
YZ450Fが3年ぶりフルモデルチェンジ!5つの革新技術を投入
3年ぶりのモデルチェンジとなるYZ450Fは、従来の高速域パワーを維持しながら低中速域の扱いやすさを大幅に向上させた。最大の注目ポイントは、市販オフロード競技用モデル初となる油圧クラッチの採用である。
スタイル



価格、カラー、発売日など

オフロード競技用モデル 製品サイト: https://www.yamaha-motor.co.jp/mc/lineup/#offroad-competition-lineup/new window
新エンジンで低中速トルクが向上
新型YZ450Fのエンジンは、吸気ポートを長円に近い断面形状に変更し、燃焼室内のタンブル(縦渦)を強化した。これにより3,000~5,000r/minでのトルク特性が向上し、低中速域での燃焼効率を高めている。高速域でのパワフルさはそのままに、より扱いやすい特性を実現した。
油圧クラッチで操作性が劇的改善
従来のワイヤー式に替えて新採用された油圧クラッチは、連続走行でもミートポイントが変化しない。レース中の調整が不要となり、ライダーの負担を大幅に軽減する。クラッチスプリングの荷重を高めながらも、スプリング特性の最適化によりレバー操作荷重を軽減。半クラッチの滑らかさと上質な操作フィーリングを両立している。
新フレームで穏やかなフィーリングを実現
新フレームはダウンチューブのスリム化と内側形状を刷新。エンジン懸架には新フレームに最適な左右非対称形状を選定し、フレームのねじれ挙動を調整した。縦・横・ねじれの各剛性は現行と同等としながらも、路面からの突き上げに対する剛性を抑制。過剛性感を軽減し、より穏やかで安定感の高いフロントエンドフィーリングを実現している。
リアサスペンションも新開発で性能向上
新開発のリアサスペンションは、低速域から高速域まで滑らかに推移する減衰力特性を採用。手回し可能な圧側減衰アジャスター(クリックダイヤル)を追加し、セッティング変更がより容易になった。
ベースバルブのピストンサイズをφ24mmからφ28mmへ大径化。ピストンのオイル通路を従来の伸圧共通から伸圧分離ポート方式に変更することで、極低速域での減衰力抜けを解消している。
盗難対策でECUロック機能を初搭載
市販オフロード競技用モデルとして初めて、盗難抑制に寄与するECUロック機能を搭載した。専用アプリ「パワーチューナー」内でのパスワード管理により、ECUのロック/アンロック設定が可能。ECUをロックするとエンジンが始動できなくなり、車両盗難抑制効果を発揮する。
YZ125は吸気系見直しでキャブレターセッティングが容易に
YZ125は「思いのままに走れるマシン」を目指し、キャブレターセッティングを中心とした改良を実施した。
ジェットニードルのテーパー形状を変更
キャブレターへの燃料供給量を調整するジェットニードルを変更。従来の4段階テーパー角から2段階で変化する仕様とし、スロットル開度に関わらずバランスの良い燃料供給を実現した。安定したパワーデリバリーをもたらしている。
ジェット類変更と油面適正化でドライバビリティ向上
メインジェット、パイロットジェット、パワージェットを変更し、適切な燃料流量を実現。フロートチャンバーの油面も従来プラス1mmで適正化した。これらの相乗効果により、アイドリングから高回転域まで優れたスロットルレスポンスと扱いやすさを両立している。
エアフィルターまわりの形状変更で安定性向上
エアフィルタージョイントとエアインテークの形状を変更し、空気をよりスムーズにキャブレターへ導入できるよう改良。あらゆるスロットル操作において安定したキャブレターセッティング及びエンジン特性を発揮する。
YZ250Fはトラクションコントロールが4段階設定に進化
YZ250FはECUセッティングの最適化とパワーチューナーアプリのバージョンアップを実施。トラクションコントロールシステムの介入度合いを従来の3段階から4段階(OFF含む)に変更し、より細やかなセッティングが可能になった。
YZ450F同様に、ECUロック機能と加速時のホールド感を高める新シート表皮も採用している。
70周年記念特別仕様車「70th Anniversary Edition」も登場
YZ250FとYZ125には、ヤマハ発動機創立70周年を記念する特別仕様車「70th Anniversary Edition」を10月23日に発売する。特別なカラーリングとグラフィックが施された記念モデルとなる。
価格据え置きで9月25日発売開始
2026年モデルの価格は2025年モデルから据え置き(特別仕様車除く)。ヤマハオフロードコンペティションモデル正規取扱店にて、2025年6月25日から予約受付を開始する。
70th Anniversary Editionは7月31日まで、通常モデルのYZ250とYZ125は11月30日まで、その他は12月22日までの期間限定予約となる。予約が生産計画を上回る場合は、予約受付期間終了を待たずに受付終了となる可能性がある。
「YZ450F」の新しいフィーチャー

主要諸元

