航続距離は37km!|見た目が可愛いヤマハの電動スクーター、「NEO’S」欧州で発売

ヤマハ発動機株式会社は、着脱式バッテリー搭載の出力2.5kWクラス電動スクーター「NEO'S(ネオス)」を欧州で3月に発売。また、順次アセアンでの発売も予定している
ヤマハ・NEO'S
ヤマハ・NEO’S

「NEO’S」は、シンプルでスタイリッシュなボディと、EVならではの機敏で滑らかな走行が特徴の電動スクーターだ。欧州では、進入禁止等の都市制度の変化や駐車問題・渋滞などにより四輪車通勤から二輪車通勤へ切り替える新規層と、従来の50㎤スクーター利用者層のEVシフトにより、今後同クラスで電動スクーターの需要が拡大すると予想されている。「NEO’S」は、その電動スクーター市場のニーズに応えるモデルだ。なお、本製品の製造は、当社グループ会社Yamaha Motor Vietnam Co., Ltd.(YMVN)が行う。

ヤマハ・「NEO’S」の主な特徴

ヤマハ・NEO’Sの主な特徴は次の通り。
1)静かで伸びのある加速感を実現するヤマハ・インテグレーテッド・パワーユニットⅡ(YIPUⅡ)
2)満充電で航続距離約37km※1を実現するバッテリー
3)快適な走りと省電力消費に貢献する専用開発フレームと新型の低ロスタイヤ
4)MOTOROiD(モトロイド)※2を頂点とする当社EVシリーズデザインコンセプト「人機官能EVデザイン」に基づいたスタイリングなど。

 当社は、「ヤマハ発動機グループ環境計画2050」において、2050年までに「スコープ3(主に製品使用時など)」におけるCO₂排出量を2010年比で90%削減する目標を掲げている。
 「NEO’S」はその目標達成に向け市場に投入する電動製品戦略車だ。

※1. WMTCクラス1/STDモード、バッテリー温度25℃での計測値です。実航続距離は走行条件により変動します
※2. MOTOROiD:東京モーターショー2017に出展した知能化技術を用いて、「人とマシンが共響するパーソナルモビリティ」を目指す概念検証実験機。
https://global.yamaha-motor.com/jp/design_technology/design/concept/motoroid/

ヤマハ・NEO'S
ヤマハ・NEO’S
ヤマハ・NEO'S
ヤマハ・NEO’S

価格、発売日

名称発売日メーカー希望小売価格販売計画
NEO’S2022年3月€2,999(約385,000円)10,000台(年間、欧州)

ヤマハ・NEO’Sの主な特徴

1)熟成を図ったヤマハ・インテグレーテッド・パワーユニットⅡ(YIPUⅡ)

 パワーユニットは、駆動伝達ロスが少ないダイレクト駆動方式のインホイールモーター「YIPUⅡ」を採用した。当社独自の「YIPU」は、当社が過去に販売したEV「Passol」や「EC-03」にも採用し、「NEO’S」はこれを熟成させ搭載。「YIPUⅡ」は、ブラシレスモーターやリヤブレーキ、出力制御するMCU、ハブなどをリヤアームと一体化したユニットだ。ユニットをリムにボルトで締結しているため、タイヤ交換などでの整備性に優れている。
 なお、モーターは、専用開発した空冷ブラシレスモーターを採用した。低回転域で高いトルクを発揮し、市街地で機敏で滑らか、かつ静かな走行性をもたらす。L1e(車両法規上のカテゴリー)のスクーターとしての十分な動力性能と、整備性を両立した。

※ MCU(モーターコントロールユニット):バッテリーや走行状況などを反映し出力制御するユニットです。

ヤマハ・NEO'S
ヤマハ・NEO’S

2)満充電で航続距離約37kmを実現するバッテリー

 電源は、高出力を生み出す高エネルギー密度の50.4Vリチウムイオンバッテリーを採用した。付属の専用充電器(ポータブル充電器)※1を使い、家庭用電源(AC220V、2極プラグ)から充電が可能で、満充電までの時間は約8時間。バッテリーは車両に搭載した状態でも取り外した状態でも充電が可能だ。
 また、満充電での航続距離は約37km※2だ。別売のセカンドバッテリーを併用すると航続距離は約68km※3となり、より遠くへの移動が可能になる。なお、使用バッテリーの切り替えは走行中に自動的に行われる。

※1付属の専用充電器は、振動が故障や発火に至る可能性があるため、シート下トランクに入れて持ち運ばないでください。
※2,3 WMTCクラス1/STDモード、バッテリー温度25℃での計測値です。実航続距離は走行条件により変動します。

3)快適な走りと省電力消費に貢献する専用開発フレームと新低ロスタイヤ

 フレームは、専用開発したバックボーン型を採用した。強度・剛性バランスを備え、デリバリー業務など様々な用途での拡張性に適応できる高い強度を備えている。また、前後サスペンション、および各ディメンションとのバランスで、快適な乗り心地、自然な操舵感を引き出している。
 フロントホイールは、10本スポークの新作アルミダイキャスト製を採用した。リアホイールは、低圧ダイキャストにて製造した専用リムを採用。リアタイヤは、新開発の低ロスタイプを採用し、省電力消費に貢献している。

4)MOTOROiDを頂点とする当社EVシリーズデザインコンセプト「人機官能EVデザイン」に基づいたスタイリング

 デザインの開発は、MOTOROiDを頂点とする当社EVシリーズデザインコンセプト「人機官能EVデザイン」に基づいている。ライダーを包容するエルゴノミクス造形(縦軸)と、バッテリーや足回りなどのメカニカル造形(横軸)が、互いに交じり合うようなデザインで、『乗ってみたくなる「親和性」』(エルゴノミクス)と『新しい「走り」への期待』(メカニカル)の対置を表現した。
 また、同名の50㎤エンジン搭載車「NEO’S」のデザインを引き継ぎ、凛としたシンプルさや飾り気のない余白感を演出している。

ヤマハ・NEO'S
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「NEO’S」フィーチャーマップ

ヤマハ・NEO'S
ヤマハ「NEO’S」フィーチャーマップ

主要諸元

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