連載

MotorFan Bikes 1000kmガチ試乗
早朝の見附島シーサイドキャンプ場の海岸にズラリと並べられた新旧カブ。圧巻の光景は観光客の目を引いていた
見附島は能登を代表する景勝地。日本海に昇る朝日ともども美しい景観を見せてくれる

キャンプツーリングしながら各々のペースで全国から集合

 クロスカブやハンターカブなど新型車が続々登場して、もはやカブはレジャーバイクの代表格といっても過言じゃないモデルだと認識されています。実際に日本一周をはじめかなり足を延ばしたツーリングで出かけているカブユーザーは少なくありません。カブ主と呼ばれるカブユーザーはますます増殖中です。そんな状況を受けて全国各地でカブミーティングが行われていますが、能登半島の見附島シーサイドキャンプ場で例年9月に開催される『カブ1000イン見附島』もそうしたカブミーティングのひとつです。今年で5回目となるカブ1000イン見附島ですが、集まって何かをするといった一般的なミーティングじゃありません。新旧のカブシリーズで往復1000kmを実際にツーリングしながら、能登半島珠洲市にある見附島シーサイドキャンプ場でキャンプをするというスタイルなのです。つまり、同じ能登半島の千里浜を目指すSSTRと同様、ツーリングを楽しむことが主旨なのです。
 主催者は静岡県富士宮で『フィールド・ドッグ・ガーデン』を経営する和田尋志さん。
当初は何がなんでも1000kmを走らないとダメ!というルールだったのですが、東海地方からの参加者にとってはハードルが高くなってしまうため、いまは大体1000kmという具合になっているとのこと。とはいうものの現実的には、片道500km以上をひたすら走って1泊2日で能登を往復するのは厳しい。なので和田さんを含めて大半の参加者は途中で寄り道したり1、2泊しながら各々のペースで走ってくるそうです。
 今年は9月10日~11日に開催されたのですが、関東、東海中部、関西に加えて、九州は福岡から4名が初参加と、まさに全国各地から35名のカブユーザーが集まりました。ソロツーリングで来る人から何台かで一緒に走ってくる人などさまざまで、10日の到着時間も当然バラバラです。聞けば、途中でキャンプしながらやってくる人も多いそうです。そして着いた人から好きな場所にテントを設営しはじめます。日が暮れる前には全員が揃い、いつしか車座になって宴が始まりました。
 そうした中、酩酊状態になる前に恒例の豪華景品争奪じゃんけん大会が行われ、宴会は一段と盛り上がりを見せます。しかし夜遅くまで騒ぐ参加者はひとりもいません。ツーリングの疲労もあるし、なにより年寄りの就寝は早いのです。なので翌朝は日の出とともに活動開始という健全ぶり。8時前にはみなさん撤収して、のんびりツーリングしながらそれぞれに帰路に着くのです。その日のうちに帰る人もいれば途中でさらに1泊キャンプして帰る人もいるなど、これまたバラバラ。そんなフリープランのカブツーリングがカブ1000イン見附島の最大の魅力なのです。
参加賞やじゃんけん大会の景品の仕分け作業も参加者が行う。大規模なミーティングとは異なる手作り感が特色
見附島シーサイドキャンプ場に到着すると、愛車のカブとともにサイトにテントを設営し、夜の宴会に備える
参加者は関東、中部東海、関西、そして九州からと全国各地から愛車のカブを走らせてくる
朝7時過ぎからそれぞれに帰路につき始める。その日のうちに一気に帰路につく人もいれば、数日かけてツーリングしながら帰る人もいる 

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