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前週に発表された注目のネタを一気に紹介する「バイクス週間ニュースダイジェスト」。今回は2025年2月10日〜16日に発表されたニュースを紹介する。
特定原付最高の0.6kW

ENNEは、特定原付の上限である600Wモーターと専用チューニングコントローラーを搭載した「ENNE T600 GR」を発表した。このモデルは、既存の「T350 Pro」をベースに改良を加えた特別仕様である。
「ENNE T600 GR」は、2025年2月10日に予定数量を超える注文により一時的に在庫切れとなったが、多くの再販希望の声を受け、2月中の期間限定で販売を再開することが決定した。このモデルは、ENNEのレーシングチーム「ENNEXEL」の熟練スタッフが一台一台セッティングを行い、出荷される。
ベースモデルである「ENNE T350 Pro」は、2025年に年次改良が行われ、メーター下部にスマートフォンなどの充電が可能なUSB端子を新たに装備した。また、リアキャリアには専用のコンバーターキットを搭載し、50RPMから100RPMのケイデンスで発電機を回すことで、バッテリーと同程度の電圧を生成することが可能となった。この発電機構は特許を取得しており、ペダルを漕ぐことで航続距離を大幅に延ばすことができる。
「ENNE T350 Pro」のスペックは、速度モードが6km/hと20km/h、重量が18kg、組み立て時サイズが1360×570×1040mm、折り畳み時サイズが750×500×600mm、タイヤサイズが14×1.95インチ、純電気航続距離が50~70km、最大航続距離が100~140km、車体最大荷重が150kg、適用身長が140~210cm、定格出力が350W、瞬間最大電力が700W、発電機定格出力が350W、対応地形が都市および山地、バッテリー容量が14Ahまたは10.4Ah、フレーム素材がアルミニウム合金、防水レベルがIP54、製品保証がフレーム2年間、バッテリー・モーター1年間となっている。
さらに、2月7日以降の注文で先着2000台には、スマートフォン収納スペースを備えた多機能前かごが無料でプレゼントされるキャンペーンも実施中である。
発売以来ヒットを続けている“人力シリーズハイブリッド”の「T350 Pro」は、自転車とバイクを組み合わせた設計で汎用性の高さが特徴である。今回の件でも、改めてその注目度の高さが伺えた。今後の原付のあり方を問うモデルではないだろうか。






オフロード性能強化で方向性を強化



ヤマハ発動機(ヤマハ)は、アドベンチャーモデル「Ténéré700 ABS」の2025年モデルを3月31日に発売する。このモデルは、“The Total Ténéré – Top in Adventure”をコンセプトに開発され、オフロードでの高い走破性とツーリングでの利便性を向上させている。主な変更点として、電子制御スロットル「YCC-T」の採用、走行モード切替システムやトラクションコントロールなどの走行支援テクノロジーの搭載、前後サスペンションの最適化、一体型フラットシートやタンク形状の変更によるライディング自由度の向上、専用設計の6.3インチフルカラーTFT縦型メーターの採用、ラリーイメージの新作ヘッドライトの装備が挙げられる。また、ローダウンシート&ローダウンリンクを装備した「Ténéré700 ABS Low」も販売予定で、販売会社希望小売価格は147万4,000円(税込)となっている。








プロジェクト BIG-1、終焉へ

本田技研工業(ホンダ)は、大型ロードスポーツモデル「CB1300」のファイナルエディションのティザーサイトを公開した。1998年に初代モデルが登場して以来、CB1300シリーズは進化を続け、多くのライダーから支持を受けてきた。ファイナルエディションの詳細は明らかにされていないが、ティザーサイトではタンクの一部や3つの動画が公開されており、今後の情報に注目が集まっている。
日本限定20台のMUSHMAN

MUTT Motorcycles JAPANは、特別仕様車「BENNY’S.LTD.×JAPAN MUSHMAN 250」を2月14日より全国限定20台で販売開始した。このモデルは、MUTTの創設者であるBenny Thomasのインスピレーションを反映し、専用のカモフラージュ柄タンク「Benny Mei-Sai」を装備している。ベース車両の「MUSHMAN 250」は、249ccの4ストローク単気筒エンジンを搭載し、最大出力13kW(17.2hp)、最大トルク18Nmを発揮する。車両重量は130kgで、14リットルの燃料タンクを備えている。この特別仕様車は、日本国内で20台のみの限定販売となる。



50km走れる超小型の原付登場

グッドシェイプは、新型電動スクーター「スマートスクーターBESS.」を発表し、2月11日よりマクアケにて先行販売を開始した。この原付一種モデルは、スマートフォンアプリや専用NFCキーでの起動、最大出力900Wのモーターによる急坂での走行、約75円でフル充電可能なバッテリー管理システム(BMS)を搭載し、約50kmの航続距離を実現している。さらに、折りたたみ機能により自宅やエレベーター、車内への持ち運びも容易である。試乗会は2月23日に千葉県柏市の同社店舗で開催予定で、詳細はマクアケのプロジェクトページで確認できる。






自転車型の特定原付

FreeMileは、16歳以上で免許不要・ヘルメット努力義務の特定小型原付に適合したフル電動自転車「evuco(イブコ)」を、2025年2月19日12時より応援購入サービス「Makuake」にて先行販売を開始する。evucoは、IP65防水性能と折り畳み機能を備え、屋内外問わず保管が可能なコンパクト設計が特徴である。また、500W以上のハイパワーモーターを搭載し、坂道でも快適な走行を実現する。発売に先立ち、2月15日から16日に代官山T-SITEで先行体験イベントが開催され、来場者にはMakuakeで使用可能な15,000円オフクーポンが配布される予定である。



ミニゲームも搭載したナップスのアプリ登場

CORINは、ナップスが運営する公式アプリ「ナップスアプリ」に、同社のアプリパッケージ「TENCO」を導入したと発表した。このアプリは、来店ごとに1日1回ミニゲームに挑戦でき、ポイントが当たるゲーミフィケーション機能や、店舗でアプリを開くとお得な情報を受け取れる位置情報連動機能を搭載している。これにより、ナップスは顧客視点のサービスを強化し、豊かなオートバイライフの実現をサポートする。
エアロ機能を搭載する快適ツーリングバッグ

Fun Standardが展開するブランド「PYKES PEAK」は、新作バイク用シートバッグ「ツーリングストリーム」と「ツーリングマスター」を発表した。「ツーリングストリーム」は8Lから最大12Lまで容量を調整可能な薄型デザインで、空気抵抗を抑えた流線型フォルムが特徴である。一方、「ツーリングマスター」は18LのSサイズと29LのMサイズを展開し、16のポケットを備えた大容量設計で、宿泊を伴うツーリングやキャンプに最適である。両モデルともにレインカバーとショルダーベルトが付属し、さまざまなバイクに簡単に取り付け可能な汎用性を持つ。現在、Amazonでは新発売を記念して、「ツーリングストリーム」には1,000円OFF、「ツーリングマスター」には2,000円OFFのクーポンを配布中である。





「ロイヤルエンフィールド ハンター350」を1台プレゼント

キズキレンタルサービスが展開する「レンタル819」は、ロイヤルエンフィールドとのコラボレーション企画として、人気モデル「ハンター350」を抽選で1名にプレゼントするキャンペーンを実施する。応募期間は2025年2月14日から3月15日23時59分まで。詳細はレンタル819のWebサイトで確認できる。HUNTER350は、クラシカルなデザインとスポーティな走行性能を兼ね備えた349ccのバイクで、若者や女性ライダーからも支持を集めている。全長2,100mm、全幅800mm、全高1,055mm、シート高790mm、重量181kg、最大出力14.9kW(20PS)/6,100rpm、最大トルク27Nm/4,000rpmを誇る。このキャンペーンを皮切りに、第二弾としてレンタル819加盟店の一部店舗で新たなバイク体験を提供するキャンペーンも予定されている。

クルーザーもすっぽり、整備もできる簡易型バイクガレージ

VASTLANDが展開するバイクアクセサリーブランド「GRIP EARTH」から、大型バイク対応の簡易型ガレージ「バイクガレージ」が2月22日に発売される。このガレージは、アメリカンタイプのバイクにも対応する奥行き250cm、天井高180cm、幅150cmの広々とした設計で、居住性に優れている。強度と防水性に優れた600Dポリエステル素材を使用し、紫外線遮蔽率99.9%、耐水圧5,000mmを実現。難燃加工も施され、愛車を雨風や紫外線、火災から守る。設営は工具不要で、番号付きのポールを組み立て、カバーを被せて固定するだけの簡単仕様。地面固定用の大型ペグやコンクリート固定用のクランプとアンカーボルトも付属しており、設置場所に応じて選択可能だ。内部にはランタンフックやベンチレーター、アンダープレート、メッシュポケットなどを備え、メンテナンス作業や収納にも配慮されている。価格はMサイズが29,800円(税込)、Sサイズが26,800円(税込)で、2月28日まで15%OFFのキャンペーンを実施中。交換用カバーも同時発売され、長期間の使用にも対応している。詳細は公式サイトで確認できる。






試乗&見積もりで購入サポート

ピアッジオ グループ ジャパン、2025年2月8日から6月30日まで、アプリリアのスポーツバイクを対象とした『SPECIAL OFFER』キャンペーンを全国の正規販売店で実施する。このキャンペーンでは、試乗または公式サイトでの見積もり依頼後、対象モデルを購入すると、最大33万円(税込)の購入サポートが受けられる。対象モデルとサポート金額は、RS660 Extremaが33万円、RS660が22万円、Tuono 660 Factoryが27.5万円、Tuareg 660が11万円、SR GT 125/200(Replicaを除く)が8.8万円、RX 125 2024年モデルが4.4万円となっている。詳細はキャンペーン情報サイトで確認できる。

ブレイズスクーターの販売パートナーを募集

ブレイズは、2024年末に一般販売を開始した特定小型原動機付自転車「スマートEV 特定原付モデル」の販売パートナーを東京都、神奈川県、大阪府、奈良県で募集している。このモデルは、16歳以上で免許不要、ヘルメットは努力義務とされ、最短5秒で折りたたみ可能な電動バイクである。期間中にパートナー契約を締結すると、初回運営費用・管理費用(税込33,000円)が無料となる特典が提供される。詳細はブレイズの公式WEBサイトで確認できる。


広告になるEVスクーターが稼働開始

ミナトホールディングスのグループであるミナト・フィナンシャル・パートナーズ株式会社(MFP)は、株式会社TechVoiceが企画・販売・運営するディスプレイ搭載EVスクーター「ScootVision」の運用を2025年2月12日から本格的に開始した。「ScootVision」は、55インチの高視認性ディスプレイとソーラーパネルを搭載したEVスクーターで、全長約3メートルのコンパクトな車体により、従来のアドトラックでは難しい道路環境でも効果的な情報発信が可能である。また、環境に優しく静かな走行が特長で、街中での広告用途やイベント、講演会など、さまざまな場面での活用が期待されている。

SDGsをアピール

井上ゴム工業(iRC TIRE)は、持続可能な社会の実現に向け、SDGs特設ページを2025年2月14日に公開した。同社は「働きやすい職場づくり」「地球にやさしいモノづくり」「豊かさ育む社会貢献」の3つの大きなゴールを設定し、具体的な取り組みを紹介している。例えば、ダイバーシティ&インクルージョンの推進や、独自開発のノーパンク技術による環境負荷の低減、車いす競技用タイヤの開発など、多岐にわたる活動を展開している。これらの情報は、同社のSDGs特設ページで詳しく確認できる。



2025年のヤマハMotoGPの布陣はこちら

ヤマハは、2025年のモータースポーツ活動において、MotoGP世界選手権に「Monster Energy Yamaha MotoGP」と「Prima Pramac Yamaha MotoGP」の2チーム体制で参戦する。ライダーは、ファビオ・クアルタラロ、アレックス・リンス、ジャック・ミラー、ミゲール・オリベイラの4名である。また、テストライダーとしてアウグスト・フェルナンデス、カル・クラッチロー、アンドレア・ドビツィオーゾが「YZR-M1」の開発に携わる。新型「YZR-M1」は、ブルーを基調としたデザインで、両チームの協力関係を象徴している。さらに、Moto2世界選手権には新チーム「BLU CRU Pramac Yamaha Moto2」を結成し、トニー・アルボリーノとイサン・ゲバラが参戦する。スーパーバイク世界選手権では、「Pata Maxus Yamaha WorldSBK Official Team」からジョナサン・レイとアンドレア・ロカテッリが出場し、2025年型「YZF-R1」でチャンピオンを目指す。全日本ロードレース選手権では、「YAMAHA FACTORY RACING TEAM」の中須賀克行がJSB1000クラスで8連覇を狙う。また、全日本トライアル選手権では、黒山健一と氏川政哉が新型電動トライアルバイク「TY-E 3.0」で参戦し、電動車として初のチャンピオン獲得を目指す。
ホンダ、日産との合弁が破談に
日産自動車とホンダは、2024年12月23日に締結した経営統合に向けた基本合意書を解約し、協議・検討を終了することで合意した。両社は、統合後の経営戦略や体制について議論を重ねたが、市場環境の変化に迅速に対応するため、統合を見送る判断に至った。今後は、自動車の知能化・電動化時代に向けた戦略的パートナーシップの枠組みで連携し、新たな価値創造と企業価値の最大化を追求していく。