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通勤四天王はこの4台!
TESTER:宮崎正行
本誌にて連載する「青春型録」「アジバイ迎賓館」の2本を担当する二輪ライター。これまでに所有したスクーターで思い出深いのは黄色のスカッシュと自分でOHしたスーパーモレ。
【YAMAHA】AXIS Z 圧倒的勝利を収めたアクシスZに刮目せよ!
今回のテストは各項目で優劣が分かれたものの、こと収納&積載部門で圧勝だったのはこのアクシスZだ。見よ! この前後に広大なトランクスペースを! それにはきちんと理由があることを知ってほしい。
アクシスZはこの広いスペースを確保するために2つの工夫を施している。ひとつ目はガソリンタンクをフロア下にレイアウトすることで、シート下・後部のスペースを大きく稼いでいること。ふたつ目は前後タイヤを10インチとして、タイヤ上空のスペースをも欲張っていること。この2つの設計によって、ジェットヘル2個を格納できるスペースをキープし他を圧倒しているのだ。
アクシスZのみジェットヘル2個を収納可能。ガソリンタンクをフロア下にレイアウトしたことで、キャパシティはブッチギリの37.5ℓを確保!
容量 | 37.5ℓ |
ジェット×2 | ○ |
フルフェイス | × |
【POCKET】
フロントポケットは1か所のみだが、外側にあるガソリン給油口の便利さを考えれば文句なんてありませ〜ん。
【CARRIER】
アクシスZのリヤキャリアは基本的にタンデムライダー用。積載固定にはあまり向かない構造になっている。
その裏で読み取れるのは、アクシスZがリヤキャリアの設置にあまり前向きでないこと。明らかにグラブバーの形状が、ボックス設置やバッグ固定を想定していない。ヤマハのスポーツライドへの考え方を垣間見ることができるディテールだ。
【HONDA】 Dio110 広くはないけどミニマムの容量は確保!
容量 | 18ℓ |
ジェット | ○ |
フルフェイス | ▲ |
4車中もっとも小さいスペースのディオ110だが、ジェットヘル1個の収納に関してはまったく問題なし。フルフェイスヘルメットの可否はその形状に大きく左右されるだろう。オープナーはメインキー脇の別スイッチとなる。
【POCKET】
【CARRIER】
スタイリッシュな形状のリヤキャリアだが、積載のことにもしっかり目配せがされていて頼もしい。フックは4か所。
【SUZUKI】Address110 浅めのスペースだが開口部は広め!
容量 | 20.6ℓ |
ジェット | ○ |
フルフェイス | ▲ |
ジェットヘルメットであれば1個、形状によってはフルフェイスも収納可能。可もなく不可もなくという感じのキャパシティで使い勝手は悪くない。リヤキャリアをグラブバーとして考えると、裏の肉抜きによって若干つかみ心地が良くない。
【POCKET】
アドレス125に比較するといささか浅いものの、左右に標準的な500mℓのペットボトル各1本ずつを難なく収納できる。
【CARRIER】
スタイリッシュなフォルムにこだわってデザインされたリヤキャリア。4か所の荷掛けフックとフラットな天面で荷物が積みやすい。
【SUZUKI】Address125 フロントポケットの使い勝手はベスト!
容量 | 18.1ℓ |
ジェット | ○ |
フルフェイス | ○ |
シート下のトランクはそれほど大きくないキャパシティだが、収納しやすい形状によってフルフェイスヘルメットを無理なく収めることが可能となっている。後方に伸びた頑健なリヤキャリアの頼もしさはベストだろう。
【POCKET】
4車中でもっともキャパシティが確保されたフロントポケット。とくに深さはダントツでペットボトルも完全に収まる。
【CARRIER】
丸い断面形状のスチール製リヤキャリアの使い勝手は4車中随一。リヤボックスの設置もスムーズだろう。
装着して検証!トップケースがカンタンに装着できる!
アクシスZ以外の3車は、専用のフィッティング無しでリヤキャリアに直接トップケースを装着でき、積載能力を大幅にあげられる。作業も超カンタンで、装着に要した時間はいずれのマシンも7分ほど。今回装着したGIVIのケースだと、スズキの2台はベースとリヤキャリアの穴の位置までピッタリ!
【GIVI】BLADE B37
ケースの開閉とベースからの脱着を1つの鍵で行なう2ボタン方式を採用。それぞれを確実にロックできるため防犯性が高い。容量37ℓで、フルフェイス1個+レインウェアを余裕で収納できる。汎用ベースプレート付属。ベース込みの本体重量:3.7kg。
【Y’S GEAR】アクシスZ用リアキャリア
アクシスZのグラブバーにボルトオンで簡単装着できるリアキャリア。耐荷重が5kgなので、トップケースは軽量なものを選ぼう。※アクシスZへの装着は別途キャリアが必要。
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