Volkswagen Golf R
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Volkswagen Golf GTI
エアロダイナミクスを意識する「ゴルフ R」




2024年にフルモデルチェンジに近いアップデートを実施した8代目「フォルクスワーゲン ゴルフ」。内外装のリファイン、パワーユニットのテコ入れ、音声アシスタント「IDA」にChatGPTの導入などが行われた。今回、比較する「ゴルフ R」と「ゴルフ GTI」は、どちらもゴルフのスポーツモデルとしてラインナップされているが、その立ち位置は大きく異なる。
1975年に初代ゴルフに設定された「GTI」は、2025年でデビュー50周年を迎えた。パワフルなエンジンと前輪駆動を組み合わせ、“ホットハッチ”という新たなセグメントを作り上げた立役者であり、各世代合わせた総生産台数は250万台を超える。ゴルフに「R」モデルが登場したのは、4代目に設定された「R32」から。6代目からは「ゴルフ R」とネーミングを変更し、強力なパワーユニットに「4MOTION」全輪駆動システムを組み合わせ、シリーズ最強モデルに君臨する。
フェイスリフトを実施した現行モデルは、ゴルフ Rがエアロダイナミクスを意識した、3分割式開口部を持つフロントバンパーを採用。ゴルフ GTIはハニカム形状の一体型開口部、左右に配置されたエキゾーストパイプがエクステリアの特徴となる。
フォルクスワーゲン ゴルフ R
ボディサイズ=全長4295mm×全幅1790mm×全高1460mm
ホイールベース=2620mm
車両重量=1510kg
タイヤサイズ=225/40R18
フォルクスワーゲン ゴルフ GTI
ボディサイズ=全長4295mm×全幅1790mm×全高1465mm
ホイールベース=2620mm
車両重量=1430kg
タイヤサイズ=225/40R18
ゴルフ Rはシリーズ最強の333PSを発揮




パワーユニットは、どちらも2.0リッター直列4気筒「TSI」ガソリンターボを搭載するがスペックは異なる。ゴルフ Rは最高出力333PS、最大トルク420Nm、ゴルフ GTIが265PS、最大トルク370Nmでゴルフ Rが優勢だ。最高速はどちらも電子リミッターにより250km/hに制限されるが、0-100km/h加速はパワーと「4MOTION」による高いトラクション性能を活かしたゴルフ Rが1.8秒も速い。
フォルクスワーゲン ゴルフ R
エンジン形式=直列4気筒TSIガソリンターボ
排気量=1984cc
最高出力=333PS/5600〜6500rpm
最大トルク=420Nm/2200〜5500rpm
トランスミッション=7速DSG(DCT)
駆動方式=AWD
最高速度=250km/h(リミッター)
0-100km/h加速=4.6秒
フォルクスワーゲン ゴルフ GTI
エンジン形式=直列4気筒TSIガソリンターボ
排気量=1984cc
最高出力=265PS/5250〜6500rpm
最大トルク=370Nm/1600〜4500rpm
トランスミッション=7速DSG(DCT)
駆動方式=FWD
最高速度=250km/h(リミッター)
0-100km/h加速=6.4秒
「R」に迫る最強の「ゴルフ GTI」も登場




コクピットはどちらも10インチディスプレイを備えた「デジタルコクピットプロ」に、12.9インチ独立型タッチディスプレイの組み合わせ。ゴルフ Rはブルー、ゴルフ GTIはレッドのイメージカラーがインテリアの各部にアクセントカラーとして導入される。
室内空間やラゲッジスペースなどの実用面に大きな違いはなく、価格差は150万円。前述のようにパフォーマンスでは、トップグレードを名乗るゴルフ Rが圧倒する。全輪駆動による悪天候時のトラクション性能を含め、“最強のゴルフ”を求めるのであれば、やはりゴルフ Rを選びたい。
ただ、欧州において、GTIデビュー50周年モデルの「ゴルフ GTI エディション 50」が発表された。こちらの限定モデルは専用チューンが施され、最高出力325PSを発揮。ニュルブルクリンクにおいてフォルクスワーゲン最速タイムを記録しており、もし日本市場への導入が決まれば、より頭を悩ませる選択肢が増えることになりそうだ。
車両本体価格
フォルクスワーゲン ゴルフ R 704万9000万円
フォルクスワーゲン ゴルフ GTI 549万8000万円
