BMWが1923年に初めて発売したオートバイR32に搭載されていたのは、空冷の4ストローク水平対向2気筒エンジンだった。それ以来100年以上にわたって「R」シリーズとして生産が続けられている。サイドバルブだったエンジンは1925年にOHVとなり、途中4バルブ化されるが、空冷OHVのまま85年もの間生産された。2010年に水油冷方式のDOHCエンジンが登場している。

3月27日から29日まで開催された東京モーターサイクルショーでは、20台の最新モデルが展示された。

昨年発売されたR1300RSは、これまでのR1250RSから進化したモデル。外観やフレームは一新され、新設計のスチール&アルミフレームを採用している。エンジンの出力向上はもちろん、サスペンションやブレーキも変更されているが、最も進化しているのは電子制御による安全支援装備だ。前者を追尾して車間距離を自動保持するACC(アクティブ・クルーズ・コントロール)、トラクションを想いのままに操れるDCT(ダイナミック・トラクション・コントロール)、DCC(ダイナミック・クルーズ・コントロール)を標準で装備するほか、パフォーマンスモデルに装備されるDSA(ダイナミック・サスペンション・アジャストメント)は、減衰力とスプリングレートを電気式で自動可変させる最新のテクノロジーで、世界初の装備となっている。

水冷水平対向2気筒DOHC1300ccエンジンは145psを発生
展示車両にはアクラポビッチ製マフラーが装着されていた

R1300RはR1300RSと同一のフレームとパワーとレーンを持つロードスターモデル。アップ気味のハンドルとステップ、シートで形成されるトライアングルを最適化。快適性とスポーツ性を両立させたモデル。

R1300RS、R1300R共に、クラッチ操作が不要なASA(オートメイテッド・シフト・アシスタント)搭載モデルも用意されている。クラッチレバーがなく、シフト操作も必要ないため、ライディングに集中できる。パフォーマンスや燃費に貢献する理想的な変速を自動で行ってくれるので、滑らかな加速と走行安定性でタンデムも快適。モードを変更することでマニュアルのシフト操作も可能となっている。

R1300Rは低く構えたストリートファイタースタイル
テールエンドは短くシャープ
OPTION719の削り出しパーツが装着されていた

もう1台の注目モデルがR12G/S。こちらも昨年発表されたモデルで、1980年に発売されたGSシリーズ最初のモデルであるR80G/Sをモチーフに、現代風に再現したモデルとなる。R12G/S専用となるワンピース構造のチューブラーフレームに、R12nineTと共通の1169cc空油冷水平対向2気筒エンジンを搭載。ホイールはフロント21インチ、リヤは18インチを採用し、サスペンションストロークはフロント210mm、リヤ200mmを確保し、最低地上高は240mmでオフロードを堪能できる。東京モーターサイクルショーには、2026年夏にルーマニアで開催が予定されている「BMWモトラッドGSトロフィー2026」に参戦する日本代表チームの車両が展示された。

パリ・ダカールラリーを制した名車「R80G/S」を現代風に甦らせたR12G/S
BMW Motorradのラインナップで唯一の18インチホイール採用モデル
GSトロフィー2026参加車両のカラーリングに
1993年に誕生した空油冷エンジンが進化したDOHC
R80G/Sのイメージを引き継ぎつつLED化されたヘッドライト

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