MotoGP第8戦アラゴンGPが、6月6日から8日にかけて、スペインのモーターランド・アラゴンで行われ、スプリントレース、決勝レースともにマルク・マルケス(ドゥカティ)が優勝した。

マルク・マルケス席巻のアラゴンGP

前戦イギリスGPで右ひざを負傷した小椋藍(アプリリア)は、5月27日にスペイン・バルセロナで手術を受けた。アラゴンGP前に執刀医の再検査を受け、順調に回復してはいるものの、アラゴンGP参戦には不十分であるとのことから、欠場している。

同じくホンダのファクトリーライダー、ルカ・マリーニも欠場となった。マリーニは、イギリスGP後に参加した5月28日の鈴鹿8耐のテストで転倒し、左股関節の脱臼、左ひざの靭帯損傷、胸骨および左鎖骨の骨折、さらに右側の気胸を負ったためである。

そんな今大会は、マルク・マルケス(ドゥカティ)が席巻した週末となった。土曜日の予選(Q2)ではオールタイム・ラップ・レコードを更新してポールポジション(予選1番手)を獲得し、スプリントレースで優勝を飾った。

そして迎えた決勝レースでも、M.マルケスはスタート後からトップを快走する。2番手には弟のアレックス・マルケス(ドゥカティ)が続くが、M.マルケスは追随を許さない。

レース序盤に激しいポジション争いとなったのは3番手争いだ。2022、2023年チャンピオンのフランチェスコ・バニャイア(ドゥカティ)と、最高峰クラス参戦2年目のペドロ・アコスタ(KTM)が激しいバトルを展開した。このバトルはバニャイアに軍配が上がり、5周目以降は3番手バニャイア、4番手アコスタのポジションに落ち着いた。

M.マルケスはそのままトップでチェッカーを受け、今季4勝目を挙げた。2位はA.マルケス、3位はバニャイアが獲得している。アラゴンGPを終えて、アラゴンGP決勝レースのトップ3の順位がそのままチャンピオンシップのランキングトップ3である。

また、アコスタの4位を挟み、6位のフェルミン・アルデゲェルまでに5名のドゥカティライダーが入った。

ホンダは、ファクトリーライダーのジョアン・ミルが7位でフィニッシュした。これは、ミルにとって2023年インドGP(5位)となる好結果だった。日本メーカーとしてはミルの7位が最上位である。前戦イギリスGPの決勝レースでトップを走りながらマシントラブルによってリタイアしたファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)は、13周目、1コーナーで転倒を喫してリタイアだった。

第9戦イタリアGPは6月20日から22日にかけて、イタリアのムジェロ・サーキットで行われる。