RANGE ROVER SPORT
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Audi Q8
ボクシーなスタイルのレンジローバースポーツ




レンジローバーに続くラグジュアリーSUVとして、2005年に初代モデルがデビューを飾った「レンジローバースポーツ」。シリーズのエントリー仕様となる、3.0リッター直列6気筒ディーゼルターボ搭載の「レンジローバースポーツ S」と比較するのは、アウディが誇る最上級クロスオーバー「Q8」。中でも3.0リッターV型6気ディーゼルターボを搭載する「Q8 50 TDI quattro」をチョイスした。
2018年にデビューしたQ8は、2024年にモデルライフ初となる大規模なフェイスリフトを実施。4種のライトシグネチャーから選択できる「デジタル・デイタイム・ランニングライト」の導入をはじめ、エクステリアを最新のアウディ・デザインへとアップデートした。
ホイールベースはどちらのモデルも2995mmだが、全長はアウディ Q8がレンジローバースポーツよりも35mm大きい。傾斜したハッチゲートを備え、伸びやかなクーペSUVスタイルのアウディ Q8に対して、全高が115mmも高いレンジローバースポーツは、クロスカントリーモデルらしいボクシーなフォルムを持つ。
レンジローバースポーツ S
ボディサイズ=全長4960mm×全幅2005mm×全高1820mm
ホイールベース=2995mm
車両重量=2490kg
タイヤサイズ=255/60R20
アウディ Q8 50 TDI quattro
ボディサイズ=全長4995mm×全幅1995mm×全高1705mm
ホイールベース=2995mm
車両重量=2190kg
タイヤサイズ=275/50R20
軽さを活かした「Q8」の走行パフォーマンス


レンジローバースポーツ Sは、最高出力300PS、最大トルク650Nmを発揮する3.0リッター直列6気筒「INGENIUM」ディーゼルターボに、48Vマイルドハイブリッドシステムを組み合わせている。
対するQ8 50 TDI quattroは、同じく3.0リッター6気筒ディーゼルターボでありながら、最高出力272PS、最大トルク600Nmとエンジンのスペックでは劣る。しかし車両重量が300kgも軽いこともあって、最高速が241km/h、0-100km/h加速が6.1秒とそれぞれレンジローバースポーツ Sを凌いで見せた。
レンジローバースポーツ S
エンジン形式=直列6気筒ディーゼルターボ+マイルドハイブリッド
排気量=2993cc
最高出力=300PS/4000rpm
最大トルク=650Nm/1500〜2500rpm
トランスミッション=8速AT
駆動方式=AWD
最高速度=218km/h
0-100km/h加速=6.4秒
アウディ Q8 50 TDI quattro
エンジン形式=V型6気筒ディーゼルターボ
排気量=2967cc
最高出力=272PS/3500〜4000rpm
最大トルク=600Nm/1750〜3000rpm
トランスミッション=8速ティプトロニック(AT)
駆動方式=AWD
最高速度=241km/h
0-100km/h加速=6.1秒
シックながらも対照的な雰囲気を持つ2台




13.1インチ曲面型タッチスクリーンを中心に、華美なトリム類などを排したレンジローバースポーツのインテリアは、シンプルで仕立ての良い英国製スーツのような雰囲気。対するQ8はメタルパーツを大胆に配置し、インフォテインメント用の10.1インチアッパースクリーンと空調操作用の8.6インチローワースクリーンが、インストゥルメントパネルに2基レイアウトされる。
今回取り上げた2台は共にトルキーで経済的なディーゼルターボを搭載するが、価格は48Vマイルドハイブリッドシステムを搭載するレンジローバースポーツ Sが153万円も高いプライスタグを掲げる。一方のQ8は3.0リッターV型6気筒ガソリンターボ+マイルドハイブリッドシステムの「Q8 55 TFSI quattro S line」もラインナップする(1248万円)。
どちらも高級感を持った都会的なエクステリアが与えられているが、英国とドイツという出自を体現するかのように、全く異なる雰囲気をたたえている。市街地やハイウェイなど舗装路中心の使用を想定するのであれば、ロングホイールベースのQ8。雪道など悪路での走行を求めるのであれば、レンジローバー譲りの走破性能が与えられたレンジローバースポーツということになるだろう。
車両本体価格
レンジローバースポーツ S 1258万円
アウディ Q8 50 TDI quattro 1105万円

