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コンセプトが異なるカスタムバイクがR12の魅力を引き出す
東京港区の麻布台ヒルズ内にある『FREUDE BY BMW』において、世界初のBMWモトラッド公式R12カスタムプロジェクトから創出された4台のカスタムバイクの報道陣向け完成お披露目会が8月23日(金)に開催されました。BMWの新たな施設である『FREUDE BY BMW』は、BMWの新たな情報発信拠点として、日本料理店やカフェバーなどの飲食店や物販、車両展示、試乗、イベント・キャンペーンなどで、BMWの魅力を体現させる施設です。
この日イベントスペースには、ベースモデルであるR12と4台のカスタムモデルが並べられていた。発表会ではまず、BMWモトラッドジャパンの佐伯 要GMからR12カスタムプロジェクトについての概要説明があり、その後、カスタムビルダーによる各モデルの説明が行われました。各人のカスタムコンセプトにより作り上げられたモデルはそれぞれが実に個性的で、見る者を惹きつけます。同時にクルーザーモデルであるR12の可能性と魅力を十分に感じさせる内容となっていました。展示は8月23日~8月30日まで。
“El Viento”By HAMANS CUSTOM
HAMANS CUSTOMの松本氏自らがR12で試走して、その走りのポテンシャルからインスピレーションを得て制作したモデルが“El Viento”です。既存のカフェテイストとは一線を画したモダンかつ前衛的なスタイルを卓越したメタルワークで表現したカフェレーサーに仕上げられています。デュアルヘッドライトとハンドメイドのライトカウルを装備したボディはスリムで、低くセットされたハンドルバーと合わせてスピード感あふれるスタイリングとなっているのが印象的です。随所にワンオフ部品を導入しつつ、R12のスチールチューブラーフレームとボクサーエンジンの存在感をより際立たせているのも特徴的で、大人がかっこう良く乗れるカスタムモデルになっています。
MOONEYES
横浜ホットロッドカスタムショーを主催するなど、日本のカスタムカルチャーを横浜から発信してきたMOONEYESは、R12のカスタムプロジェクトに際して、ボクサーエンジンの造形を際立たせつつ、古のMOONEYESのレーシングマシンが湛えていた「スピード感」を表現。スタイリングはどこか前衛的で、低く構えたボディが速さと力強さを見事に表現しています。前後ホイールはムーンディスクをセット。しかもブレーキシステムやホイールハブとの干渉を避けるため、車体右側のムーンディスクは絶妙にアールを描いています。さらにフェアリングは、MOON Arrowという車名に相応しいスピード感を曲面構成で見事に表現しています。
“Legal Weapon R 12”ByTRIJYA CUSTOM MOTORCYCLES
「合法的に楽しめるR12をTRIJYAらしいアプローチで生み出す」。すなわち、市販可能なパーツでカスタマイズすることをコンセプトに制作しているのが特徴です。燃料タンクはスタンダードをベースに両サイドを加工。サイドカバーやシートカウルもR12のモダンな印象を引き立てながら洗練されたスタイルでまとめるという手法がとられています。さらにオイルクーラー両側のカーボン製ウイングレットは3Dプリンターで出力したもの。前後ホイールはワンオフで、マフラーはDr. Jekill & Mr. Hyde製。さらに、YSS製の特注サスペンションやAELLA製のハンドルなどが装備されています。そしてすべてのパーツをボルトオンで仕上げているのも大きな特色です。
“R 12 Sand Speeder Mark l. “By CHIRIHAMA SAND FLATS
世界的な注目を集めるビーチドラッグレースを主催するChirihama Sand Flatsは、8 kmに渡って続く千里浜海岸の砂浜の観光道路である千里浜なぎさドライブウエイで開催されるビーチドラッグレースを駆け抜けるサンド・ドラッグマシンをイメージしたR12カスタムを製作しています。虚飾を排したスリムなボディが印象的で、ボトムケースの長い特徴的なフロントフォークはスタンダードよりも2インチほど長くなっています。フロントブレーキを排除したフロントエンドにはディッシュホイールをセット。リアエンドはリジッド化によって極限まで車高を下げています。ビーチドラッグレースに特化したカスタムモデルのため、ブロックタイヤを装着しているのも目を引きます。機能的にもスタイル的にも唯一無二の1台に仕上げられています。