女性にこそおすすめ!? バイクでアンチエイジング!
かつては「男社会」だったオートバイの世界だが、現在では趣味や通勤・通学、ファッションとして楽しむ女性ライダーの姿がすっかり定着した感がある。SNSやYouTubeなどのネット配信動画、雑誌などのメディアでは、夜道雪さんや茅ヶ崎みなみさん、平島夏海さん、にゃんえりさんなどが活躍が目立つ。うら若き彼女らバイクインフルエンサーには、男女問わず大勢のファンがついており、彼女らに刺激を受けて自動二輪免許を取得し、バイクに乗り始めたという人も少なくはない。
ただし、彼女らインフルエンサーのような若い世代がバイク女子のメインストリームかと言えば、どうやらそんなこともないようだ。JAMA(一般社団法人日本自動車工業会)が発表した2023年度の二輪市場動向調査によると、10~30代の二輪購入者の割合はわずか15%にとどまる。一方で女性購入者がもっとも多いのは、50代(30%)で、次いで60代(19%)、40代(16%)と続く。この傾向は男性とまったく変わりがない。

中高年の女性ライダーが占める割合が多いのは、物価上昇やコスト増により、昔に比べてバイク購入・維持の敷居が高くなったことから、経済的に余裕のある世代に購入者が集中していることが考えられる。また、最近のバイクはメンテナンスフリーのインジェクション車が当たり前となり、さらにはABSやトラクションコントロールなどの安全装備が普及し、さらには身長の低い女性でも扱いが容易な足つき性の良いバイクがラインナップに増えていることも理由となっている。
これらは中高年の男性とも共通する理由ではあるが、ほかにもこの30年ほどの間に女性ライダーを取り巻く環境が改善されたことも大きいだろう。現在では女性向けライディングスクールやツーリングイベント、SNSを通じたオフ会やミーティングなど、男性に気を使わずに女性ライダーが参加しやすい環境が整ってきたことによる影響は否定できない。

東北大学の研究によると、バイクの操作はアクセル、クラッチ、ギア、ブレーキなどを全身を使って操作する「マルチタスク」であることから、脳の前頭前野を活性化させ、認知症予防や若返り(アンチエイジング)に効果があることが立証されている。ほかにもバイクの運転には、適度に筋肉を動かし、体幹を鍛えられることから美容と健康にも効果があるとされている。すなわち、安全運転を心がけている限り、女性にとってバイク趣味は何歳になってもメリットが多いということだ。
バイク女子のバイク女子によるバイク女子のためのブランド
老舗バイク・自転車用品メーカーが立ち上げた『AMBOOT』

しかしながら、バイクやそれを取り巻く周辺環境が改善される一方で、依然としてバイク女子が頭を痛めているのが、ライディングウェアやツーリングギアなどの問題である。
もともとバイク人口に占める女性ライダーの比率が小さいこともあり、女性専用モデルは数や種類が少ない上に、体型に合うサイズが見つからない、性能とファッション性が両立できていないという問題が依然として解消されてはいないのだ。もともとバイク業界は男性優位だったこともあり、開発スタッフは男性が中心となることがほとんどで、製品は安全性や耐久性、機能のみを優先してしまい、ゴツくて野暮ったいデザインになりがちだ。
また、女性向けの製品を開発する場合でも、女性のイメージを男性目線で捉えているため、できあがった製品はピンクや花柄と女性の好みとは微妙に外れることが少なくはない。

ライディングウェアやグローブ、シューズでさえそうなのだからツーリングバックともなると、そのセンスは絶望的だ。ロングツーリング向けの大型バックは仕方がないとしても、街乗りやちょっとしたツーリング使う小型バッグとなれば、せっかく持ち歩き用の肩掛けベルトが付属しても、女性からすると「オシャレな服装に似合わない」「恥ずかしくて持ち歩けない」ということになる。

そんな悩めるバイク女子に朗報である。バイク・自転車用品の大久保製作所が女性ライダーをターゲットとした『AMBOOT(アンブート)』ブランドを立ち上げ、ファッション性と高い実用性を兼ね備えたツーリングバッグやヘルメット、ナックルガードなどの販売を開始したのだ。

同社は『YAMAMARUTO(ヤママルト)』ブランド名で、70年にわたって業務用のハンドルカバーやシートカバー、バッグなどを製造する老舗メーカーで、全国の郵便局や新聞配達で使用されている。そのような成り立ちのメーカーだけあって、単なるファッション性をウリにした製品ではなく、実用性や使い勝手も折り紙つきだ。
丸みを帯びたヨーロピアンデザインのツーリングバッグは
ファッション性が高くハンドバックとして使用しても違和感がない
AMBOOTブランドとともに『第53回東京モーターサイクルショー』に出展した大久保製作所は、新製品のサイドバッグHIやレッグバックのほか、人気のサイドバッグMRやサイドバッグEX、シートバッグ、ツールバッグ、ヘルメットなどを展示していた。

同社の女性スタッフに話を聞いたところ、「既存の製品は実用性一辺倒で、耐久性や使い勝手はともかくとして、女性が使うのには少々ゴツく、ファッション性がないと思い、新たにAMBOOTブランドを立ち上げました」と語る。その言葉通り、「かわいすぎず、かっこよすぎない」をコンセプトにしているAMBOOTの製品のデザインはどれもバイク用品らしからぬさりげないオシャレさがあり、カラーバリエーションも6~10種類と豊富。しかもポップで明るい色調が多いのも特徴だ。彼女の話ではAMBOOTの製品は女性社員が中心となって、企画から開発を進めたという。

もちろん、バイク・自転車用品の老舗の製品だけあって、単なるファッションアイテムにとどまることなく、ライダーの立場になって実用性や使い勝手を犠牲にしていないところに好感が持てる。
例えば、シートバッグは雨天時にバッグを開いたときに荷物が雨水で濡れないようにベロが備わっているし、シートやキャリアへ脱着が容易なバックル付きのベルトは、幅広い車種に対応できるように十字型と4組の紐型の2種類のベルトが付属する。

バッグの素材は一見すると本革に見える上質なPVCレザーとポリエステルの組み合わせだ。引っぱり強度試験や引き裂き強度試験をパスし、RoHS (有害物質使用制限指令)をパスしているので品質はなかなかのものだ。また、カラフルな色使いをしているが、屋外で使用することを考慮して、強い日差しを浴びても色褪せしにくい社内の厳しい紫外線対抗試験をパスしている。
AMBOOTの製品は完全防水ではないが、耐水圧試験をパスしているので小雨程度なら荷物を濡らさず使えるところもうれしいところだ。レインカバーも付属するので激しい雨の日でも使用することができる。

丸みを帯びたヨーロピアンデザインのシートバッグは、仕上げにもこだわっており、バックルの留め具の部分は補強が施され、ベルトともにステッチを入れることでデザイン上のワンポイントとしている。
大きさは高さ230×幅360×奥行き210mmで、容量は11Lと大きすぎず、小さすぎず、使い勝手の良いサイズとなっている。バイクから外せばそのままハンドバッグやビジネスバッグとして使っても違和感はなく、ユニセックスなデザインなので、黒や茶などのシックなカラーを選べば、男女を問わず外回りのビジネスパーソンが使用しても違和感はないだろう。

サイドバッグにレッグバッグと豊富なラインナップ

AMBOOTは他にも魅力的な製品が多い。容量やサイズに応じてデザインの異なる4種類のサイドバッグは、シートバッグと同じ品質で製造されているが、使いやすい内ポケットなどが備わり、サイドバッグHIとEXはファスナーをU字に開くと容量がアップ。普段は見た目をスッキリさせ、荷物が増えた時だけ容量を増やして使用できるので、ツーリング先で荷物が増えても安心だ。

スーパーカブのサイドバッグにランドセルを流用する人も少なくはないが、専用設計のAMBOOTのサイドバッグならオシャレな見た目に加え、耐久性や耐候性が高いので末長く便利に使えることだろう。

また、新製品のレッグバッグAB-LG01はスリムな見た目で乗車中にも荷物を取り出しやすく、スマホや財布、ハンカチなどをしまうのにちょうど良い。固定はバッグのベルトをパンツのベルトループに通して使うか、バッグのナスカンをパンツのベルトループに直接装着して使用する。

バッグのバタつき帽子には足ベルトをバッグ裏側のループに通せばOKだ。下車後にはベルトを肩がけしてショルダーバッグとして使用することもできる。
もともとレッグバッグはダンプポーチ(使用済みの弾倉などを入れるバッグ)などのミリタリーギアから派生したもの。そのような経緯もあって女性が使用を躊躇うようなアウトドア志向のゴツいデザインのものがほとんどだった。それら既存の商品に対して、街で使っても浮かないAMBOOTの製品は貴重な存在だ。

同ブランドの製品らしく、定番のブラックやブラウンに加えて、アイボリー・ライトブルー・ディープレッド・イエローの全6色をラインナップしているところも選択肢が豊富でありがたい。

女性目線で開発したフルフェイスヘルメットは特にオススメ
少し毛色の変わったところでは、AMBOOTはフルフェイスヘルメットも設定している。これはヘルメットメーカーとのコラボで生まれた製品で、全排気量対応の安全性に優れた製品である。
フルフェイスヘルメットはヘルメットの中でもっとも安全性が高く、頭部全体を保護してくれることから、転倒時に顔へのダメージを心配する女性にこそ使ってほしいヘルメットだ。

しかし、機能を追求したカッコ良すぎるデザインがほとんどということもあり、女性ライダーの中には安全性の高さを理解していても使用を躊躇する人も多い。そこでAMBOOTでは20代の女性の開発担当者により、機能と安全性はそのままにシンプルでカワイイデザインのフルフェイスヘルメットを企画したということだ。

洗濯が可能な脱着式のインナーは、ファンデーションがついても目立ちにくいベージュ内装としたことは、女性が開発した製品ならではの気配りといえるだろう。
また、耐衝撃性の高いポリカーボネート製のシールド(標準カラーはクリア。ミッドスモークとスモークはオプションとして設定)は、90%の紫外線をカットするので日焼け軽減が期待できる。あご紐にはワンタッチバックルを採用しているので、ネイルをしていても脱着がしやすい。

レトロモダンなデザインにカラーはアイボリーとグレーを設定。それぞれにウェーブとテラゾーのデザインを用意したので全4種類となる。サイズは女性ライダーの使用を前提にサイズはS (55~56cm未満)とM(56~57cm未満)を設定。フェミニンなデザインだが、サイズがフィットすれば男性が使用してもおかしくはない。

なお、これらのAMBOOTの製品は、現在Amazonや楽天、Yahoo!ショップングなどで購入が可能だ。バイク女子のバイク女子によるバイク女子のためのAMBOOTブランドのこれからに女性ライダーは注目してほしい。

