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フレーム剛性の高い、しっかりとした乗り味。
最新モデルだけに当然の様にスマートキー方式。メーター右脇にある4輪乗用車と同様なスターターボタンをワンプッシュするとエンジンは簡単に始動する。
全長が約2.5m、ホイールベースは約1.67mもある車体は流石にドデカイ。車重も約380kgもあるだけに、その堂々たる貫祿の前に少し怖じ気ついてしまうが、実際に股がってみると意外な程フレンドリーである。
その理由は足つき性が良い事。大型のカウルがフレームマウントである事。また、倒立式フロントフォークの採用と、明らかに高剛性に感じられるフレーム等の影響で、車体の引き起しや操舵フィーリングが、以前試乗したチーフテンよりも軽快に感じられたから。
大きな差ではないが軽快故に、取り扱いもスムーズでダルさを感じない。扱いに対する車体挙動のレスポンスが素直であり、少しスポーティなキャラクターが加えられた様に思えた。
Vツインエンジンは水冷だけどシリンダーヘッドにはフィンが刻まれた他、クロームメッキカバーで綺麗に化粧されている。車体関係はほぼ全てがカバーリングされているが、パワーユニットと水平ロングマフラーの存在を目立たせたデザインセンスも印象深い。
装備面も最新鋭の物が奢られ、フルカラーディスプレイはタッチパネル式。走行中はハンドル左スイッチでそれを賄うこともでき、慣れると扱いやすそう。
エンジンは排気量のダウンサイジングを感じさせないビッグトルクが発揮されており、なおかつスムーズな吹き上がりを発揮。レッドゾーンが始まる5,000rpmまでは、苦もなく軽やかに伸びる。
チーフテンで感じられたOHVロングストロークエンジンらしい吹き上がりも魅力的ではあったが、チャレンジャーのSOHC4バルブエンジンもまた清々しく、特にスロットルレスポンスの軽快さには楽しさを覚えた。
ハンドリングも旋回時の自然操舵が適切でUターンも素直に扱える。切り返す時のレスポンスもオットリと鈍い雰囲気が薄れ、スポーティなキャラクターへの進化が感じられるものだった。
ローギヤでエンジンを3,000rpm回した時のスピードは、メーター読みで約35km/h。6速トップギヤで100km/hクルージング時のエンジン回転数は2,250rpmだった。オートクルーズコントロールを活用して遠出するのも楽ちん。
31度が確保されているバンク角も、実用上は十分と思われる。ボードタイプのステップに足を乗せてクルージングコントロールを活用してロングツーリングする快適性は侮れない。そんな移動道具としての機能性のみならず、旅先でひと山超えるルートを選んでも、不満のない気持ち良い走りが楽しめそう。
あえてチーフテンの乗り味と比較すると、極低速時の扱いで、少しギクシャク感が発生する。もちろんその反面としてスムーズで軽快感のあるチャレンジャーの出力特性はまた魅力でもあるわけだ。
足つき性チェック(ライダー身長168cm/52km)
ディテール解説
⬛️主要諸元⬛️
全長(mm):2500 全幅(mm):990 全高(mm):1340 ホイールベース(mm):1670 シート高(mm):672 最低地上高(mm):137 重量(kg)燃料タンク空/満タン:362 / 381 最大許容重量(kg):628 エンジンタイプ:PowerPlus 排気量:1767cc ボア x ストローク(mm):108 x 96.5 圧縮比:11.0:1 電子制御燃料噴射システム:クローズドループ制御 / スロットルφ52mm デュアルボア 排気システム:レゾネータ付きスプリットデュアル 最高出力:90kW(122hp) 最大トルク:178Nm/3800rpm クラッチ:湿式多板式・アシスト付き 一次減速:ギアドライブ ギア比(全体): 1速 10.169 2速 6.933 3速 5.151 4速 4.105 5速 3.508 6速 3.017 最終減速比:2.379 サスペンション(前/後): φ43mm倒立式テレスコピック 油圧プリロード調節式Fox製モノショック・ハイト調節付き サスペンション・トラベル(前/後・mm):130 / 114 ブレーキ(前/後): デュアルブレンボφ320mmセミフローティングローター4ピストンラジアルキャリパー/ ブレンボシングルφ298mmフローティングローター2ピストンキャリパー タイヤ(前/後):/Metzeler Cruisetec 130/60B-19 66H / 180/60R16 80H ホイール(前/後):インディアンレッドピンストライプ入り 19 "x 3.5" / 16 "x 5" キャスター:25° トレール(mm):150 リーンアングル:31° 燃料タンク容量(L):22.7