目次
エンジンスワップ&ボアストロークアップで49→107cc化
チャンバー装着、ビッグキャブ化、ボアアップ。2スト50cc系スクーターの数あるパワーアップ方法の中でも、効果てき面なのがエンジンスワップ。排気量の大きなエンジンに載せ替えてパワーを手にいれるのが、このチューンナップの魂胆で、JOGアプリオやJOG-ZRにはJOG90(エンジン型式3WF)のエンジン換装、というのが定番の組み合わせだ。
なおアクシス90のエンジンもJOG90と同じ3WF型。なので、こちらもJOGアプリオとの相性は良い。
JOG90エンジンのメリット
JOGアプリオの排気量は49cc、対するJOG90の排気量は82cc(ボア×ストローク:φ50×42mm)。まず載せ替えるだけで1.6倍以上の排気量が手に入る。単に載せ替えただけの素の状態ではそれほど速くはないので、ボアアップキットを組み込んで89cc化や96cc化でパワーを手に入れる!というのがおきまりのパターンとなっている。
なお、JOGアプリオエンジンでのボアアップでは80ccあたりが排気量アップの限界値で、ロングクランクでストロークアップも可能だが、ストロークに合わせてポートタイミングを合わせる必要があり、手間が大きい。
一方のJOG90は、φ52のボアアップキットを組むと黄色ナンバーの範囲の最大排気量となる89ccに。人気のφ54mmキットでは96ccとなる。ロングクランクに関してはラインナップは少ない。
なぜJOG90? エンジンの載せ替えは大変?
JOG90(アクシス90)のエンジンへのスワップの難易度はイージー。エンジンハンガーの位置や寸法、リヤショックの取り付けに関してなど、ディメンションがまったく一緒で、ボルトオンで載せ替えができるのだ。
リヤホイールはJOG90/アクシス90用が必要となり、フライホイールもJOG90/アクシス90用が必要。(今回の規制後車両にはグランドアクシス100用のフライホイールが必要で、ファンの取付に工夫が必要)
他のエンジンは乗せ替え可能?
ポン付けとはいかないが、グランドアクシス100、BW’S100系エンジンへの載せ換えが人気。理由はシリンダーやロングクランクが充実しているからで、JOG90のエンジンを用いるよりもパワーアップ面での拡張性が高い。エンジンハンガーにエンジン自体はそのままガチャっと載せれるのだが、リヤショックの取り付けラインが異なるので、アダプター等を作ってオフセットする必要がある。エアクリーナーボックスも車体と干渉するのを回避するなど工夫は必要となる。
IMPRESSION
「 一見、普通のアプリオなのだが、エキパイの太さが只者じゃない。スロットルをワイドオープンすると、周囲のクルマを蹴散らす程の勢いで加速。下手をすると前輪は簡単に浮いてしまう。しかもスピードの伸びは止まることを知らない程である。
アプリオが10インチの小径ホイールゆえに、その過激さは増して感じる。12インチ以上の落ち着きが欲しくなるのが正直なところではあるが、この小さな車体に過激なパフォーマンスを凝縮する、まさに原チャリチューニング、2ストチューニングの醍醐味とも言える楽しい1台だった」
主要諸元
●エンジン ・クランクケース JOG90純正 ・シリンダー KN企画ボアアップキット(品番:JA01)改54mm→55mmボーリング ・クランク KN企画ミドルクランク 45mm(品番:CS02-1) ・キャブレター Stage6デロルト22Φ ・CDI グランドアクシス2型純正 ・マフラー KN企画G03X ・エンジン周りその他ポイント スタータークラッチレス化によるセル無し仕様、軽量フライホイールでレスポンス良好 ●駆動系 ・プーリー KN企画ハイスピードプーリー(品番:7001) ・フェイス KN企画補修用ドライブフェース(品番:7001-8) ・Vベルト KN企画強化ベルトロングタイプ(品番:7020-L-SS) ・クラッチ KN企画補修用クラッチ(品番:7003-5) ・トルクカム KN企画トルクカム(品番:RL-02) ・クラッチアウター KN企画補修用クラッチアウター(品番:7003-5-OT) ・センスプ KN企画強化センタースプリング黄色(品番:7006-2) ・駆動系その他ポイント この車種では超定番となった組み合わせです。