今回は自然豊かな檜原村にある築300年の旅館、兜家旅館を訪れました。旅館の母屋は歴史を感じるか茅葺き屋根の建物で、日帰り客も利用可能な完全予約制のカフェが併設されています。窓から望む秋川渓谷が絶景なのだとか。入る前からワクワクです。
駐車場にバイクを停めてはじめに目を引くのは、やはり兜作りの母屋です。どっしりとした茅葺き屋根の厚さは、薄いところで60cm、厚いところで120cm。内部は4階に分かれていますが、かつて養蚕を営んでいた頃は最大で7層に区切って使われていたそう。
ロビーに入ると正面に受付があり、頭上には歴史を感じさせる大きな梁が渡っていました。ライトは和紙のランプシェードで囲まれており、柔らかな光で落ち着きます。渓谷展望カフェは完全予約制なので、まずは受付を済ませてからカフェのある広間へと向かいます。
昭和48年に開業したという兜家旅館。周囲を緑深い山々に囲まれた静かな場所のため、窓の外からは木々の葉擦れの音や川のせせらぎ、鳥のさえずりが聞こえてきます。「みなさまの“ふるさと”に」という宿のコンセプトの通り、日本人の心の原風景のような佇まいです。
提供されるコーヒーはフェアトレードのもの、紅茶は地元で無農薬栽培された「ひのはら紅茶」を採用。また、“健やかな暮らしを”という思いから水にもこだわっており、お茶を淹れる際は異なる地層がぶつかる場所から湧き出ている「ひのはら露頭水」を使っているそう。
完全予約制の渓谷展望カフェで心穏やかなひとときを過ごせる兜家旅館。オーガニックにこだわった飲みものと美味しい軽食で、すっかり心と身体が癒やされました。周辺には奥多摩周遊道路などのツーリングスポットもある檜原エリア。ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。
兜家旅館 渓谷展望カフェ
190-0221 東京都西多摩郡檜原村数馬2612番地 TEL:042-598-6136
営業時間:10:00~15:00
定休日:木曜日