待望の“シェルパ”が北米に登場

カワサキが2025年に新型「KLX230 SHERPA」を発表した。1990年代〜2000年代の人気モデル「スーパーシェルパ」を彷彿とさせる細身でアウトドア志向のデザインを採用し、KLX230シリーズに新たな個性を加えている。

エンジンはKLX230と同等、232cc空冷単気筒を搭載

水冷ではなく空冷の232cc SOHC単気筒エンジンを搭載し、最高出力は約18PS、最大トルクはKawasakiが「可変ではあるが約1.8〜2kg-m前後」と明示。低中速の粘り強さが特長で、林道から巡航走行まで幅広く対応する。KLX230シリーズ共通の燃料噴射式エンジンにより、低速域での扱いやすさと高速道路での安定したパフォーマンスを両立させている。

軽量&ローダウン、どんな場所にも馴染む設計

車体はペリメター・ダイヤモンドフレームを採用し、軽量かつバランスの良い操縦特性を実現している。ホイールは前21インチ/後18インチで最低地上高は240mm、シート高は約845mm。KLX230 Sとほぼ同等のスペックを持ち、シートの低さやスマートな車体設計により、小柄なライダーでも安心して扱える点が支持されている。

トレッキングギアを標準装備、アウトドアでも安心設計

アウトドア走行を意識した装備が標準化されている。手を保護するアルミ補強ハンドガード、岩や木の根を守るアルミ製スキッドプレート、LEDヘッドライトにはガードパイプを装備し、スマホと接続可能なLCDインストゥルメントも搭載。ABSは、舗装路・未舗装路双方で機能する選択式で、オフ時には解除もできる仕様となっている。

多目的に使えるバイクとして高い評価

自然と調和する3色がラインナップされた。ホワイティッシュベージュ、ミディアムスモーキーグリーン、ミディアムクラウディグレーのいずれも柔らかなアースカラーでアウトドア志向を強調している。

日本国内のメディア評価では、低速トルクと軽快な車体により、林道の入口からキャンプ場までのアクセス用途や日常の街乗りにも扱いやすく、直進安定性も良好との声。特にオフロード初心者には安心して乗れる一台として歓迎されている。一方、シートの厚みなどにやや個人差があるが、全体として軽快かつ安定した走りが長距離でも疲れにくいとの評価もある。

KLX230 SHERPAは、自然と街を行き来したいライダーに向けた、現代的トレッキングマシン。旧シェルパの血脈を受け継ぎつつ、電子装備や燃料効率を高めたKLX230プラットフォームで再構築された本気の一台。都会派からアウトドア派まで幅広く対応するマルチパーパスバイクとして、再評価の時を迎えた。

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