大手量販店でも実績を持つ技術を応用し、新たな安全対策機器を開発

株式会社シームレステクノロジー(本社:横浜市中区、代表取締役:飯田光浩)が発表したのは、飲酒運転を未然に防ぐ後付け型アルコールインターロックシステムだ。これまで同社はZ-GUARDシリーズを通じ、大手カー用品量販店にも採用される車載セキュリティを提供してきた。新製品はその確かな技術基盤を活かしながら、Bluetooth通信による簡単な接続と設定を実現。ローコストで導入可能な車載安全ソリューションとして開発された。これまで飲酒運転対策はコストや工事のハードルが高く、企業や個人で導入をためらうケースも少なくなかったが、この新型はその壁を大きく下げる製品となる。
Z-GUARDが培った高い信頼性と確実な制御技術を土台に、誰でも手軽に使えることを目指したシステムは、社会に根強く残る飲酒運転のリスクを少しでも減らすための一手となる。
Bluetoothと独自制御で簡単導入、車両改造不要で短時間施工

このアルコールインターロックシステムの大きな特長は、フィガロ技研製Bluetoothアルコールチェッカーを核に据え、スマートフォンや専用リモコンと連携することで複雑な配線工事を必要としない点にある。シームレステクノロジー独自のSecureSWITCHやSecureFUSEを組み合わせることで、エンジン始動回路や電源系統を改造せずとも、確実に車両を制御可能とした。
アルコール検査で基準値を超える場合は電気的に車両の始動をブロック。設置に長時間を要する既存製品と比較して施工時間が大幅に短縮され、導入コストの低減にもつながる。スマホやリモコンと連動することで機器自体がコンパクトになり、場所を取らずに搭載できることも魅力だ。
同社はこのシステムにより「初期費用を抑えながらも、高精度で安全な飲酒運転対策を可能にした」としており、個人利用はもちろん、法人車両へのスムーズな導入も視野に入れる。
スマホで一括管理かリモコン操作か、用途に応じた2つの構成
システム構成は利用シーンに応じて2タイプを用意した。一つはスマートフォン連携タイプで、アルコール検査から履歴管理、インターロック制御までをスマホアプリで一括管理できる仕様だ。検査結果は記録や送信が可能で、社用車や営業車など複数台を管理する場合には、管理者が遠隔で状況を把握しやすい。
もう一つはリモコン操作タイプで、スマホを使わずシンプルに運用したい現場車両や個人の利用に適する。どちらの構成でもフィガロ技研製Bluetoothアルコールチェッカーを採用し、呼気中アルコール濃度を正確に測定。基準を超えた場合には車両を始動不可とし、飲酒運転を未然に防ぐ。
社用車・営業車はもちろん、運送・物流、福祉・送迎車両、建設重機や特殊車両、業務用バイクなど多様なシーンに導入可能で、個人の「飲んだら乗れない」を徹底する意識づけにも有効とされる。
SDK提供で既存システムとの連携も容易に、交通安全に新たな一歩
同社は今後、既存の運行管理システムや車載システムとの柔軟な連携を可能にするため、開発キット(SDK)の提供を開始する予定だ。SDKは予価8万円(税別)で、フィガロ技研製BluetoothアルコールチェッカーやSecureSWITCH/SecureFUSEといった評価用ハードウェアに加え、技術ドキュメントや開発サンプルコードを同梱。これにより既存の運行管理アプリや社内ツールとデータを統合しやすくし、より高度な飲酒運転防止ソリューションの構築を後押しする。
シームレステクノロジーはこれまでZ-GUARDシリーズで築いた車載セキュリティの信頼を背景に、「安全性と使いやすさを両立した社会課題解決型テクノロジー」として新製品を位置づける。飲酒運転による事故や悲劇を少しでも減らすため、テクノロジーの力でより多くの人に「飲んだら乗れない」を身近なルールとして根付かせる狙いだ。今後も、交通社会に新たな安心をもたらすための挑戦が続く。