名鑑 【ポルシェ図鑑】「ポルシェ 356B 2000GS カレラGT(1960)」レース直系の356。【写真・2枚目】 ポルシェ 356B 2000GS カレラGTのフロントスタイル。 ポルシェ・ミュージアムに収蔵されている1960年製造の356B 2000GS カレラGT。2.0リッター空冷水平対向“DOHC”を搭載し、GTレース用ホモロゲーションモデルとしてリリースされた。 ポルシェ 356B カレラ2のレースシーン。 130hpのGSデラックスと、140hpのGTが用意されたカレラ2は、356Bで310台、356Cで126台が生産されたといわれている。また1962年以降に生産されたモデルには、従来のドラムブレーキに代わり、804F1から流用されたディスクブレーキが装着されていた。 エルンスト・フールマン博士が設計した空冷水平対向4気筒DOHC Typ547エンジン。2基のキャブレターはソレックス40PII-4が標準だが、1600GS GTではウェーバー40 DCM2、2000GS GTではウェーバー46 IDM2が標準となった。ちなみにカレラの4カム・ユニットはエンジン単体で通常のOHVに比べ45kgほど重かった。 ポルシェ 356B カレラ2のレースシーン。 1960年のトゥール・ド・コルスに出場、総合優勝を飾ったポール・エルンスト・シュトレーレ/ヘルベルト・リンゲ組の356B 1600GS GT。シュトレーレは1954年のミッレミリアに356のエンジンを搭載したフォルクスワーゲン ビートルで出場。その後も356A カレラ、356B カレラ2、356B カレラ アバルトなどで活躍したポルシェ遣いのひとりだ。 310台が生産されたという356Bベースのカレラ2の中で、カブリオレもわずか34台のみ製造された。現在、ポルシェ・ミュージアムにも1962年式の356B カブリオレ 2000GS デラックスが所蔵されている。 ポルシェ 356B カレラ2のエンジン。 ポルシェ 356B カレラ2のレースシーン。 1964年のモンテカルロ・ラリーに出場したギュンター・クラース/ハンス・ウェンチャー組の356B カレラ2。パディ・ホプカークのミニ クーパーが席巻したこのレースで総合37位完走を果たした。 この画像の記事を読む