2026年モデルの刷新を予告

BMW Motorradは2025年7月5日、2026年モデルに向けた大規模なモデルラインナップ刷新を発表した。ロードスター、ツアラー、アドベンチャー、モダンクラシック、アーバンモビリティと、ほぼ全カテゴリーにわたって仕様の見直しやアップデートを実施し、より高い走行性能と快適性、機能性を追求する計画だ。

シャシー性能・電子制御を中心に全車改良

BMW Motorradが掲げるモデルイヤー2026のコンセプトは「高次元のダイナミクスと洗練性の融合」。多くのモデルが電子制御システムのアップデートを受け、ABS ProやDTC(ダイナミック・トラクション・コントロール)の制御ロジックが一段と進化する。さらに、ダイナミックESA(電子調整式サスペンション)やコーナリングライトのアルゴリズムも最適化され、より自然で滑らかなライディングフィールが得られる仕様となった。

また、K1600GT/GTL/BやR18シリーズ、R1250RTなどのツアラーモデルには、電子制御系の最新化に加えてサウンド面でもさらなる進化が盛り込まれ、ライディング体験そのものを高める仕様が施される。

デザイン&装備のリファインで上質感を追求

ビジュアル面でも、ほとんどの主力車種が新たなカラーバリエーションや専用グラフィックを採用。特にS1000RRはブラック・ストームメタリックを基調にした新デザインが追加され、レーシーな印象を一段と強めた。R1250GS Adventureにはアルミタンクをあしらった「Option 719」仕様が登場し、独自の存在感を放つ。

また快適装備も大幅に見直され、シートの構造やヒーターの温度分布、スクリーン形状の変更など、ツーリングユースを意識した細やかなアップデートが数多く盛り込まれている。これにより長距離走行での疲労軽減やウィンドプロテクション性能がさらに向上した。

都市型EVモデル「CE 04」にもアップデート

BMWの都市型電動スクーター「CE 04」も、今回のモデルイヤー改良の対象に含まれる。電動解錠機能を備えた新スマートケースの採用により、収納性と利便性が強化された。またダッシュボードUIがさらに直感的になり、スマートフォンナビ連動の動作レスポンスが向上。アプリ連携時のユーザーインターフェースがブラッシュアップされ、街乗りでの快適さが増している。

これに加え、オプション装備として大型の可変スクリーンや追加LED照明が新設定され、より幅広いカスタマイズに対応。都市のライディングを安全かつスマートに楽しむためのアップグレードが数多く用意された。

BMW Motorradが描く未来像

今回発表されたモデルイヤー2026への刷新は、単なるマイナーチェンジではなく、BMW Motorradが次世代に向けて掲げるライディングプレジャーの再定義ともいえる。電子制御とシャシーの連動性をさらに高め、より繊細なトラクションコントロールとブレーキングを実現。加えて外観・装備面では所有感を刺激する質感を追求し、ライダーとマシンが一体になる瞬間を徹底的に磨き上げている。

BMW Motorradは今後も、AIやコネクテッドテクノロジーを駆使したアシストシステムの高度化を視野に入れており、将来的にはより包括的なライダーサポート機能を統合していく見通しだ。スポーツ、ツーリング、アドベンチャー、そしてアーバンモビリティ——あらゆるシーンでBMW Motorradが提唱する「RIDE & FEEL THE FUTURE」を体現するモデルへと進化を続ける。

モデルイヤー2026の新仕様車両は、欧州を皮切りに順次デリバリーが開始され、日本市場でも2025年秋頃から発売が始まる予定だ。電子制御やデザインの進化を通して、BMW Motorradがライダーに提供する「究極のプレジャー」がどのように深化していくのか。ファンにとって待ち遠しいシーズンが、いよいよ到来しようとしている。

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