだ。参考までに、2025年シーズンMotoGPの観客動員数のランキングで、タイGPは3番目に多くのファンを集めた(224,634人)。

CBR650Rの側の柱には、MotoGPになって以来、つまり4ストロークマシンになった2002年より2019年までにホンダが飾ってきた優勝と、勝利を挙げたライダーの名が刻まれていた。

1階にはホンダのMotoGPマシン、RC213Vのエンジンや、元MotoGPライダーであり、全日本ロードレース選手権やアジアロード選手権でチャンピオンを獲得してきた高橋裕紀選手のサイン入りヘルメットも展示されていた。「レース」と「一般のライダー」の関係性を感じたところである。

MotoGPになって以来、ホンダで優勝を飾ったライダーたちが刻まれている©Eri Ito
1階フロアにはRC213Vのエンジンが!©Eri Ito
高橋裕紀選手のサイン入りヘルメットも……©Eri Ito

お隣にある「アライヘルメット」にも行ってみよう

「ホンダ・ビッグ・ウィング」を訪れることがあれば、ぜひその隣にある「アライヘルメット」の販売店にも足を運んでほしい。首都バンコクはともかくとして、ブリーラムでは大通りをハイスピードで走るのでもなければ、多くのアンダーボーンに乗るライダーは(場合によっては、ビッグバイクに乗るライダーでさえも)、ノーヘルである。

だから、ビッグバイクの販売店である「ホンダ・ビッグ・ウィング」の隣に「アライヘルメット」があるのは、とても納得だった。実際のところ、「ホンダ・ビッグ・ウィング」にやって来るバイク乗りは、しっかりとしたライディングウェアを着て、ちゃんとヘルメットを被っていた。これも一種のステータスなのかもしれないけれど、趣味としてバイクを楽しむための装備が、そういう楽しみ方をする人たちには浸透しているのだなと感じる。

この場所から少し離れてしまうけれど、バンコクには「Cub HOUSE」などもある。観光ついでに、こうしたお店を訪れるのもありかもしれない。日本とは違う、タイにおける「バイクの存在」を感じることができて、なかなかに楽しい。

「ホンダ・ビッグ・ウィング」のすぐお隣にある「アライヘルメット」©Eri Ito
店内のラインアップ。各種モデルがずらりと並ぶ©Eri Ito
元MotoGPライダー、中野真矢さんがこの店を訪問したそうで、このサインはそのときのものだという©Eri Ito
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