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ドラッグスター125……715,000円(消費税10%含む)
ドラッグスター200……759,000円(消費税10%含む)
EICMA(ミラノショー)2019において、イタリアのバイクブランド「イタルジェット」は、新型の「Dragster(ドラッグスター)」を世界初公開。1998年に登場した旧型モデルのデザインを継承しつつ、過激度をさらにヒートアップさせた個性的なフォルムに、「一刻も早い市販化を!」との声が、世界中で一気に高まった。
2021年11月23日にイタリアで開幕したバイクの展示会「EICMA」では、コロナ渦で発売が伸びていたドラッグスター125/200のデリバリーを、2021年12月に開始すると発表。日本でも2022年1月からユーザーの手元へと届けられている。
今回はイタルジェットやSWMといった外国車の取り扱いに強い、老舗バイクショップ「ベア世田谷」の協力の元、ドラッグスター200に触れる機会を得られた。
フツーのバイクじゃない抜群のインパクト
写真はブラック/マグネシウムのFIRST EDITION限定カラー。過激なつくりとデザインを、そっと包み込むような、シックで落ち着いたカラーリングが特徴だ。「 FIRST EDITION(ファースト・エディション)」 と名付けられた初回生産車499台には、特別なシリアルナンバー プレートが授与される。
ドラッグスター125/200は、排ガス規制「Euro4 」に対応した、クリーン・コンパクト・パワフルな3拍子揃えた、水冷4ストローク単気筒DOHC 4バルブエンジンを搭載。排気量は125(124cc)と200(181cc)が用意されている。
ドラッグスター125/200の大きな特徴は、アルミニウムプレートを備えた「合金トレリスフレーム」、レーシングモデルでも繁用される「インディペンデント・ステアリング・システム( I.S.S.)」、アルミニウムの新しい「フロントシングルアーム」などの斬新な機構を導入していること。
既存のバイクにはない、奇抜ともとれるアイデアと高度な技術力によって完成した、特許取得済みの「I.S.S.」 は、ステアリングアクションとサスペンションアクションを分離。路面の粗さをフィルタリングし、不快な振動をカバーすることに成功した。
また、「I.S.S.」のアクションと、イタリアのPAIOLI(パイオリ)製油圧式ショックアブソーバーの組み合わせにより、車両のフロントエンドに最適なブレーキがかかり、 ノーズダイブを最小限に抑制。 フロントエンドへの負荷伝達がなく、最適なブレーキングアクションを獲得している。
ハンドルバーはアルミニウム製セパレートタイプを導入。容量7Lの燃料タンクはフットレストの近くにレイアウト。適切な重量配分を提供し、 低重心化に貢献。なお、ドラッグスター125/200はドラッグレーサーのように、前後異径ホイールを採用(フロント12インチ、リヤ13インチ)。タイヤはピレリ製エンジェルを装着。サイズはフロント120/70 R12 、リヤ140/60 R13の各サイズをチョイス。
油圧ディスクブレーキには、レーシングモデルにも繁用のブレンボキャリパーを組み合わせ、スポーツ性能と確実な制動性を確保。コントロールブロックとハンドグリップは、スポーティで独占的な外観にデザイン。専用設計された Superbike Full Led ライト、両側に 1 つずつあるダブルラジエーター、 エアロ効果を考慮したカウル類など、こだわりのアイテムが随所に投入済みだ。
他のバイクにはない、斬新な機構を盛り込んだドラッグスター125/200。撮影は協力店「ベア世田谷」の近隣で行われたが、通行人から「これ、何ていうバイクですか?」と聞かれることも多々。近くを走るバイクのライダーはもちろん、自転車に乗る人や歩行者からも熱い注目を浴びていた。
大柄な雰囲気とは裏腹に、重量は124kg!
メカニカルな車体のためか、ドラッグスター125/200は一見、大柄なイメージ。メーカー発表のスペックは、全長1870mm、全幅680mm、ホイールベース1345mmという比較的コンパクトな数値。なお、人気の原付二種スクーター・ホンダPCXは全長1935mm、全幅740mm、ホイールベース1315mm。
写真は排気量181cc版のドラッグスター200だが、実際に取り回してみると、ホンダPCXなど、ちょっぴり大柄な原付二種スクーター級の扱いやすさ。
重量は125/200とも124kg。ちなみにホンダPCXは132kg。ドラッグスター125/200は、複雑な足周り機構に加え、車体重量が増えがちな部品点数&シリンダーヘッド面積の大きなDOHCエンジンを採用しつつも、余分な贅肉が徹底的に削ぎ落とされている。そんな1台だ。
ドラッグスターは水冷4ストローク単気筒DOHC 4バルブエンジンを搭載。排気量は125(124cc)と200(181cc)の2タイプ。吸気系にはMagneti Marelli 電子噴射を導入し、最大出力は125が12.5hp(9.2kW)/9500rpm、200が17.5hp(12.9kW) /8000rpmを発揮する。
エンジンはセルフスターター専用で、セルボタン1つで一発始動。試しにエンジンを掛けてもらったが、排気音は早朝や深夜の住宅街でも使えそうな、驚くほど静かなもの。試乗の模様は、次回レポートします!
シート高は770mm、シートの形が良く足着きも良好
メーカー発表のシート高は770mmとやや高め。筆者の体重は60kgだが、跨ってみると、フロントショックやリヤショックの沈み込みは少ないイメージ。とはいえ、シート形状が先端部に向かって絞り込まれているため、足着き性は極めて良好。日本人の標準的な体型である身長173cm、体重60kgの筆者が跨っても、両足のカカトがベッタリと着地する。なお、車重は125/200とも124kg。車体は見た目とは裏腹にコンパクトで、取り回しもしやすいのも大きな特徴だ。
ドラッグスター200の細部をチェック
アンスラサイト/ホワイト/レッドのドラッグスター200
取材協力:ベア世田谷
国産メーカーはもちろん、イタルジェット、ピアジオ、SWMなどの海外バイクも取り扱い中。
●ベア世田谷 東京都世田谷区世田谷2-10-11
TEL:03-3429-8181
定休日:月曜(祝日の場合は営業)
https://bear-s.com/
イタルジェット ドラッグスター125/200 主要諸元
車名 | ドラッグスター125 | ドラッグスター200 |
---|---|---|
エンジン/排気量 | 水冷4ストローク単気筒DOHC 4バルブ/124 cc | 水冷4ストローク単気筒DOHC 4バルブ/181 cc |
ボア × ストローク | 58 × 47 (mm) | 63 × 58 (mm) |
最高出力 | 12.5 hp (9.2kW) @ 9,500 RPM | 17.5 hp (12.9kW) @ 8,000 RPM |
最大トルク | 10.5 Nm @ 7,750 RPM | 15.5 Nm @ 7,750 RPM |
イグニッション | エレクトロニクス, MAGNETI MARELLI | エレクトロニクス, MAGNETI MARELLI |
スターター | セルスターター | セルスターター |
トランスミッション | CVT式無段変速 | CVT式無段変速 |
クラッチ | 遠心乾式タイプ | 遠心乾式タイプ |
全長 × 全幅 | 1,890 mm × 750 mm | 1,890 mm × 750 mm |
ホイールベース | 1,350 mm | 1,350 mm |
シート高 | 770 mm | 770 mm |
車両重量(乾燥重量) | 124 kg | 124 kg |
タンク容量 | 9 L | 9 L |
フロントサスペンション | I.S.Sシングルショックアブソーバー、スプリングプリロード調整可能 | I.S.Sシングルショックアブソーバー、スプリングプリロード調整可能 |
リアサスペンション | シングルショックアブソーバー、スプリングプリロード調整可能 | シングルショックアブソーバー、スプリングプリロード調整可能 |
ブレーキ | ABSタイプ 油圧式シングルディスクブレーキ | ABSタイプ 油圧式シングルディスクブレーキ |
ブレーキディスク径 | フロント 200 mm / リヤ 190 mm Bremboキャリパー | フロント 200 mm / リヤ 190 mm Bremboキャリパー |
タイヤサイズ | フロント 120-70-12″ / リヤ 140-60-13″, Pirelli | フロント 120-70-12″ / リヤ 140-60-13″, Pirelli |