Mercedes-Benz G 580 with EQ Technology
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Range Rover SV P550

クリーンなフォルムのレンジローバー SV

1979年に初代がデビューしたメルセデス・ベンツ Gクラスは、内外装やパワートレインに改良を加えつつ、そのスタンスを大きく変えることなく40年以上も販売されてきた。2018年に大規模なフェイスリフトを実施し、2024年には時代に合わせて、フル電動パワートレインを搭載した「G 580 with EQ テクノロジー」が投入された。

メルセデス・ベンツ同様、ラインナップの電動化を進めるジャガー・ランドローバー(JLR)は、3.0リッター直列6気筒ガソリンターボに、電気モーターとリチウムイオンバッテリーを組み合わせたプラグインハイブリッド(PHEV)仕様の「レンジローバー SV」をラインナップする。EVモードでは1回の充電で100km以上の航続距離が確保されている。

LEDヘッドライトやブラックパネルで覆われたグリルなど、専用エクステリアが与えられたG 580 with EQ テクノロジーだが、Gクラスらしい無骨なディテールは健在。フラッシュサーフェス化された美しいフォルムを持つレンジローバー SVは、全長で328mm、全幅で224mm、ホイールベースで107mmも大きい。どちらもリチウムイオンバッテリーを搭載するが、BEVのG 580 with EQ テクノロジーが150kgも重く、その重量は3tを超える。

メルセデス・ベンツ G 580 with EQ テクノロジー

ボディサイズ=全長4730mm×全幅1985mm×全高1990mm
ホイールベース=2890mm
車両重量=3120kg
タイヤサイズ=275/50R20

レンジローバー SV P550 AWD PHEV

ボディサイズ=全長5058mm×全幅2209mm×全高1870mm
ホイールベース=2997mm
車両重量=2970kg
タイヤサイズ=285/45R22

新開発4輪独立モーターが導入されたGクラス

メルセデス・ベンツは、Gクラスの電動化を行う際、既存のフル電動アーキテクチャーを組み込むのではなく、4輪独立式モーターを新たに開発。伝統のラダーフレームの前後アクスルには、それぞれ108kWを発揮するモーター2基ずつ組み込まれ、システム最高出力587PS(432kW)、最大トルク1164Nmを絞り出す。レンジローバー SV P550のプラグインハイブリッドパワートレインは、3.0リッター直列6気筒ガソリンターボがベース。最高システム出力はどちらも500PSオーバーだが、G 580 with EQ テクノロジーは1164Nmという強大なトルクを実現した。

メルセデス・ベンツ G 580 with EQ テクノロジー

パワーユニット=4モーター+リチウムイオンバッテリー
最高システム出力=587PS
最大トルク=1164Nm
駆動方式=AWD
最大航続距離=530km(WLTCモード)
最高速度=180km/h
0-100km/h加速=4.7秒

レンジローバー SV P550 AWD PHEV

エンジン形式=直列6気筒ガソリンターボ+モーター
排気量=2996cc
最高システム出力=550PS/5500〜6500rpm
最大トルク=800Nm/2000〜5000rpm
トランスミッション=電子制御8速オートマチック
駆動方式=AWD
最高速度=242km/h
0-100km/h加速=5.0秒

上質さを極めたレンジローバーのインテリア

G 580 with EQ テクノロジーのコクピットは、2基の12.3インチディスプレイを並べた、メルセデス・ベンツの最新コクピットを導入。クロームパーツやジェット機のタービンをイメージしたベンチレーションなど、メルセデスらしいラグジュアリーなインテリアが広がる。

レンジローバー SVは、ブランドの頂点を名乗るに相応しい、上質なインテリアを実現。インストゥルメントパネルの中心に置いた12.3インチタッチディスプレイに機能を集約し、センターコンソールのスイッチ類はすべて廃止された。価格はレンジローバー SV P550が、G 580 with EQ テクノロジーよりも244万円高い。それでも贅を極めたリビングルームを思わせる、美しくクリーンな佇まいは、このクルマを選ぶ理由に値する。

一方、G 580 with EQ テクノロジーは、ゲレンデヴァーゲン+フル電動パワートレインという、唯一無二の存在。「高い効率性を持ったGクラス」を求めるカスタマーに、他の選択肢は見えないはずだ。ただ、ジャガー・ランドローバーは、初のフル電動モデル「レンジローバー エレクトリック」の開発を進めており、世界各地でテストを実施中。2026年に予定されている正式デビュー後、あらためてG 580 with EQ テクノロジーと比較することになる。

車両本体価格

メルセデス・ベンツ G 580 with EQ テクノロジー 2635万円
レンジローバー SV P550 AWD PHEV 2897万円

Gクラス初のフル電動モデル「メルセデス・ベンツ G580 with EQ テクノロジー」を日本に導入し、2024年11月からデリバリーを開始する。

“4輪独立モーターでその場で回転”できる初フル電動Gクラス「メルセデス・ベンツ G580 with EQ テクノロジー」が日本デビュー【動画】

メルセデス・ベンツ日本は、Gクラス初のフル電動モデル「メルセデス・ベンツ G 580 with EQ テクノロジー Edition1」を発表。メルセデス・ベンツ正規販売店ネットワークを通じて、オーダー受け付けをスタートした。デリバリー開始は2024年11月を予定している。

ジャガー・ランドローバー・ジャパンは、「レンジローバー」2025年モデルの受注をスタートした。

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ジャガー・ランドローバー・ジャパンは、「レンジローバー」の2025年モデルを発表。2024年4月26日から全国のジャガー・ランドローバー・ジャパン正規販売ディーラーネットワークにおいて受注を開始した。