バイクギア 「バイクで死ぬな!」RSタイチが本気で作った“公道専用エアバッグ”とは何か?T-SABEを徹底解剖【写真・9枚目】 RSタイチとオートリブの共同開発で生まれたベストタイプエアバッグ「T-SABE」。公道専用(舗装路用)として開発され、胸部と背中を保護範囲に設定。展開時間は約0.049秒、価格は税込8万8000円、サイズはWM/S/M/L/XL/BXLを用意する。 開発では実車クラッシュテストを繰り返し実施。公道で起こり得る衝突シーンを想定し、センサーの検知精度や展開タイミングを詰めていった。約30か月に及ぶ検証の積み重ねが、T-SABEの核となる安全性能を支えている。 シミュレーションで得た知見を実機に反映し、実際の挙動を確認しながらセットアップを最適化。通常走行と事故時の動きを見極めるアルゴリズムは、こうした反復検証の中で磨かれた。 一般公道での走行テストも重ね、単なる作動性能だけでなく、ツーリング中の運用や保管性、さらに洗濯まで見据えて開発。T-SABEが“研究用プロトタイプ”ではなく、“日常で使える装備”として仕上げられていることが分かるカットだ。 オートリブが長年蓄積してきた事故解析の知見を、二輪用エアバッグへ展開。数十年にわたる事故検証をもとに、どのような力が人体へ加わるとどんな損傷につながるのかをシミュレーションし、T-SABEの仕様最適化へつなげている。 フロント側の外観。ベスト形状とすることで幅広いジャケットに合わせやすく、主張を抑えたデザインも特徴。上からライディングジャケットを重ねる場合は、エアバッグの拡張を妨げないよう胸囲に6cm以上のゆとりが必要だ。 背面側の外観。保護範囲は胸部に加えて背中までカバーし、二輪事故で致命傷になりやすい胴体部を重点的に守る設計。夜間の被視認性を高めるリフレクター素材も採用されている。 本体内部に収まる電子制御ユニットまわり。T-SABEは高精度センサーで異常を検知し、展開判断を行う電子制御式を採用。雨天使用にも対応し、電子制御ユニットは防水仕様IP54とされている。 通常のプロテクターが15〜20mm厚で衝撃を受け止めるのに対し、エアバッグは身体と対象物の間に約75〜80mmの空間を確保できるのが強み。衝撃を受けるまでの“減速時間”を稼げる点が大きい。 エアバッグ展開を担うインフレーター。T-SABEは検知から約0.049秒で展開する高速レスポンスを実現しており、この素早さが公道事故での実効性を左右する重要なポイントになる。 表地には通気性に優れた生地を使い、可動部にはストレッチ素材を採用。ライディング中の動きやすさと、長時間着続けやすい快適性を両立させている。 背中側までしっかりカバーしつつ、ベストとして自然に収まるシルエットを実現。安全性だけでなく、ツーリング中の快適さまで含めて設計されているのがT-SABEらしいところだ。 サイズ展開はWM/S/M/L/XL/BXLで、WMは女性専用設計。モデル着用例のように、見た目は比較的すっきりしており、ライディングウエアの下にも合わせやすい。 T-SABEは公道専用(舗装路のみ)として設計され、サーキットやオフロード用途は対象外。公道ツーリングで現実的に使えることを重視した、RSタイチらしいパッケージングが見て取れる。 専用スマートフォンアプリ「T-SABE CONNECT」の画面。ベスト本体と連携することで、電源ON/OFFや状態確認、バッテリー残量の管理が可能。アプリ利用自体に追加費用はかからない。 エアバッグ展開時には、事前登録した連絡先へ自動で緊急メッセージを送信。通知には位置情報も含まれるため、単独ツーリング時や人気の少ない場所での転倒時にも初動対応を助けてくれる。 T-SABEは買い切り型で、利用にあたってサブスクリプション契約は不要。必要なのは本体購入とメンテナンス費のみで、月額費用なしで運用できるのは大きな特徴だ。 メンテナンス性にも配慮し、エアバッグユニットを取り外せば30℃の水と中性洗剤による手洗いが可能。乾燥は風通しの良い日陰での陰干し指定となっており、日常使いの装備として清潔さを保ちやすい。 自動車用エアバッグで世界トップクラスの実績を持つオートリブの技術背景を示すイメージ。長年にわたり蓄積された事故データと衝突解析により、人体への衝撃挙動を数値化。その知見がT-SABEの展開アルゴリズムや保護性能の設計に活かされている。 この画像の記事を読む